逢いたくて逢えない先に...

詩織

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忘れてた過去 【飯山省吾】

俺の記憶

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俺が海外出張を一週間することになり、遥と離れるのがこんなに辛いと思ったことはなかった。

そして、その出来事が俺の知らない記憶を思い出させることとなる。

出張から帰るとき、

何気に韓国行きの飛行機をみた。

まだ搭乗手続きはしてない。

いちよう日本着の時刻は遥には知らせてるが、韓国に着いてから遥のお土産を買って帰ると言って予定の便でないと言えばいっか!

遥が韓国にしか買えないお気に入りのコスメと焼酎を買うために、予定の便をキャンセルして韓国経由で日本に帰ることにした。

まさか遥が空港まで迎えに行ってるは知らず…

韓国でお土産を買い直ぐに日本行きの飛行機に乗った。

だいぶ時間は遅れたがスマホに連絡してるし問題ないだろ

家に着くと、真っ暗で誰もいない。

「買い物か?」

と思い初めは気にしてなかった。

が、どれだけ待っても帰ってこない。

「どうしたんだ?」

そして、スマホが鳴った。

「省吾なのか!?」

「親父?何?」

親父はビックリしている。

「本当に省吾なのか?」

「何言ってるんだよ」

わけわからない。

「お前の乗った便が墜落して」

「え?」

なに?


テレビをつけた。

乗るはずだった飛行機が墜落してるニュースが特番でやっていた

「マジか?」

「乗ってなかったのか?」

「ああ、乗ろうとしたが、寄りたいところあったんで別の飛行機で帰ってきた」

「…そうか」

電話の向こうでは、母さんも安堵したようで安心して泣いてる声が聞こえた。


と、いうことは

「遥は?」

「遥さんは空港にいるよ。」

!?

そーいうことか。

LINEは全て未読だった。

電話しても出ない。

メールもした。

おい、遥出てくれ!!

空港に行こうとしたがすれ違いなる可能性が高いので、スマホからの連絡を待った。

そして、夜中に玄関の開く音が

遥がリビングに入ってきたとき、絶望の顔をして帰ってきた。

俺はその顔を見て、何か封じ込まれてた何かが開いた気がした。

そのときは、必死に遥を安心させたかった。

遥に抱いてくれっと言われた時は驚いたが、俺は安心させるように大事に抱いた。

遥が落ち着いて寝たあと

「俺、飯山省吾じゃない」

俺は...
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