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最終章・護衛令嬢、婚約者に返り咲く!?

36.求めていた熱を注いで

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「ふふ、嬉しいです」
「なら良かった」

 くすくすと笑い合うこの時間があまりにも穏やかで。

「……んっ」

 重なる唇が優しくて。

「待って、フレン様……」
「待てない、オリアナ不足だ」

 はだけさせた服の中にフレン様の手がするりと滑り込み、私の胸を揉みしだく。

 これが初めてじゃないのに、大好きな人に触れられているのだと思うと私の心臓が痛いくらいバクバクと跳ねて。


「ふは、オリアナの心音が手のひら越しに伝わってくる」
「ばか……っ」
「先端が微かに震えてるのも心音のせいか?」
「なッ、……ひゃん!」

 胸当てに肌着も一気にずらされ、ふるりとまろび出た乳首を親指の腹で撫でるように擦られた。

“や、それ……!”

 クリクリと刺激しながら、フレン様の視線が胸に注がれていることに気付きゾクリとして。

「オリアナのここ、ピンクで綺麗だよな」

 なんて、誰よりもピンク色をした彼の瞳の奥が情欲を孕みいつもより濃く見え――……

「……って! だから場所!!」

 ハッとした私は慌てて両腕で胸を隠すようにしフレン様へ抗議する。

“こ、こんな明るいところでシたら全部見えちゃう……!!”

 もうとっくに見られているが、それでも暗いところで見られるのと明るいところで見られるのは天と地ほどの差があった。
 

「今さらじゃないか?」
「今さらじゃないです!」
「なんで」
「なんでって、そ、そんなの恥ずかしいからですけど!?」
「でも俺は見たいんですけど?」
「えっ」

 ハッキリとそう断言したフレン様が私の腕を掴み、隠している胸を暴こうとするが私とフレン様の力の差は歴然で。

「…………岩か?」
「なら砕けますね」
「砕けるのはオリアナだけだ。つか砕けても砕かないっつの」

 ピクリとも動かない私の腕に観念したのか、腕を外そうと力を込めるのを止めたらしい。
 ふっと私の腕を掴むフレン様の手から力が抜けて。

「ひゃっ」

 カプ、と腕を甘噛みされた。

「待っ、フレンさま……っ」
「んー?」
「ふ、ふふっ、それだめ……!」

 はぐはぐと腕を優しく噛まれたり軽く吸われたり舐められたりとくすぐったい。
 執拗に繰り返されるその行為のせいで、ガッチリとガードしていた私の腕から徐々に力が抜けてしまって。

「っ、ひぁ……!」

 力が緩んだ腕を外し露になった胸にそのまま吸い付かれた。

「なんだ、もう固くなってるじゃん」
「ばか……!!」

 ころころと乳首を舌で転がしながら、どこか嬉しそうにそんな事を言われるが、私からすればそれは羞恥を煽られるばかりで。

“なんでそんなことばっかり言うのよ……!”

 けれど、無理やりフレン様の後頭部を鷲掴みし胸から引き離す……なんてことも出来そうにない。

 これが惚れた弱みというやつなのか。

 舌でピンッと乳首を弾かれるとじんじんと頭の奥が痺れ快感が襲う。
 相手がフレン様でさえなければ触れさせることすらないからこそ、唯一の彼から与えられるその刺激を結局拒絶なんて出来なかった。


 私の中のそんな気持ちには気付かないフレン様は、胸から口を離したらまた隠されるとでも思っているのか、胸に吸い付いたまま器用に私を抱え膝の上に座らせる。

 完全に向かい合う形になりより舐めやすくなったのか、さっきよりも大胆に乳輪をなぞるようにフレン様の舌が何度も動いた。


「……あ、ぁんっ」

 ちゅぱちゅぱと音が漏れ、耳からも私を刺激する。
 ぢゅうっと強く吸われると、反射的にビクンと腰が跳ねた。

「気持ちいい?」
「あ、ん……っ、きもち、い……っ」
「舐めるのが? それとも吸われるのかな、舌で弾かれるのも好きだよな?」
「ぜんぶ、ぜんぶきもちい……!」

 私の顔色を窺うように見上げながら舌先でチロチロと舐められると、ゾクゾクと私の体を快感が走る。

“見られてる”

 私を見つめるそのピンク色から逃れたくて、ぎゅっと頭を抱えるようにフレン様を抱き締めた。

 胸を隠そうとしていた私の腕が後頭部に回ったことでもう隠されないと確信したのか、やっと乳首から顔を上げる。

 そのまま私の首まで唇を滑らせたフレン様に首筋を強く吸われると、ピリッとした小さな痛みが走った。


「! あ、痕つけました!?」
「オリアナも俺につけていいぞ」
「そういうことじゃな……、ひゃんっ」

 明らかに見えるところへ痕を付けられたと察した私が抗議するものの、全く気にしていないどころかどこか満足そうにニッと笑ったフレン様がいきなり私の両乳首を指先で摘まむ。

 その刺激に、思わず嬌声を上げると更に調子に乗ったのか今度は指先で何度もクリクリと捏ねられて。


「あっ、やぁ……っ!」
「腰が揺れてる、どうして欲しい?」
「ばかっ、そんな、わかんなぁ……っ!」

 何度も胸を愛撫され、下腹部がじゅん、と熱を孕む。

“早く欲しい……!”

 私のナカが“先”を連想して疼く。
 いつもみたいにフレン様ので奥を突いて欲しくて、気付けば私は服の上から既に芯を持っているフレン様のソコに何度も下半身を擦り付けてしまって。


「……えっろ」

 ポツリとそう呟いたフレン様の喉がごくりと上下した。

「うぅ、ごめ、なさ……っ」
「は? なんで謝んの。俺としては可愛いだけだっつの」

 はしたない、とわかっていながら腰を止められず、謝罪を口にする私を一瞬ぎゅっと抱き締めたフレン様が、私のベルトに手をかけた。

 
「……っ」

 カチャカチャと外され、騎士服をどんどん脱がされる。
 この次の行動を察した私が腰を上げると太ももまでおろされ、私の体を支えつつ促されるまま足を上げるとズボンが引き抜かれた。

 そのまま下着も脱がされた私は、まるでついでのようにはだけさせられていただけだった上の服も全部脱がされる。


 あんなに明るい場所は恥ずかしいからと嫌がっていたくせに、固くなってたフレン様のが当たる度に何も考えられなくなってしまって。


「はやく……」

 フレン様の真似をし彼のベルトに手を掛けた。
 
 騎士として毎日ベルトを締めているはずなのに、誰かのベルトを外そうとすると途端に上手く出来なくて。

 カチャカチャと苦戦しつつ、なんとか緩めることに成功したと同時に、まるで待っていたと言わんばかりに口付けをされる。

「んっ、ん」

 口内を蠢く熱い舌に翻弄されていると、くちゅりと蜜壺から音が溢れて。


「オリアナのここ、もうびちゃびちゃだな」

 ふっと笑われた気配を感じ、慌てて反論しようとするがすぐにまた口を塞がれる。
 
 私の舌を扱くフレン様の舌が熱く、そして溢れた愛液を絡めた指がぬぷりとナカに挿入られた。


「――ッ!」

 くちゅくちゅと音を響かせながらナカをゆっくり擦られると、それだけでもう気持ちよくて。

「あっ、あっ、んぁあ!」

 浅いところを何度も指が出入りし、その度に私のソコから卑猥な水音が愛液と共に溢れ出る。

“もっと太いので奥を……”

 そんな私の欲に気付いたのか、ちゅぽんと指が抜かれたと思ったら熱くて固いモノがぬち、とあてがわれて。


「フレンさま……っ、あ、ぁああっ」

 ぬぷぷ、とナカを押し広げながらゆっくりとフレン様のソレが挿入された。

 ゆっくりと挿入ったソレが私の奥を貫くと、ぱちぱちと視界に星が散る。
 私の腰をフレン様が掴みゆっくり持ち上げたと思うとすぐに下から突き上げられれば、口から溢れる声にならない声が部屋の中に何度も響いた。


「あっ、やっ、ぁあんっ」
「……く、オリアナのナカ、締め付けが……!」
「ひんっ、あ、あんっ」

 パンパンと肌同士がぶつかる音が響き、ナカがフレン様ので抉られる。

 その刺激が堪らなくて――


「オリアナ、出す、ナカに注ぐからっ」
「ひぁ、いっぱい、欲し……っ、フレン様の、私に……っ!」

 ばちゅん、と最奥を突き、そのままぐりっと子宮口の入り口を抉じ開け捩じ込んだフレン様のモノがぶるりとナカで震えて。


“熱い――”

 どぴゅ、と放たれた精液の熱さが私の下腹部にじわりと広がる。

 その熱が心地よく、なんだか凄く嬉しくて。


「……だいすきです」
「俺もだ」

 私たちは何度目かもうわからない口付けを交わしたのだった。
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