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酒精と層菓
第97話 凝乳
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午後のお菓子作りの下準備の一つ。二弾目だ。クリスプスを作って、卵が入手できるのなら作成しなければ。卵と乳と砂糖、バニラがあればアレが作れる!そう、パストリクリスマだ。ノヴァクリスマだけだと足りないと思ったのだ。
「次は、[パストリクリスマ]を作ります」
「また、錬金用語だねぇ。今日は用語でお腹いっぱいだ」
嬉しそうなルプラ。満腹でなによりです。
「材料としては卵、羊乳、砂糖、小麦粉、バニラのアレのようだな」
テーブルに材料を並べた。それを確認したパラケルだ。アレとはずいぶんと含みを持たせますね・・・気になるが先に進めよう。
「お菓子は卵、乳、砂糖を使うものが多いです。3つ揃えばできますね。あとは分量と工程によって食感、形が違います。オーブンがあれば品数が増えます」
「そうなのか。それなら卵と乳の確保は大切だな!オーブン!作っちまうか!」
「いいね。そうしようよ」
「甘いの賛成!」
パラケル爺さんは案外甘党なのかも知れない。妖精達はどう考えても好きそうだ。最もこちらの方々は菓子に飢えているかも知れないけど。
「パストリクリスマは、加熱しながら行います。まずは混ぜから」
卵黄と砂糖を混ぜて砂糖の粒感をなくす。小麦粉を足し混ぜる。温めた羊乳を少しずつ混ぜて馴染ませる。バニラビーンズか、バニラエッセンスを足して鍋で炊くと言った順番だ。散々、姉につき合わされて作ってきた。分量はこちらにきても鮮明に覚えている。ローセアの祝福に感謝だな。【製薬】スキルの恩恵も上乗せしているのだろう。
「卵三個あるので全部使ってしまいましょう。卵黄と卵白を分けます」
殻を割る。殻を使って卵黄と卵白を分けていく。ここで使うのは卵黄だけだ。パラケル爺さんも手伝ってくれる。
「うーんできん。なんでそんなに器用なのだ?」ぼたっ、とボウルに黄身を落とす。
「できないときは大匙を使って取るといいですよ。こんな感じで」
「これならパラケルでもできるね!」
「でも、は余計だ!」
ローセアとパラケルがそれぞれに構いあう。ルプラは自分の手技に集中している。相対的に卵の大きさが非常に大きくなるから仕方が無い。
「他の菓子を作る時は、ここでしっかりと卵黄と卵白を分けていく必要があります。今回はきっちりと分けなくてもよいです。ある程度で。砂糖を入れていきます。砂糖は70gだったかな?」
砂糖をどさどさと入れていく。ここでしっかりと混ぜておかなければならない。
「しかし、驚くほど砂糖を使うな」
「菓子だからでしょ?」
「余った卵白はどうするのだ?」
「卵白は試作のため、今回の菓子に使わないのでスープにいれましょう。うまくいったら全卵でも作ってみます」
たしか全卵レシピもあったはずだと思う。少しあっさりとした味になる。
「次は小麦粉を入れていきます」
サクッと混ぜていく。こちらの小麦粉は主食のパン用だ。薄力粉が理想だけど、強力粉でもできるはず。
「ここは普通だな」
「普通ですね」
並行して羊の乳を温めていく。鍋の周りが"ふつふつ"するくらいだ。温めすぎてもいけない。卵黄が固まってしまう。それにしてもパラケル家の魔導コンロは使いやすい。火の微調整に職人技が詰まっている。
「温めた羊乳を少しずつ卵の中に注ぎます。少しずつ入れないと卵の[プロティウス]が固まります」
「パラケルだとドバッと入れそうですね」
「うるさいぞ」
全部入れ終わったら、鍋に移す。バニラエッセンスの雫を入れる。5滴ほど投入。これは自分の趣味。
「いい匂いがしてきた」
「甘ったるい匂いだな、相変わらず」
「もうこれに浸かりたい」
若干感想がおかしい人がいたが無視だ。徐々に加熱してゆっくり混ぜる。抵抗がっ出てきてからが力仕事だ。最初は"さらり"、次は"とろり"、最後は"もったり"だ。"とろり"としてきた。木ベラでの攪拌を早めにしていく。
「固まるまでが勝負です。手早く混ぜていきます」
「レッドが真剣だよ」「ここがポイントのようだな」
はぁはぁして、"もったり"まで仕上げる。木べらから落ちないくらいで止める。艶がある。ちょうど良いだろう。バットに広げて冷ます。ちょうど氷があるから、バットを置いてふれないように布巾をかける。
「冷えたら終了です」
ここでも味見。うん、ニワトリのものとは違い、卵黄は濃厚。羊乳も濃厚。バニラの匂いも強い。三者が一体となって、あぁ、至福。これだけでもパンに塗って食べたい。無限に続けられそう。止められない。もう一口、味見しなければ!と匙を入れようとしたところを、六の目がじっと見る。
「もちろん・・・だよね」
「ああ、そうだよな」
「製造者特権求む」
さっき見た展開だな、これは。諦めて、三つの匙を用意して無言で渡す。
「ああ、これだけでもいい」
「!?」
「なにこれ」
気に入ってくれて何よりです。よし、これなら午後も大丈夫そうだな。パラケル家での試作は終了でよいだろう。
三人から必ず作ったものを持って帰ってくること!を必要以上に念を押され、パラケル家を出た。期待は少なからず重い。
******
レッドが帰った後のパラケル家。三人の話が続いていた。
「やばいよ、あのクリスマと名のつくモノ。単品でも美味しいのに完成したらどうなんだろう?」
「おい、お前ら、バニラを見たか?魔素入りを気軽に渡してしまったな。用途を聞かずに渡してしまった。アクアビィーテに投入したあの抽出液はまずい。ルプラ、【鑑定】したか?」
「いや、早すぎて出来なかった」
「ワシも各種効果の増強くらいにしか見えなかったが・・・」
「美味しければいいんじゃない?」
「今のところ料理用にしか見えなかったけど、こっちに戻ってきた時に話す?」
「ああ、そうしよう。小僧も気づくだろう。菓子を作る時に使うからな」
「本人も楽しんでいたし。品数もたくさんあるみたいだしね。【製薬】スキルと祝福の効果でいろんな記憶が鮮明になっているみたい。話す機会はあると思うよ」
「いや~私、良い仕事したかも~。お菓子~。パラケル~、こうなったらこっちでオーブン作らない?」
悩むパラケルをよそに能天気に話すローセア。
「ああ、オーブンは早めに作っても良いかもな」
パラケルはうわの空だ。バニラ案件の思案は続いている。
「たくさん作ってもらわないとね」
「領主案件になりそうだがな」
「それはまぁ、主と族長を絡めて交渉してもらいましょうよ」
「それで良いわよ。多分。」
「材料はどうする?羊の乳と卵でしょう?」
「まあ、やってしまったのは仕方がないか。頭を切り替えるぞ。羊乳は今までギー油くらいしか取っていなかったからな。今日の作業を見るに新鮮なものが必要そうだ。ほとんど加熱しないしからな」
「氷冷箱も作った方が良さそうだね。レッドなら大きくても大丈夫そう」
「ああ、いくつか作ってみるか」
「家鴨は増やしてもらうように話せないかぁ」
結局、パラケルは思考を諦めた。重い事項は領主、主、族長に任せれば良いと思ったのだろう。
「念のため、姿隠しでベルナル家に行ってくれ。二人でな。あとで報告聞くからな」
「「了解」」
二人から良い返事が聞こえてきた。
「次は、[パストリクリスマ]を作ります」
「また、錬金用語だねぇ。今日は用語でお腹いっぱいだ」
嬉しそうなルプラ。満腹でなによりです。
「材料としては卵、羊乳、砂糖、小麦粉、バニラのアレのようだな」
テーブルに材料を並べた。それを確認したパラケルだ。アレとはずいぶんと含みを持たせますね・・・気になるが先に進めよう。
「お菓子は卵、乳、砂糖を使うものが多いです。3つ揃えばできますね。あとは分量と工程によって食感、形が違います。オーブンがあれば品数が増えます」
「そうなのか。それなら卵と乳の確保は大切だな!オーブン!作っちまうか!」
「いいね。そうしようよ」
「甘いの賛成!」
パラケル爺さんは案外甘党なのかも知れない。妖精達はどう考えても好きそうだ。最もこちらの方々は菓子に飢えているかも知れないけど。
「パストリクリスマは、加熱しながら行います。まずは混ぜから」
卵黄と砂糖を混ぜて砂糖の粒感をなくす。小麦粉を足し混ぜる。温めた羊乳を少しずつ混ぜて馴染ませる。バニラビーンズか、バニラエッセンスを足して鍋で炊くと言った順番だ。散々、姉につき合わされて作ってきた。分量はこちらにきても鮮明に覚えている。ローセアの祝福に感謝だな。【製薬】スキルの恩恵も上乗せしているのだろう。
「卵三個あるので全部使ってしまいましょう。卵黄と卵白を分けます」
殻を割る。殻を使って卵黄と卵白を分けていく。ここで使うのは卵黄だけだ。パラケル爺さんも手伝ってくれる。
「うーんできん。なんでそんなに器用なのだ?」ぼたっ、とボウルに黄身を落とす。
「できないときは大匙を使って取るといいですよ。こんな感じで」
「これならパラケルでもできるね!」
「でも、は余計だ!」
ローセアとパラケルがそれぞれに構いあう。ルプラは自分の手技に集中している。相対的に卵の大きさが非常に大きくなるから仕方が無い。
「他の菓子を作る時は、ここでしっかりと卵黄と卵白を分けていく必要があります。今回はきっちりと分けなくてもよいです。ある程度で。砂糖を入れていきます。砂糖は70gだったかな?」
砂糖をどさどさと入れていく。ここでしっかりと混ぜておかなければならない。
「しかし、驚くほど砂糖を使うな」
「菓子だからでしょ?」
「余った卵白はどうするのだ?」
「卵白は試作のため、今回の菓子に使わないのでスープにいれましょう。うまくいったら全卵でも作ってみます」
たしか全卵レシピもあったはずだと思う。少しあっさりとした味になる。
「次は小麦粉を入れていきます」
サクッと混ぜていく。こちらの小麦粉は主食のパン用だ。薄力粉が理想だけど、強力粉でもできるはず。
「ここは普通だな」
「普通ですね」
並行して羊の乳を温めていく。鍋の周りが"ふつふつ"するくらいだ。温めすぎてもいけない。卵黄が固まってしまう。それにしてもパラケル家の魔導コンロは使いやすい。火の微調整に職人技が詰まっている。
「温めた羊乳を少しずつ卵の中に注ぎます。少しずつ入れないと卵の[プロティウス]が固まります」
「パラケルだとドバッと入れそうですね」
「うるさいぞ」
全部入れ終わったら、鍋に移す。バニラエッセンスの雫を入れる。5滴ほど投入。これは自分の趣味。
「いい匂いがしてきた」
「甘ったるい匂いだな、相変わらず」
「もうこれに浸かりたい」
若干感想がおかしい人がいたが無視だ。徐々に加熱してゆっくり混ぜる。抵抗がっ出てきてからが力仕事だ。最初は"さらり"、次は"とろり"、最後は"もったり"だ。"とろり"としてきた。木ベラでの攪拌を早めにしていく。
「固まるまでが勝負です。手早く混ぜていきます」
「レッドが真剣だよ」「ここがポイントのようだな」
はぁはぁして、"もったり"まで仕上げる。木べらから落ちないくらいで止める。艶がある。ちょうど良いだろう。バットに広げて冷ます。ちょうど氷があるから、バットを置いてふれないように布巾をかける。
「冷えたら終了です」
ここでも味見。うん、ニワトリのものとは違い、卵黄は濃厚。羊乳も濃厚。バニラの匂いも強い。三者が一体となって、あぁ、至福。これだけでもパンに塗って食べたい。無限に続けられそう。止められない。もう一口、味見しなければ!と匙を入れようとしたところを、六の目がじっと見る。
「もちろん・・・だよね」
「ああ、そうだよな」
「製造者特権求む」
さっき見た展開だな、これは。諦めて、三つの匙を用意して無言で渡す。
「ああ、これだけでもいい」
「!?」
「なにこれ」
気に入ってくれて何よりです。よし、これなら午後も大丈夫そうだな。パラケル家での試作は終了でよいだろう。
三人から必ず作ったものを持って帰ってくること!を必要以上に念を押され、パラケル家を出た。期待は少なからず重い。
******
レッドが帰った後のパラケル家。三人の話が続いていた。
「やばいよ、あのクリスマと名のつくモノ。単品でも美味しいのに完成したらどうなんだろう?」
「おい、お前ら、バニラを見たか?魔素入りを気軽に渡してしまったな。用途を聞かずに渡してしまった。アクアビィーテに投入したあの抽出液はまずい。ルプラ、【鑑定】したか?」
「いや、早すぎて出来なかった」
「ワシも各種効果の増強くらいにしか見えなかったが・・・」
「美味しければいいんじゃない?」
「今のところ料理用にしか見えなかったけど、こっちに戻ってきた時に話す?」
「ああ、そうしよう。小僧も気づくだろう。菓子を作る時に使うからな」
「本人も楽しんでいたし。品数もたくさんあるみたいだしね。【製薬】スキルと祝福の効果でいろんな記憶が鮮明になっているみたい。話す機会はあると思うよ」
「いや~私、良い仕事したかも~。お菓子~。パラケル~、こうなったらこっちでオーブン作らない?」
悩むパラケルをよそに能天気に話すローセア。
「ああ、オーブンは早めに作っても良いかもな」
パラケルはうわの空だ。バニラ案件の思案は続いている。
「たくさん作ってもらわないとね」
「領主案件になりそうだがな」
「それはまぁ、主と族長を絡めて交渉してもらいましょうよ」
「それで良いわよ。多分。」
「材料はどうする?羊の乳と卵でしょう?」
「まあ、やってしまったのは仕方がないか。頭を切り替えるぞ。羊乳は今までギー油くらいしか取っていなかったからな。今日の作業を見るに新鮮なものが必要そうだ。ほとんど加熱しないしからな」
「氷冷箱も作った方が良さそうだね。レッドなら大きくても大丈夫そう」
「ああ、いくつか作ってみるか」
「家鴨は増やしてもらうように話せないかぁ」
結局、パラケルは思考を諦めた。重い事項は領主、主、族長に任せれば良いと思ったのだろう。
「念のため、姿隠しでベルナル家に行ってくれ。二人でな。あとで報告聞くからな」
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