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1.交錯する違和感
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「いっ、やあぁぁあ!」
ガバッと飛び起きると全身がぐっしょりするくらい汗をかいている。
「え、え?」
バクバクと激しく跳ねる鼓動に動揺しつつ自身の胸へと手を当てるが、その手に血がつくことはなかった。
「夢? って、どんな、夢?」
なんだろう。ものすごく嫌な夢を見た気がするのに思い出せない。
断片的に思い出すのは、それが私の二十歳の誕生日だったことと、幸せな一日が一瞬で壊れたということ。
私の中を占める感情は全て絶望と衝動。それが何に対してなのか思い出せないが、執着と呼んでいい部類の感情な気がして思わず眉を顰める。
何かとても大事なことを忘れている気がするのに嫌な夢だったとしかわからず、だが夢というのはそんなものかと思った時だった。
「ソフィお嬢様、どうかされましたか!?」
「あ、リーヤ」
私の部屋へノックもせず飛び込んで来たのは専属侍女のリーヤだった。
四歳年上の彼女は、普段こんなミスをするようなタイプではなく、それだけ私を心配してくれたのだと思い小さく笑ってしまう。
「夢見が悪かったの。汗かいちゃったんだけど、着替えを手伝って貰える?」
「もちろんです。軽く汗を流してからにいたしますか」
「うん、嬉しい」
カーテンから透ける光はまだ薄暗く、早朝と呼ぶのも躊躇うような時間。
そんな時間なのに叫び声ひとつで飛び込んで来てくれる彼女に甘え浴室にも付き合って貰った。
水を張ったバスタブに彼女の魔力で熱を加え温度を調整する。
「こうして思うと魔法って便利よねぇ」
「最初からお湯を出せればもっといいんですけどね」
「流石に何もないところから何か出すことは出来ないわよ」
小説で見る魔法はもっと万能だったが、実際の魔法なんてこの程度。
それでもわざわざお湯を沸かしてからバスタブへ入れなくてもいいのだ、魔法とはやはり便利なものである。
貴賤問わず皆平等に魔力はあるが、魔力をどこまで使えるかは本人の資質次第。
使い方次第でどんな奇跡も起こせるとは聞くが、その奇跡がどのようなものかは教科書には載っていない。
結局はファンタジーの域を出ないのだ。
「ふふ。ですが人は持っている魔力の半分も使いこなせていないそうですよ。もし全て使える人がいれば、きっとその人が奇跡を起こすのでしょうね」
「リーヤってば、乙女ね?」
「いくつになってもレディというのは乙女ですから」
他愛ない話をこうやって広げてくれるのは、私が嫌な夢を見たと言ったからだろう。
だが、私だってもう二十歳。成人した貴族令嬢なのだ。
いつまでも彼女に甘えてはいられない。
「それでも私は二十歳になったのよ、乙女から大人になる年だわ」
ふふん、と胸を張ってそう主張したが、ぽかんとしたリーヤと目が合う。
(どうしたのかしら)
その表情に違和感を覚え首を傾げた私は、大人の仲間入りだと宣言したくせに悪夢で汗だくになり今お風呂の用意までして貰っていることに気が付いた。
流石になにからなにまでやらせ、甘えながら大人発言はない。
「ち、違うわよ? 確かに今の私は子供みたいだけど」
「お嬢様は、十九ですよね?」
「……え?」
きょとんとしお互い顔を見合わせる。
私が、十九歳?
「私は、二十歳、よね?」
「いえ、お嬢様は十九ですよ。来年の成人の儀で夜会にデビューするのだと楽しみにされていたではありませんか」
「えー?」
そうハッキリ断言され、なんだかそんな気がしてくる。
そうだった? うん、そうかも。私、十九だったかも。
「まだ寝惚けておられるのですね」
「もう! でも、そうかも」
リーヤにくすくすと笑われ、思わず頬を膨らませたが自分の年がわからなくなったのだ。
そう言われてもおかしくはないな、と私も遅れて苦笑した。
「今日って起きてから何か予定はあったかしら」
「ソフィ様ってば、もう一度寝る気満々ですね?」
リーヤが温めてくれたお湯に体を沈めながらそう聞くと、彼女が可笑しそうに微笑んだ。
「特に大事な要件も来客もございません。騎士団の訓練を見にいかれますか?」
「騎士団の?」
彼女の言う騎士団とは伯爵家の騎士団のことだろう。
何故そんな提案をされたのかと首を傾げると、逆にリーヤが不思議そうな顔をした。
「テオドル様の訓練を見に行かなくてもよろしいんですか?」
「テオ、ドル……?」
リーヤが口にした名前を聞き、胸に熱い何かが込み上げる。
思わず息を詰めた私は、どうしてか堪らなく泣きたい気持ちになった。
(どうしてこんな気持ちになるのかしら)
だってテオドルとは、毎日のように会ってる。
何故なら彼は、私の家の騎士なのだから。
「――……?」
「ソフィ様?」
「え?」
一瞬何かが頭を過るが、それが何なのかわからない。
怪訝な顔をしていると、リーヤが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「あ、ごめんなさい、ちょっとうとうとしちゃったみたい。そうよね、後でテオドルの訓練姿見に行かなくちゃね!」
「はい。最早日課ですものね」
私が明るく返事をすると、ほっとした表情になったリーヤがにこりと笑って頷いてくれる。
(そうよ、日課だったわ)
何で一瞬忘れていたのかわからないが、私は大好きな騎士のテオドルが訓練に励んでいるのを見つめるのが好きだったのだ。
「楽しみね」
訓練に励む彼はとっても格好いいのだ。
剣を握り豆だらけになった彼のゴツゴツした指にいつか触れたいけれど、見ているだけで我慢している。
だって私がまた触れたら、彼が――
(彼が、何?)
まだ寝惚けているらしく、どうしてか思考がまとまらない。
「んー、お風呂上がったらもう少し寝るわ」
「かしこまりました、ソフィ様」
きっと次に目覚めたらもっと頭がハッキリするだろうと、漠然とそんなことを考えながら私はお風呂からあがったのだった。
◇◇◇
「テオドルに会いに行くんだから可愛くしてくれる?」
「はい、お任せください」
私の要望を聞いたリーヤがくすくすと笑いながらアクセサリーを選んでくれる。
可愛くとは言ったが目的地は邸内の訓練所だ。
パーティーのように着飾るのはおかしいので、小粒な宝石のついたネックレスと、お揃いのピアスを選んでくれた。
そんなリーヤが、私にピアスを着けながら残念そうにため息を吐く。
「髪の毛をお伸ばしになられたら、もっとアレンジができますのに……」
必ず伸ばさなくてはならない訳ではないが、長く美しい髪をキープするのはそれだけお金と手間隙がかかるので、令嬢のステータスのひとつとされる。
だが私の髪は肩と同じ長さでスッパリと切り揃えられていた。
もちろん長い髪をキープする財力が無い訳ではない。
ただなんとなく、髪の毛を伸ばしたくないという思いが強いのだ。
(そのキッカケってなんだったかしら)
自分がいつから短い髪を好んでいるのかは何故か思い出せないが、それでもリーヤが丁寧に手入れをしてくれている髪だ。
短くても美しいことに変わりはない。
「私はこのままでも十分気に入ってるわ」
そう断言すると、曇っていた彼女の表情が柔らかくなる。
(良かった、機嫌が直ったのね)
その事に安堵した私の髪を器用に編み込み、今朝摘んだばかりの可愛い生花を耳の上へと挿してくれた。
ピンクブロンドの髪に白い花がよく映える。この花の名前は何だった?
(まぁ、いいか)
一瞬何か大事なことを思い出しかけた気がするけれど、今はそんなことよりおめかしだ。
「今もっと気に入っちゃった!」
「もう、おだてても何も出ませんよ?」
「本心だってば! ね、早くテオドルに見せたいわ」
「かしこまりました」
うきうきとリーヤの手を引くと、くすりと笑った彼女が頷いてくれる。
(やっと彼に会えるわ!)
毎日会っているはずなのに、どうしてだろう。
何年も会えていなかったように感じ、私は逸る心を抑えられそうになかった。
ガバッと飛び起きると全身がぐっしょりするくらい汗をかいている。
「え、え?」
バクバクと激しく跳ねる鼓動に動揺しつつ自身の胸へと手を当てるが、その手に血がつくことはなかった。
「夢? って、どんな、夢?」
なんだろう。ものすごく嫌な夢を見た気がするのに思い出せない。
断片的に思い出すのは、それが私の二十歳の誕生日だったことと、幸せな一日が一瞬で壊れたということ。
私の中を占める感情は全て絶望と衝動。それが何に対してなのか思い出せないが、執着と呼んでいい部類の感情な気がして思わず眉を顰める。
何かとても大事なことを忘れている気がするのに嫌な夢だったとしかわからず、だが夢というのはそんなものかと思った時だった。
「ソフィお嬢様、どうかされましたか!?」
「あ、リーヤ」
私の部屋へノックもせず飛び込んで来たのは専属侍女のリーヤだった。
四歳年上の彼女は、普段こんなミスをするようなタイプではなく、それだけ私を心配してくれたのだと思い小さく笑ってしまう。
「夢見が悪かったの。汗かいちゃったんだけど、着替えを手伝って貰える?」
「もちろんです。軽く汗を流してからにいたしますか」
「うん、嬉しい」
カーテンから透ける光はまだ薄暗く、早朝と呼ぶのも躊躇うような時間。
そんな時間なのに叫び声ひとつで飛び込んで来てくれる彼女に甘え浴室にも付き合って貰った。
水を張ったバスタブに彼女の魔力で熱を加え温度を調整する。
「こうして思うと魔法って便利よねぇ」
「最初からお湯を出せればもっといいんですけどね」
「流石に何もないところから何か出すことは出来ないわよ」
小説で見る魔法はもっと万能だったが、実際の魔法なんてこの程度。
それでもわざわざお湯を沸かしてからバスタブへ入れなくてもいいのだ、魔法とはやはり便利なものである。
貴賤問わず皆平等に魔力はあるが、魔力をどこまで使えるかは本人の資質次第。
使い方次第でどんな奇跡も起こせるとは聞くが、その奇跡がどのようなものかは教科書には載っていない。
結局はファンタジーの域を出ないのだ。
「ふふ。ですが人は持っている魔力の半分も使いこなせていないそうですよ。もし全て使える人がいれば、きっとその人が奇跡を起こすのでしょうね」
「リーヤってば、乙女ね?」
「いくつになってもレディというのは乙女ですから」
他愛ない話をこうやって広げてくれるのは、私が嫌な夢を見たと言ったからだろう。
だが、私だってもう二十歳。成人した貴族令嬢なのだ。
いつまでも彼女に甘えてはいられない。
「それでも私は二十歳になったのよ、乙女から大人になる年だわ」
ふふん、と胸を張ってそう主張したが、ぽかんとしたリーヤと目が合う。
(どうしたのかしら)
その表情に違和感を覚え首を傾げた私は、大人の仲間入りだと宣言したくせに悪夢で汗だくになり今お風呂の用意までして貰っていることに気が付いた。
流石になにからなにまでやらせ、甘えながら大人発言はない。
「ち、違うわよ? 確かに今の私は子供みたいだけど」
「お嬢様は、十九ですよね?」
「……え?」
きょとんとしお互い顔を見合わせる。
私が、十九歳?
「私は、二十歳、よね?」
「いえ、お嬢様は十九ですよ。来年の成人の儀で夜会にデビューするのだと楽しみにされていたではありませんか」
「えー?」
そうハッキリ断言され、なんだかそんな気がしてくる。
そうだった? うん、そうかも。私、十九だったかも。
「まだ寝惚けておられるのですね」
「もう! でも、そうかも」
リーヤにくすくすと笑われ、思わず頬を膨らませたが自分の年がわからなくなったのだ。
そう言われてもおかしくはないな、と私も遅れて苦笑した。
「今日って起きてから何か予定はあったかしら」
「ソフィ様ってば、もう一度寝る気満々ですね?」
リーヤが温めてくれたお湯に体を沈めながらそう聞くと、彼女が可笑しそうに微笑んだ。
「特に大事な要件も来客もございません。騎士団の訓練を見にいかれますか?」
「騎士団の?」
彼女の言う騎士団とは伯爵家の騎士団のことだろう。
何故そんな提案をされたのかと首を傾げると、逆にリーヤが不思議そうな顔をした。
「テオドル様の訓練を見に行かなくてもよろしいんですか?」
「テオ、ドル……?」
リーヤが口にした名前を聞き、胸に熱い何かが込み上げる。
思わず息を詰めた私は、どうしてか堪らなく泣きたい気持ちになった。
(どうしてこんな気持ちになるのかしら)
だってテオドルとは、毎日のように会ってる。
何故なら彼は、私の家の騎士なのだから。
「――……?」
「ソフィ様?」
「え?」
一瞬何かが頭を過るが、それが何なのかわからない。
怪訝な顔をしていると、リーヤが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「あ、ごめんなさい、ちょっとうとうとしちゃったみたい。そうよね、後でテオドルの訓練姿見に行かなくちゃね!」
「はい。最早日課ですものね」
私が明るく返事をすると、ほっとした表情になったリーヤがにこりと笑って頷いてくれる。
(そうよ、日課だったわ)
何で一瞬忘れていたのかわからないが、私は大好きな騎士のテオドルが訓練に励んでいるのを見つめるのが好きだったのだ。
「楽しみね」
訓練に励む彼はとっても格好いいのだ。
剣を握り豆だらけになった彼のゴツゴツした指にいつか触れたいけれど、見ているだけで我慢している。
だって私がまた触れたら、彼が――
(彼が、何?)
まだ寝惚けているらしく、どうしてか思考がまとまらない。
「んー、お風呂上がったらもう少し寝るわ」
「かしこまりました、ソフィ様」
きっと次に目覚めたらもっと頭がハッキリするだろうと、漠然とそんなことを考えながら私はお風呂からあがったのだった。
◇◇◇
「テオドルに会いに行くんだから可愛くしてくれる?」
「はい、お任せください」
私の要望を聞いたリーヤがくすくすと笑いながらアクセサリーを選んでくれる。
可愛くとは言ったが目的地は邸内の訓練所だ。
パーティーのように着飾るのはおかしいので、小粒な宝石のついたネックレスと、お揃いのピアスを選んでくれた。
そんなリーヤが、私にピアスを着けながら残念そうにため息を吐く。
「髪の毛をお伸ばしになられたら、もっとアレンジができますのに……」
必ず伸ばさなくてはならない訳ではないが、長く美しい髪をキープするのはそれだけお金と手間隙がかかるので、令嬢のステータスのひとつとされる。
だが私の髪は肩と同じ長さでスッパリと切り揃えられていた。
もちろん長い髪をキープする財力が無い訳ではない。
ただなんとなく、髪の毛を伸ばしたくないという思いが強いのだ。
(そのキッカケってなんだったかしら)
自分がいつから短い髪を好んでいるのかは何故か思い出せないが、それでもリーヤが丁寧に手入れをしてくれている髪だ。
短くても美しいことに変わりはない。
「私はこのままでも十分気に入ってるわ」
そう断言すると、曇っていた彼女の表情が柔らかくなる。
(良かった、機嫌が直ったのね)
その事に安堵した私の髪を器用に編み込み、今朝摘んだばかりの可愛い生花を耳の上へと挿してくれた。
ピンクブロンドの髪に白い花がよく映える。この花の名前は何だった?
(まぁ、いいか)
一瞬何か大事なことを思い出しかけた気がするけれど、今はそんなことよりおめかしだ。
「今もっと気に入っちゃった!」
「もう、おだてても何も出ませんよ?」
「本心だってば! ね、早くテオドルに見せたいわ」
「かしこまりました」
うきうきとリーヤの手を引くと、くすりと笑った彼女が頷いてくれる。
(やっと彼に会えるわ!)
毎日会っているはずなのに、どうしてだろう。
何年も会えていなかったように感じ、私は逸る心を抑えられそうになかった。
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