15 / 47
第二章・聖女レベル、ぜろ
14.人間には二種類いる。酒が飲める者と飲めない者だ。
しおりを挟む
「さてさて皆さぁん!お疲れ様っしたぁ!!」
「いえぇぇい!」
初めての討伐は近場だったお陰で日帰り出来て。
帰ってすぐ呼び出しなんてハプニングはあったが、あっさり終わった上についでに討伐報告も済ませられたので、結果的に見ればそれも時短に繋がった。
それに軍資金までゲットしたとあれば、これはもうパーティーするしかない!と、トーマお勧めの小さな酒屋を貸し切って現在打ち上げパーティーを提案すると、第六騎士団全員が参加を表明してくれた。
“私もちゃんと第六騎士団の仲間って認められてるみたいで嬉しいかも”
不安要素が無くなったお陰もあり、テンションが上がった私はうきうきと周りを見渡す。
こじんまりとしたお店だが、オレンジっぽい証明と木で出来た内装がなんだか居心地がよく、隠れ家みたいだなんて思った。
「今日は私の奢りだから!これからもよろしくってことで、かんぱぁーいっ!!」
元気にグラス……ではなく木で出来たようなコップを掲げると、それに習い騎士たちも腕を上げてくれた。
「でも、いいんですか……?第六騎士団は他の騎士団より人数は少ないですが、それでも聖女様含めて10人近くいるんですよ」
「アベルったら!大丈夫大丈夫、私今ちょっとした小金持ちだし、あとまだまだ稼げる見込みあるから安心して」
ですが、とそれでも戸惑うアベルに飲み物を注ぐ。
「いいっていいって、ほら飲め飲め~!」
「ひゃわゎ、聖女さまぁ!」
「おいリッカ、お前まさか酒を……」
「流石に最低限のルールは守ってるわよ!」
この世界の成人は16歳らしく、15歳のアベルは未成年。
そんな彼に無理やりお酒を飲ませるなんて真似はしないし、店側もそこら辺はちゃんと配慮してくれているのか、よくお酒大好きな組と未成年やあまりお酒を飲まない組とで席を分けてくれていた。
「フランはあっちじゃなくていいの?」
「リッカが行くならついていくが」
「え、ヒヨコ?」
「なんでだよ!親鳥の後を付いて回ってるんじゃない、心配してるんだ!」
つーか誰が親鳥だ、むしろ逆だ、なんてぶつぶつ言いながら私の隣に腰を下ろしたフランが、目の前のコップの飲み物を一気飲みする。
「……あ、それ私のお酒」
「え、うわ、悪い……って、酒!?」
「私成人してるもん」
“まだ一口しか飲んでなかったのに!”
まぁ、また頼めばいいんだけど、と飲まれてしまい空になったコップを覗きながら考えていると、突然フランが机をバンッと両手のひらで叩く。
「え、な、なに……?」
「俺はさぁ、心配してるんだって」
「は?それはさっき聞いたけど」
「だってお前突然こんな世界に呼び出されて、なのにこんな、こんな、こんな仕打ちされて……っ」
“ま、まさか”
明らかにフランの様子がおかしく、思わずごくりと唾を呑む。
「だから俺が、せめて幸せにするしか……っ」
「あーー!そういう義務感いらないし私はちょっと楽しんでるし変な責任感もいらないから!」
「うはっ、え、団長飲んじゃったんですか?一口で酔うのに?」
なんだか巻き込み事故で私まで恥ずかしい思いをしそうな流れを察し、慌ててフランの声を遮る。
そんな私たちに気付いたトーマがケラケラと笑いながら言った言葉を聞いて唖然とした。
“フランがこっちの席だった理由は私のためじゃなくて普通に弱いからじゃん!”
「あーあーあー!もう!ちょ、ちょっと風に当たりに行こ!」
「でも俺に出来るのはさぁ」
「早く!!」
何か言いそうなフランの腕を掴んだ私が立たせるように無理やり引っ張ると、顔を真っ赤にしたフランが少しふらつきながら立ち上がる。
そのまま二人で酒屋を出ると、ありがたいことにすぐ近くにベンチがあった。
「ちょっと、平気?水とか貰って来ようか?」
「いや、いい……」
「寝てもいいけど吐かないでよ?」
「吐かない……」
並んで座ると、私の体に体重を預けるようにもたれるフラン。
普段は絶対しないだろう行動に、その肩の重みに胸が跳ねた。
“酔っぱらいの行動だから!”
こんなことでいちいち動揺する自分を少し悔しく感じつつ、そっと横目でフランの様子を窺ってみる。
頬を掠める彼の柔らかなアッシュベージュの髪がくすぐったい。
「寝た?」
「いや、寝てない」
「気分は悪くない?」
「んー……」
少しうとうとしているらしいフラン。
穏やかな時間を過ごしながら、会話とは言えないような言葉を交わしていると、突然フランに手を握られた。
「……殺させ、ないから……」
「へっ!?ふ、フラン?」
「……俺が、守るから」
「守るって、何から?」
唐突に言われた言葉に驚き聞き返してみるが、微睡んだままのフランから返事はない。
“討伐帰りだし、普通に考えたら魔物からかな”
騎士団長という立場の彼は、騎士の命を預かる身。
責任感も強い彼ならば、その言葉が自然と出るのも納得だけれど。
“私も、フランの中の守る対象に入ってるんだ”
彼からも仲間だと認められたという実感が、なんだか胸を熱くする。
私企画のこの打ち上げに皆が参加してくれた時も、認められたようで嬉しいと感じたのに、相手がフランだと思うと一際嬉しく感じて戸惑った。
「ま、まぁあんなに態度悪男だったんだもん、野良猫が懐いてくれたような嬉しさっていうか……とにかくそんな感じだし」
自分に言い訳するように口に出した私は、ある疑問がふと浮かんだ。
“そんなフランを誰が守るんだろ”
先輩騎士?もしくはもっと上の立場の人?
――――それとも、聖女?
“でも、その聖女は私じゃないか”
出がらしになった聖女にどこまで出来るのか。
「でも、私はフランの仲間だもんね」
最初は押し付けられただけでも、今は一緒に戦う仲間になったのは間違いなくて。
「聖女としてじゃなく、仲間として私が守ってあげなきゃね」
ふふ、と小さく笑った私も少しだけフランの方に体重をかける。
私の肩に乗せられた彼の頭にもたれるように自身の頭を委ねると、お酒を飲みそびれたというのになんだか酔っ払ったようなふわりとした気分になった。
“やば、私もちょっと眠いかも”
はじめての討伐でやはり緊張していたのだろうか。
呼び出された国のトップとの場も、思ったより精神を疲弊したのかもしれない。
体にかけられた重みと触れたところから伝わる体温が心地よくて、気付けば私も眠ってしまったのだった。
あの後様子を見に来てくれたライザに起こされた私は、トーマにフランを任せてお会計し部屋に戻る。
夜風にあたっていたが思ったより短時間だったのと、フランの体温のお陰で風邪を引かなかった私は、その翌日約束通り彼と町に買い物に来たのだが。
「…………頭が痛い」
「一杯飲んだだけであんなに酔えて、しかも二日酔いにまでなるなんてフランってばアルコール耐性ゼロ男じゃない」
「……すまん、返事する元気が……」
「ちょ、大丈夫!?魔法かけてみようか?」
「いい、いいから……、頭に響くからゆっくり、ゆっくり話してくれ……」
完全に二日酔いのフランは真っ青になっていた。
“こんな状態なら無理して来なきゃ良かったのに”
確かに町へ付き合って欲しいとはお願いしたが、だからって体調不良でも来て欲しかった訳ではもちろんなくて。
「私一人でもなんとかなるけど」
「いや、お前には重いだろ」
言いながらカチャンと取り出したのは褒賞で貰った宝剣だった。
「でもこれ、実用的じゃないぞ?護衛に持たせるならもっと他のやつの方が……」
「あ、それ今から売るのよ」
「はぁっ!?…………ッ、痛……っ」
さらっと告げた私の言葉に驚いたフランが声をあげ、その自分の声が頭に響いたらしく痛みを堪えるように額に手を当てる。
そう、今日の目的地は攻略本を売ったあの店である。
「いえぇぇい!」
初めての討伐は近場だったお陰で日帰り出来て。
帰ってすぐ呼び出しなんてハプニングはあったが、あっさり終わった上についでに討伐報告も済ませられたので、結果的に見ればそれも時短に繋がった。
それに軍資金までゲットしたとあれば、これはもうパーティーするしかない!と、トーマお勧めの小さな酒屋を貸し切って現在打ち上げパーティーを提案すると、第六騎士団全員が参加を表明してくれた。
“私もちゃんと第六騎士団の仲間って認められてるみたいで嬉しいかも”
不安要素が無くなったお陰もあり、テンションが上がった私はうきうきと周りを見渡す。
こじんまりとしたお店だが、オレンジっぽい証明と木で出来た内装がなんだか居心地がよく、隠れ家みたいだなんて思った。
「今日は私の奢りだから!これからもよろしくってことで、かんぱぁーいっ!!」
元気にグラス……ではなく木で出来たようなコップを掲げると、それに習い騎士たちも腕を上げてくれた。
「でも、いいんですか……?第六騎士団は他の騎士団より人数は少ないですが、それでも聖女様含めて10人近くいるんですよ」
「アベルったら!大丈夫大丈夫、私今ちょっとした小金持ちだし、あとまだまだ稼げる見込みあるから安心して」
ですが、とそれでも戸惑うアベルに飲み物を注ぐ。
「いいっていいって、ほら飲め飲め~!」
「ひゃわゎ、聖女さまぁ!」
「おいリッカ、お前まさか酒を……」
「流石に最低限のルールは守ってるわよ!」
この世界の成人は16歳らしく、15歳のアベルは未成年。
そんな彼に無理やりお酒を飲ませるなんて真似はしないし、店側もそこら辺はちゃんと配慮してくれているのか、よくお酒大好きな組と未成年やあまりお酒を飲まない組とで席を分けてくれていた。
「フランはあっちじゃなくていいの?」
「リッカが行くならついていくが」
「え、ヒヨコ?」
「なんでだよ!親鳥の後を付いて回ってるんじゃない、心配してるんだ!」
つーか誰が親鳥だ、むしろ逆だ、なんてぶつぶつ言いながら私の隣に腰を下ろしたフランが、目の前のコップの飲み物を一気飲みする。
「……あ、それ私のお酒」
「え、うわ、悪い……って、酒!?」
「私成人してるもん」
“まだ一口しか飲んでなかったのに!”
まぁ、また頼めばいいんだけど、と飲まれてしまい空になったコップを覗きながら考えていると、突然フランが机をバンッと両手のひらで叩く。
「え、な、なに……?」
「俺はさぁ、心配してるんだって」
「は?それはさっき聞いたけど」
「だってお前突然こんな世界に呼び出されて、なのにこんな、こんな、こんな仕打ちされて……っ」
“ま、まさか”
明らかにフランの様子がおかしく、思わずごくりと唾を呑む。
「だから俺が、せめて幸せにするしか……っ」
「あーー!そういう義務感いらないし私はちょっと楽しんでるし変な責任感もいらないから!」
「うはっ、え、団長飲んじゃったんですか?一口で酔うのに?」
なんだか巻き込み事故で私まで恥ずかしい思いをしそうな流れを察し、慌ててフランの声を遮る。
そんな私たちに気付いたトーマがケラケラと笑いながら言った言葉を聞いて唖然とした。
“フランがこっちの席だった理由は私のためじゃなくて普通に弱いからじゃん!”
「あーあーあー!もう!ちょ、ちょっと風に当たりに行こ!」
「でも俺に出来るのはさぁ」
「早く!!」
何か言いそうなフランの腕を掴んだ私が立たせるように無理やり引っ張ると、顔を真っ赤にしたフランが少しふらつきながら立ち上がる。
そのまま二人で酒屋を出ると、ありがたいことにすぐ近くにベンチがあった。
「ちょっと、平気?水とか貰って来ようか?」
「いや、いい……」
「寝てもいいけど吐かないでよ?」
「吐かない……」
並んで座ると、私の体に体重を預けるようにもたれるフラン。
普段は絶対しないだろう行動に、その肩の重みに胸が跳ねた。
“酔っぱらいの行動だから!”
こんなことでいちいち動揺する自分を少し悔しく感じつつ、そっと横目でフランの様子を窺ってみる。
頬を掠める彼の柔らかなアッシュベージュの髪がくすぐったい。
「寝た?」
「いや、寝てない」
「気分は悪くない?」
「んー……」
少しうとうとしているらしいフラン。
穏やかな時間を過ごしながら、会話とは言えないような言葉を交わしていると、突然フランに手を握られた。
「……殺させ、ないから……」
「へっ!?ふ、フラン?」
「……俺が、守るから」
「守るって、何から?」
唐突に言われた言葉に驚き聞き返してみるが、微睡んだままのフランから返事はない。
“討伐帰りだし、普通に考えたら魔物からかな”
騎士団長という立場の彼は、騎士の命を預かる身。
責任感も強い彼ならば、その言葉が自然と出るのも納得だけれど。
“私も、フランの中の守る対象に入ってるんだ”
彼からも仲間だと認められたという実感が、なんだか胸を熱くする。
私企画のこの打ち上げに皆が参加してくれた時も、認められたようで嬉しいと感じたのに、相手がフランだと思うと一際嬉しく感じて戸惑った。
「ま、まぁあんなに態度悪男だったんだもん、野良猫が懐いてくれたような嬉しさっていうか……とにかくそんな感じだし」
自分に言い訳するように口に出した私は、ある疑問がふと浮かんだ。
“そんなフランを誰が守るんだろ”
先輩騎士?もしくはもっと上の立場の人?
――――それとも、聖女?
“でも、その聖女は私じゃないか”
出がらしになった聖女にどこまで出来るのか。
「でも、私はフランの仲間だもんね」
最初は押し付けられただけでも、今は一緒に戦う仲間になったのは間違いなくて。
「聖女としてじゃなく、仲間として私が守ってあげなきゃね」
ふふ、と小さく笑った私も少しだけフランの方に体重をかける。
私の肩に乗せられた彼の頭にもたれるように自身の頭を委ねると、お酒を飲みそびれたというのになんだか酔っ払ったようなふわりとした気分になった。
“やば、私もちょっと眠いかも”
はじめての討伐でやはり緊張していたのだろうか。
呼び出された国のトップとの場も、思ったより精神を疲弊したのかもしれない。
体にかけられた重みと触れたところから伝わる体温が心地よくて、気付けば私も眠ってしまったのだった。
あの後様子を見に来てくれたライザに起こされた私は、トーマにフランを任せてお会計し部屋に戻る。
夜風にあたっていたが思ったより短時間だったのと、フランの体温のお陰で風邪を引かなかった私は、その翌日約束通り彼と町に買い物に来たのだが。
「…………頭が痛い」
「一杯飲んだだけであんなに酔えて、しかも二日酔いにまでなるなんてフランってばアルコール耐性ゼロ男じゃない」
「……すまん、返事する元気が……」
「ちょ、大丈夫!?魔法かけてみようか?」
「いい、いいから……、頭に響くからゆっくり、ゆっくり話してくれ……」
完全に二日酔いのフランは真っ青になっていた。
“こんな状態なら無理して来なきゃ良かったのに”
確かに町へ付き合って欲しいとはお願いしたが、だからって体調不良でも来て欲しかった訳ではもちろんなくて。
「私一人でもなんとかなるけど」
「いや、お前には重いだろ」
言いながらカチャンと取り出したのは褒賞で貰った宝剣だった。
「でもこれ、実用的じゃないぞ?護衛に持たせるならもっと他のやつの方が……」
「あ、それ今から売るのよ」
「はぁっ!?…………ッ、痛……っ」
さらっと告げた私の言葉に驚いたフランが声をあげ、その自分の声が頭に響いたらしく痛みを堪えるように額に手を当てる。
そう、今日の目的地は攻略本を売ったあの店である。
0
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
婚約者の本性を暴こうとメイドになったら溺愛されました!
柿崎まつる
恋愛
世継ぎの王女アリスには完璧な婚約者がいる。侯爵家次男のグラシアンだ。容姿端麗・文武両道。名声を求めず、穏やかで他人に優しい。アリスにも紳士的に対応する。だが、完璧すぎる婚約者にかえって不信を覚えたアリスは、彼の本性を探るため侯爵家にメイドとして潜入する。2022eロマンスロイヤル大賞、コミック原作賞を受賞しました。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。
イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。
きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。
そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……?
※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。
※他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる