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三章
まっくら
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とりあえず、夜市で買い物をしたかったが、その前に一旦お金を置きに帰ることにした。私は服装に似合わない大金を持って足早に来た道を駆けていく。
迷子になってしまったが、2人はもう宿屋に来ているだろうか。そんなことを考えつつ帰りは迷わなかったので、急いで建物に入って事前にアルバートさんに言われていた部屋に入った。
真っ暗
誰もいないのだろうか。私ははぐれたふたりが帰ってくるのを待とうと思った。そして、明かりをつけようと部屋の中を移動する。
ふと、何となく人がいる気配がしたので私はそちらの方をむく。
「誰か、いる?」
そう声をかければ、何かが大きくバサバサともがく様な音がした。そして笑い声がする。何事だろうか。
「ルイスちゃん、こっち来てみ面白いで」
その声からニヤついているのがわかる、アルバートさんの声が聞こえた。私はその声がやけに粘着質であることが少し気になって、そして嫌な予感がした。
私は中を照らすためだ再びドアを開けた。廊下の光が入って、薄暗いが部屋の中の様子が見える。入ってすぐのテーブルにランプがあったのでパチっとつけてみた。
そこには案の定というかなんというか、ベッドに寝転がらされているレイとそのレイにもうずっぷり挿れているアルバートさんがいた。レイは手をロープで結ばれており、そして何故か足もロープで結ばれて抵抗できなくなっていた。
そして、レイは顔を真っ青にして震えながら目を瞑っている。新たに怪我をおっており、傷の手当も何もしていない状態でのその強姦は酷く痛々しく、見ていられなかった。
「アルバートさんそれ同意がないように見えるんだけど」
「え、そうやで」
嫌悪感が私を包み込んだ。私はあの地下牢でこの人と様々な話をしたし、強姦されそうになった私を見て酷く怒ってくれていた。そんなあなたはどこに行ったのだと問い詰めたかった。結局私は、あの特異な状況下での一部分のことしか知らなかったのだなと思った。
「マジで最低」
「なんで?おもろいやんこの顔見たってや、ルイスちゃん」
いわゆる正常位という体位で向き合ってセックスをしているのだが、レイの顔を無理やり掴んで上げて私の方へ向けさせた。考えられないその行為に、この人はダメな人だと再度悟った。
「ルイスちゃんがはぐれるからこうなったんやで」
「………私のせい?」
「だってチャンスやってんもん。ルイスちゃん絶対止めるやろ?んじゃこいつにトラウマ植え付ける機会なんて今しかないと思って、無理やり引っ張ってきてんで」
はぐれたことを心底後悔した。この人に犯された過去があると知っていたのに好奇心を優先して結果的に彼らを置いていった自分を心底恨んだ。
私がドン引きしている最中にも、アルバートさんは楽しげに話す。
「うちの顔にトラウマあるらしくてさ、こうやって向かい合ってやれば余計に怖がるんよ面白いよな」
「………最低」
短期間にこんなにも性的な暴力に晒されて可哀想だ。とりあえず加害者と被害者は引き離さなくてはいけない。私はズカズカと歩いて、ただもしかしたら今レイの体に触れたら怖がらせるかもしれないなと思って戸惑い、一先ずアルバートさんの手を掴んだ。
「ルイスちゃんも混ざる?可愛がってあげんで」
「……いいからそこどいて」
「まって、ルイスちゃんそんな可愛い顔してやっぱり男の子なんや、レイちゃん一緒に犯す?」
そこどいて、を私がヤるからどいてと勘違いしているその人に頭痛がしたがとりあえず気を紛らわせるために目を瞑って深呼吸をした。そそくさと退いたその人を尻目に、私は自分より少し背の高い彼を横抱きにしてそして彼の服も引っ掴んで、ついでにお金も引っ掴んで逃げた。
「ちょっと待ちいや!」
アルバートさんは私がレイを横抱きにした時点で察して追いかけてきたが、そもそも彼が勃起状態であったことと、私が割と動けるのでとりあえず廊下までは逃げ切ることができた。服とお金は彼のお腹の上に置いて、そのまま横抱きして走り去る。
お金をつかんだときは欲張ったかなと思ったけど、逃げ切れてよかった。
私は詳しい話をレイに聞くことにした。とりあえず少し遠くの路地裏のところまで逃げて来れたので足のロープを外し、服を着せ直す。もう外は夜で真っ暗だから、闇に体を潜めておこう。
レイは非常に痛そうにしていたのでろくにならされることなく打ち込まれたことが察せて、辛かった。彼はまだ青白い顔で震えている。
「大丈夫?」
大丈夫なわけない人にそんなことを言ってしまう私はどうしようもないやつだ。ただ、それ以外にどんな言葉をかけてやればいいかわからない。私は今までのレイとアルバートの関係をレイに聞こうと思ったが、被害者に鮮明に思い出させるようなことを聞いていいものか疑問に思ったので、聞かないことにした。
昨日も今日も酷いことをされているこの人に心底同情した。
迷子になってしまったが、2人はもう宿屋に来ているだろうか。そんなことを考えつつ帰りは迷わなかったので、急いで建物に入って事前にアルバートさんに言われていた部屋に入った。
真っ暗
誰もいないのだろうか。私ははぐれたふたりが帰ってくるのを待とうと思った。そして、明かりをつけようと部屋の中を移動する。
ふと、何となく人がいる気配がしたので私はそちらの方をむく。
「誰か、いる?」
そう声をかければ、何かが大きくバサバサともがく様な音がした。そして笑い声がする。何事だろうか。
「ルイスちゃん、こっち来てみ面白いで」
その声からニヤついているのがわかる、アルバートさんの声が聞こえた。私はその声がやけに粘着質であることが少し気になって、そして嫌な予感がした。
私は中を照らすためだ再びドアを開けた。廊下の光が入って、薄暗いが部屋の中の様子が見える。入ってすぐのテーブルにランプがあったのでパチっとつけてみた。
そこには案の定というかなんというか、ベッドに寝転がらされているレイとそのレイにもうずっぷり挿れているアルバートさんがいた。レイは手をロープで結ばれており、そして何故か足もロープで結ばれて抵抗できなくなっていた。
そして、レイは顔を真っ青にして震えながら目を瞑っている。新たに怪我をおっており、傷の手当も何もしていない状態でのその強姦は酷く痛々しく、見ていられなかった。
「アルバートさんそれ同意がないように見えるんだけど」
「え、そうやで」
嫌悪感が私を包み込んだ。私はあの地下牢でこの人と様々な話をしたし、強姦されそうになった私を見て酷く怒ってくれていた。そんなあなたはどこに行ったのだと問い詰めたかった。結局私は、あの特異な状況下での一部分のことしか知らなかったのだなと思った。
「マジで最低」
「なんで?おもろいやんこの顔見たってや、ルイスちゃん」
いわゆる正常位という体位で向き合ってセックスをしているのだが、レイの顔を無理やり掴んで上げて私の方へ向けさせた。考えられないその行為に、この人はダメな人だと再度悟った。
「ルイスちゃんがはぐれるからこうなったんやで」
「………私のせい?」
「だってチャンスやってんもん。ルイスちゃん絶対止めるやろ?んじゃこいつにトラウマ植え付ける機会なんて今しかないと思って、無理やり引っ張ってきてんで」
はぐれたことを心底後悔した。この人に犯された過去があると知っていたのに好奇心を優先して結果的に彼らを置いていった自分を心底恨んだ。
私がドン引きしている最中にも、アルバートさんは楽しげに話す。
「うちの顔にトラウマあるらしくてさ、こうやって向かい合ってやれば余計に怖がるんよ面白いよな」
「………最低」
短期間にこんなにも性的な暴力に晒されて可哀想だ。とりあえず加害者と被害者は引き離さなくてはいけない。私はズカズカと歩いて、ただもしかしたら今レイの体に触れたら怖がらせるかもしれないなと思って戸惑い、一先ずアルバートさんの手を掴んだ。
「ルイスちゃんも混ざる?可愛がってあげんで」
「……いいからそこどいて」
「まって、ルイスちゃんそんな可愛い顔してやっぱり男の子なんや、レイちゃん一緒に犯す?」
そこどいて、を私がヤるからどいてと勘違いしているその人に頭痛がしたがとりあえず気を紛らわせるために目を瞑って深呼吸をした。そそくさと退いたその人を尻目に、私は自分より少し背の高い彼を横抱きにしてそして彼の服も引っ掴んで、ついでにお金も引っ掴んで逃げた。
「ちょっと待ちいや!」
アルバートさんは私がレイを横抱きにした時点で察して追いかけてきたが、そもそも彼が勃起状態であったことと、私が割と動けるのでとりあえず廊下までは逃げ切ることができた。服とお金は彼のお腹の上に置いて、そのまま横抱きして走り去る。
お金をつかんだときは欲張ったかなと思ったけど、逃げ切れてよかった。
私は詳しい話をレイに聞くことにした。とりあえず少し遠くの路地裏のところまで逃げて来れたので足のロープを外し、服を着せ直す。もう外は夜で真っ暗だから、闇に体を潜めておこう。
レイは非常に痛そうにしていたのでろくにならされることなく打ち込まれたことが察せて、辛かった。彼はまだ青白い顔で震えている。
「大丈夫?」
大丈夫なわけない人にそんなことを言ってしまう私はどうしようもないやつだ。ただ、それ以外にどんな言葉をかけてやればいいかわからない。私は今までのレイとアルバートの関係をレイに聞こうと思ったが、被害者に鮮明に思い出させるようなことを聞いていいものか疑問に思ったので、聞かないことにした。
昨日も今日も酷いことをされているこの人に心底同情した。
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