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最終章・勇者レベル、???
33.その微笑みは、慈しみ
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「私、聖女なんて呼んで貰う資格なんてない」
ここで泣くのは最低すぎる。
そんなあまりにも身勝手な自分になりたくなくて、精一杯強がるが口からでたのは拗ねたような一言だった。
「……トーマは、もう剣が握れません。なら彼ももう騎士ではないのでしょうか?」
「そんなことッ!」
「そうです。完璧じゃなくてもいいのです。自分の価値を自分が決めていいように、自分の目指すものも自分で決めていいんです」
まるで諭すように、私と目線の高さを合わせたライザがそう口にする。
「私が目指すもの……」
もう誰も傷つけたくない。守りたい。
聖女としての力が足りないのは重々承知だから。
「……私は、聖女であり勇者も目指すよ。もう誰も失いたくないから」
「はい、聖女様。……あ、勇者様?」
「……リッカで。リッカって呼んで」
「かしこまりました、リッカ様」
助けられなくてごめん、は口にしなかった。
私が謝るのはなんだか彼女に不誠実な気がしたから。
“次は守るよ”
代わりにそう心の中で強く思う。
ギュッと強く握った私の手を包むように手を重ねたライザが、私の背後をジッと見ていることに気付き、私も振り返る。
「リッカ様、ライザさん」
そこにいたのは、暗い表情をしたアベルだった。
「アベル?どうしたの?」
「あ、その、お一人は心配だったので」
暫く留守にしていたライザ以外の騎士はベルザックに指導を受けており、さっきまでフランとの手合わせを見学していたのだが、どうやら飛び出した私を心配してこっそり護衛に来てくれていたらしい。
「そうなの?ありがとう~!だったら声かけてくれたら良かったのに!」
決意を新たにしたことで少し気分が浮上した私がそうお礼を言うが、何故かアベルは足元に視線を落としたままで。
「アベル?」
理由が思い当たらず、その様子に私は思わず困った顔を向けてしまう。
そしてそんなアベルの気持ちに気付いたのもライザだった。
「トーマが亡くなったのはアベルのせいではありませんよ。もちろんジープとメイベルが亡くなったのもです」
「――ッ!で、ですが私があの時攻撃を受けてさえいなければ……!」
「ま、待って待って、それを言うなら私でしょ?私が攻略本なんて作って力を失わなければみんな助けられててっ」
まさかアベルがそんなことを考えていたと思っていなかった私は、彼の言葉にギョッとした。
「どちらも違いますよ。もし原因を辿るなら『魔物がいなければ』です。そして魔物がいなければ私はトーマと出会いませんでした」
一番辛いはずのライザは、今までの時間を慈しむように微笑んで。
「アベルが攻撃を受けたのは、そこにオルトロスがいたからです。貴方が責任を感じることではないのですよ」
「ですがっ」
「では、目の前の怪我人を見殺しにしろとリッカ様に仰るのですか?」
ライザのその言葉にアベルが思わず黙る。
そんなアベルをライザは思い切り抱き締めた。
「いいんです、貴方が生きていたことはとても嬉しい。そうでないと、私は貴方という仲間まで失ってしまったことになるでしょう?」
「……ライザさん」
ぐすっと鼻をすする音が聞こえ、私の鼻もツンと熱くなる。
もし時間が巻き戻ったとしても、私はまたアベルを助けると思う。
それはトーマよりアベルに生きていて欲しいからという訳ではなく、みんな等しく大好きで大切な仲間だからだ。
「アベルっ、ライザっ」
抱き合う二人に抱きつき、思い切り顔をぐりぐりと押し付ける。
“私に出来るのは、やっぱり強くなることだけだから”
もう誰も失わないという覚悟を、そんな途方もない決意を。
彼らと同じ志しならば叶えられると、そう強く思った。
「でもさぁ、フラン酷くない?」
折角だから、と少しだけ足を伸ばした東屋で三人でお茶をする。
そこでさっきの愚痴を言う私に、ライザは苦笑した。
「それは仕方ないかな、と思いますよ」
「ふへっ?」
当然同意してくれる、少なくともそこまで怒る必要はなかったですよね、くらいは言ってくれると思っていたので思わず間抜けな声が私から漏れた。
「な、なんで?」
唖然としながらそう聞くと、ライザとアベルが顔を見合わせていて。
「そうですね、訓練というのは常に最悪を想定して行うものだからです」
「最悪を……?」
「優位に立っている状況でいつも通りの動きをしても能力は伸ばせません。最悪の状況で、いかに冷静に対応しその場を切り抜けるかを訓練しなくては」
“それは、確かにそうかも……”
「もし誰か怪我人を庇いながら戦わなくてはならなかったら?もし自分以外誰もいない状況で魔物に囲まれたら?もし……、もし自分以外が全滅した後なら?」
一つ一つ可能性を上げて話すライザ。
そしてそんなライザの言葉にアベルもうんうんと頷いた。
「どんな状況でも立ち続け、戦い生きて戻るのが我々の使命です。もし仲間全員失ったとしても、生きて戻れば情報を共有できますから」
「次の犠牲を出さないために、そして大切な人を守るための訓練なのです」
小さな子供に言い聞かせるように説明され、思わず俯いてしまう。
魔物の背後を仲間が取れる前提で訓練するのは無意味だ。
逆に背後を取られる可能性だってあるし、その仲間が側にいない可能性もある。
“それなのに私が横槍を入れたから”
フランからすれば、私の行為はただただ迷惑で、そして『フランの力を信じていない』行為だったのだと思いしらされる。
これが最悪を想定した訓練である以上私があの時すべきだったのは、フランが勝てると信じることだけだった。
「私が間違ってたね」
ぽつりと溢す私の手を、二人がそっと握ってくれる。
「私たちはみんなで第六騎士団です。お気持ちは嬉しかったはずですよ」
「ちゃんとリッカ様の気持ちは伝わっていると思います」
「ん、ありがと」
私より年下の二人は、私よりもずっと大人で。
「私ももっと強くなりたい」
「ええ、私もです」
私は仲間に恵まれたことに感謝した。
「でも!すぐに戻るのはなんか悔しいから散歩してから帰ろ!」
ゆっくり東屋で時間を過ごした私たち。
そろそろ訓練場へ戻ろうかとも思ったが、なんだかすぐに戻るのはどこかもったいないような気がして二人を誘う。
そんな私の言葉に頷いてくれた二人と、普段あまり行かない庭園の方まで足を伸ばした。
第一から第六騎士団の訓練場は王宮内にある。
それはこの騎士団の所属が国だからだ。
そして優秀な証である数字の若い騎士団ほど王城近くに訓練場が設置されており、残念ながら新設で新米集団である第六騎士団は一番王宮から遠い訓練場だった。
“それはそれで気楽でいいんだけど”
王城に近ければ近いほど手入れされた庭園がある。
別に他の騎士団近くは進入禁止という訳ではないので、せっかくだからと遠回りして庭園を楽しんでいた時だった。
「おい、あれ噂の聖女様と、第六のやつらじゃね?」
声の聞こえた方を見ると、書類を抱えた見知らぬ騎士が三人いた。
“え、なんか感じ悪”
その言い方に思わずムスッとするが、聞こえていることに気付いているはずの彼らは話すのを止めなくて。
「第六ってあれだろ?この間」
「!」
この間、という単語にビクッとする。私の中で思い当たるのは一つだけ。
第六、この間、と続けば次に紡がれるのは仲間の殉職だとそう推測しギロッと睨んだ。
“もし三人のことを言うようなら噛みついてやる……!”
警戒し、ギリッと奥歯を噛み締めた私に聞こえた続きの言葉は。
「ベルザック副団長の転落先だな」
ここで泣くのは最低すぎる。
そんなあまりにも身勝手な自分になりたくなくて、精一杯強がるが口からでたのは拗ねたような一言だった。
「……トーマは、もう剣が握れません。なら彼ももう騎士ではないのでしょうか?」
「そんなことッ!」
「そうです。完璧じゃなくてもいいのです。自分の価値を自分が決めていいように、自分の目指すものも自分で決めていいんです」
まるで諭すように、私と目線の高さを合わせたライザがそう口にする。
「私が目指すもの……」
もう誰も傷つけたくない。守りたい。
聖女としての力が足りないのは重々承知だから。
「……私は、聖女であり勇者も目指すよ。もう誰も失いたくないから」
「はい、聖女様。……あ、勇者様?」
「……リッカで。リッカって呼んで」
「かしこまりました、リッカ様」
助けられなくてごめん、は口にしなかった。
私が謝るのはなんだか彼女に不誠実な気がしたから。
“次は守るよ”
代わりにそう心の中で強く思う。
ギュッと強く握った私の手を包むように手を重ねたライザが、私の背後をジッと見ていることに気付き、私も振り返る。
「リッカ様、ライザさん」
そこにいたのは、暗い表情をしたアベルだった。
「アベル?どうしたの?」
「あ、その、お一人は心配だったので」
暫く留守にしていたライザ以外の騎士はベルザックに指導を受けており、さっきまでフランとの手合わせを見学していたのだが、どうやら飛び出した私を心配してこっそり護衛に来てくれていたらしい。
「そうなの?ありがとう~!だったら声かけてくれたら良かったのに!」
決意を新たにしたことで少し気分が浮上した私がそうお礼を言うが、何故かアベルは足元に視線を落としたままで。
「アベル?」
理由が思い当たらず、その様子に私は思わず困った顔を向けてしまう。
そしてそんなアベルの気持ちに気付いたのもライザだった。
「トーマが亡くなったのはアベルのせいではありませんよ。もちろんジープとメイベルが亡くなったのもです」
「――ッ!で、ですが私があの時攻撃を受けてさえいなければ……!」
「ま、待って待って、それを言うなら私でしょ?私が攻略本なんて作って力を失わなければみんな助けられててっ」
まさかアベルがそんなことを考えていたと思っていなかった私は、彼の言葉にギョッとした。
「どちらも違いますよ。もし原因を辿るなら『魔物がいなければ』です。そして魔物がいなければ私はトーマと出会いませんでした」
一番辛いはずのライザは、今までの時間を慈しむように微笑んで。
「アベルが攻撃を受けたのは、そこにオルトロスがいたからです。貴方が責任を感じることではないのですよ」
「ですがっ」
「では、目の前の怪我人を見殺しにしろとリッカ様に仰るのですか?」
ライザのその言葉にアベルが思わず黙る。
そんなアベルをライザは思い切り抱き締めた。
「いいんです、貴方が生きていたことはとても嬉しい。そうでないと、私は貴方という仲間まで失ってしまったことになるでしょう?」
「……ライザさん」
ぐすっと鼻をすする音が聞こえ、私の鼻もツンと熱くなる。
もし時間が巻き戻ったとしても、私はまたアベルを助けると思う。
それはトーマよりアベルに生きていて欲しいからという訳ではなく、みんな等しく大好きで大切な仲間だからだ。
「アベルっ、ライザっ」
抱き合う二人に抱きつき、思い切り顔をぐりぐりと押し付ける。
“私に出来るのは、やっぱり強くなることだけだから”
もう誰も失わないという覚悟を、そんな途方もない決意を。
彼らと同じ志しならば叶えられると、そう強く思った。
「でもさぁ、フラン酷くない?」
折角だから、と少しだけ足を伸ばした東屋で三人でお茶をする。
そこでさっきの愚痴を言う私に、ライザは苦笑した。
「それは仕方ないかな、と思いますよ」
「ふへっ?」
当然同意してくれる、少なくともそこまで怒る必要はなかったですよね、くらいは言ってくれると思っていたので思わず間抜けな声が私から漏れた。
「な、なんで?」
唖然としながらそう聞くと、ライザとアベルが顔を見合わせていて。
「そうですね、訓練というのは常に最悪を想定して行うものだからです」
「最悪を……?」
「優位に立っている状況でいつも通りの動きをしても能力は伸ばせません。最悪の状況で、いかに冷静に対応しその場を切り抜けるかを訓練しなくては」
“それは、確かにそうかも……”
「もし誰か怪我人を庇いながら戦わなくてはならなかったら?もし自分以外誰もいない状況で魔物に囲まれたら?もし……、もし自分以外が全滅した後なら?」
一つ一つ可能性を上げて話すライザ。
そしてそんなライザの言葉にアベルもうんうんと頷いた。
「どんな状況でも立ち続け、戦い生きて戻るのが我々の使命です。もし仲間全員失ったとしても、生きて戻れば情報を共有できますから」
「次の犠牲を出さないために、そして大切な人を守るための訓練なのです」
小さな子供に言い聞かせるように説明され、思わず俯いてしまう。
魔物の背後を仲間が取れる前提で訓練するのは無意味だ。
逆に背後を取られる可能性だってあるし、その仲間が側にいない可能性もある。
“それなのに私が横槍を入れたから”
フランからすれば、私の行為はただただ迷惑で、そして『フランの力を信じていない』行為だったのだと思いしらされる。
これが最悪を想定した訓練である以上私があの時すべきだったのは、フランが勝てると信じることだけだった。
「私が間違ってたね」
ぽつりと溢す私の手を、二人がそっと握ってくれる。
「私たちはみんなで第六騎士団です。お気持ちは嬉しかったはずですよ」
「ちゃんとリッカ様の気持ちは伝わっていると思います」
「ん、ありがと」
私より年下の二人は、私よりもずっと大人で。
「私ももっと強くなりたい」
「ええ、私もです」
私は仲間に恵まれたことに感謝した。
「でも!すぐに戻るのはなんか悔しいから散歩してから帰ろ!」
ゆっくり東屋で時間を過ごした私たち。
そろそろ訓練場へ戻ろうかとも思ったが、なんだかすぐに戻るのはどこかもったいないような気がして二人を誘う。
そんな私の言葉に頷いてくれた二人と、普段あまり行かない庭園の方まで足を伸ばした。
第一から第六騎士団の訓練場は王宮内にある。
それはこの騎士団の所属が国だからだ。
そして優秀な証である数字の若い騎士団ほど王城近くに訓練場が設置されており、残念ながら新設で新米集団である第六騎士団は一番王宮から遠い訓練場だった。
“それはそれで気楽でいいんだけど”
王城に近ければ近いほど手入れされた庭園がある。
別に他の騎士団近くは進入禁止という訳ではないので、せっかくだからと遠回りして庭園を楽しんでいた時だった。
「おい、あれ噂の聖女様と、第六のやつらじゃね?」
声の聞こえた方を見ると、書類を抱えた見知らぬ騎士が三人いた。
“え、なんか感じ悪”
その言い方に思わずムスッとするが、聞こえていることに気付いているはずの彼らは話すのを止めなくて。
「第六ってあれだろ?この間」
「!」
この間、という単語にビクッとする。私の中で思い当たるのは一つだけ。
第六、この間、と続けば次に紡がれるのは仲間の殉職だとそう推測しギロッと睨んだ。
“もし三人のことを言うようなら噛みついてやる……!”
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