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転勤
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それから数日後の夜
あっ
スマホの音が鳴ったので見てるみると、
「翔悟さん…」
あの時会ったとき、電話番号の交換をした。
当時のスマホは事故で破損したとその時教えてくれた。
「こんばんわ」
「こわばんわ!今大丈夫です?」
前は毎日のように電話してた時もあったんだよな。
話すのが楽しくって仕方なかった。
「はい」
「今度の週末会ってくれませんか?」
「…はい。大丈夫です。」
お義母さんに会わないように言われたのを思い出したが、了承してしまった。いいのかな?私から会いたいとは言ってないしって、言い訳になるか。
そしてその週末。駅で待ち合わせをして、お店に入った。
「あっ…」
このお店、初デートと言って連れてきてくれた高いお店だ。
「あっ、どうしました?」
「あっ、いえ」
そっかぁー、私の記憶もないんだからここに来たことも覚えてないんだね。
個室に案内されて席に着く。
「すいませんが、メニューみてもどういう料理か解らなくって…、お任せしていいですか?好き嫌いはないです」
と言うと、メニューも見てないのに言う私をみて
「あー、そういうことでしたか。ここに来たことがあったんですね」
「…はい」
「解りました」
そう言って翔悟さんが注文をしてくれた。
ビールがきて乾杯をしたとき、料理が運ばれ
「篠山さんに、聞いてもらいたいことがあります。」
と、真顔になって急に言われたので、ドキッとして
「実はアメリカに2年転勤が決まりました」
「…転勤…ですか」
「はい。」
「篠山さん、付いてきてくれませんか?」
「え?」
でも、この間のとき遠回りでも断ったことになってたはず
「貴方に来てほしい」
言葉が止まる。
「篠山さんこの間話してたのは、理解出来ます。反対されて付き合うんでなく、賛成されたいと、しかもうちの親ですから。以前母から小切手渡されたといいうのも後から聞きました」
「…」
「それじゃ、躊躇もすると思う。でも俺は篠山さんがいい」
「…翔悟さん…」
ハッと気づき
「すいません」
と、謝った。無意識に翔悟さんと言ってしまった。
「あっ、いえ。そか、そうだよな。恋人だったんだし、苗字で呼んだりしてないもんな。」
「あっ、いえ、つい…、すいません」
「俺は志奈乃って呼んでたんですか?」
「…はい」
「そっかぁー」
思い出せないのが悔しそうな顔をしている。
「でも、気をつけます。すいません」
「出来れば、そのままで呼んでください。」
「えっ!?」
「俺、あれから色々考えました」
「突然恋人が記憶をなくし、そして親に手切れ金も渡されて、縁談もしてる。辛くって苦しくって…、そして半年以上会ってないのに急に現れて記憶は戻ってないが付き合ってほしいと言われて、困惑さまくりだよなって」
「…」
「でも…、志奈乃を離したくないと思った」
!?
急に名前で呼ばれたからドキッとして、しかも…
「だから、俺が志奈乃を惚れさせる。」
「あ、あの…」
「もし、また記憶がなくなっても、また好きになる。俺わかったことがあるんです」
「わかったこと?」
「多分事故のとき、大事すぎてずっと心で思ってて、そしたら大事すぎたあまりに頭のどっかに蓋しちゃったんじゃないかって」
「え?」
「きっとそれだけ大事な人だったんだと。」
そう思ってくれるなんて…
「俺、志奈乃と会う前は親父のこともあったし、それなりの会社で努めてたのもあったしで、いいよる女性もかなりいて、適当に付き合ってた。でも志奈乃とはそうでないから」
特別だっていう言い方だけで、やっぱり嬉しかった。
以前はバーによって別れたはずだけど、翌日早くに仕事があるのでこのお店を出て解散した。
送るって何度も言われたけど、それされたら離れなくなっちゃうし。
転勤は約3ヶ月後らしい。
あっ
スマホの音が鳴ったので見てるみると、
「翔悟さん…」
あの時会ったとき、電話番号の交換をした。
当時のスマホは事故で破損したとその時教えてくれた。
「こんばんわ」
「こわばんわ!今大丈夫です?」
前は毎日のように電話してた時もあったんだよな。
話すのが楽しくって仕方なかった。
「はい」
「今度の週末会ってくれませんか?」
「…はい。大丈夫です。」
お義母さんに会わないように言われたのを思い出したが、了承してしまった。いいのかな?私から会いたいとは言ってないしって、言い訳になるか。
そしてその週末。駅で待ち合わせをして、お店に入った。
「あっ…」
このお店、初デートと言って連れてきてくれた高いお店だ。
「あっ、どうしました?」
「あっ、いえ」
そっかぁー、私の記憶もないんだからここに来たことも覚えてないんだね。
個室に案内されて席に着く。
「すいませんが、メニューみてもどういう料理か解らなくって…、お任せしていいですか?好き嫌いはないです」
と言うと、メニューも見てないのに言う私をみて
「あー、そういうことでしたか。ここに来たことがあったんですね」
「…はい」
「解りました」
そう言って翔悟さんが注文をしてくれた。
ビールがきて乾杯をしたとき、料理が運ばれ
「篠山さんに、聞いてもらいたいことがあります。」
と、真顔になって急に言われたので、ドキッとして
「実はアメリカに2年転勤が決まりました」
「…転勤…ですか」
「はい。」
「篠山さん、付いてきてくれませんか?」
「え?」
でも、この間のとき遠回りでも断ったことになってたはず
「貴方に来てほしい」
言葉が止まる。
「篠山さんこの間話してたのは、理解出来ます。反対されて付き合うんでなく、賛成されたいと、しかもうちの親ですから。以前母から小切手渡されたといいうのも後から聞きました」
「…」
「それじゃ、躊躇もすると思う。でも俺は篠山さんがいい」
「…翔悟さん…」
ハッと気づき
「すいません」
と、謝った。無意識に翔悟さんと言ってしまった。
「あっ、いえ。そか、そうだよな。恋人だったんだし、苗字で呼んだりしてないもんな。」
「あっ、いえ、つい…、すいません」
「俺は志奈乃って呼んでたんですか?」
「…はい」
「そっかぁー」
思い出せないのが悔しそうな顔をしている。
「でも、気をつけます。すいません」
「出来れば、そのままで呼んでください。」
「えっ!?」
「俺、あれから色々考えました」
「突然恋人が記憶をなくし、そして親に手切れ金も渡されて、縁談もしてる。辛くって苦しくって…、そして半年以上会ってないのに急に現れて記憶は戻ってないが付き合ってほしいと言われて、困惑さまくりだよなって」
「…」
「でも…、志奈乃を離したくないと思った」
!?
急に名前で呼ばれたからドキッとして、しかも…
「だから、俺が志奈乃を惚れさせる。」
「あ、あの…」
「もし、また記憶がなくなっても、また好きになる。俺わかったことがあるんです」
「わかったこと?」
「多分事故のとき、大事すぎてずっと心で思ってて、そしたら大事すぎたあまりに頭のどっかに蓋しちゃったんじゃないかって」
「え?」
「きっとそれだけ大事な人だったんだと。」
そう思ってくれるなんて…
「俺、志奈乃と会う前は親父のこともあったし、それなりの会社で努めてたのもあったしで、いいよる女性もかなりいて、適当に付き合ってた。でも志奈乃とはそうでないから」
特別だっていう言い方だけで、やっぱり嬉しかった。
以前はバーによって別れたはずだけど、翌日早くに仕事があるのでこのお店を出て解散した。
送るって何度も言われたけど、それされたら離れなくなっちゃうし。
転勤は約3ヶ月後らしい。
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