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クリスマスバースディー
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「…み」
「…なみ」
ん?
「可奈美!」
目を開けると
「えっ?」
「飲みながら寝てたの?こんなところじゃ風邪引くよ」
時計をみると朝の6時だった。
「…いつきたの?」
「さっき」
「…仕事してたの?」
「うん、さっき帰ってきた」
「さっきって、出張?」
「そそ、一昨日、客先と打ち合わせって言ったじゃん」
「あ、うん。言ったけど…、えっ!?ちょっと待って!まさか…、日本じゃなかったの?」
「うん。ロンドン」
「へ?」
「ほぼ、トンボ返り」
と、苦笑する。
「え、な、なんで?」
「だって、可奈美とクリスマス過ごしたいから」
あっ…
「ごめん、チャット見る暇なかった」
「それって私のため?」
「可奈美のためってより、俺のため。俺が可奈美といたいから」
「じゃ、とりあえず一緒に昼まで寝よう。それから出掛けよう」
そう言って二人でベッドに入り裕貴に抱きしめられて、嬉しくって言葉にならなかったけど、抱きしめられた居心地よさにいつの間にか寝てしまった。
目が覚めたのはお昼前。
「じゃ、用意するか」
と、言うけど何処に行くかも何するかも解らずで
「裕貴、どこ行くの?」
「ヒ・ミ・ツ」
と言って、とりあえず一泊泊まれるようにしといてねっと言われて、シャワーを浴びて準備した。
タクシーに乗って裕貴の家に向かった。
裕貴も準備して車で移動。
途中ランチをして、それから1時間くらい走った。
ついた先は
ここって…水族館?
「入ろう」
と言って手を繋いで中に入る。
「よろしくおねがいします」
と裕貴が係員の人に言って中に入った。
ちょ、ちょっと待って!!
「裕貴これって…」
私達以外お客さんがいない。
「まさかの貸し切り?」
「うん。と、言いたいところだけど、週末のクリスマスだしね。かきいれ時だから、ずっとは難しかった。1時間限定だけどね」
いやいや、1時間だけでも十分過ぎる。
2人で手を繋いで、周りはじめた。
普段は人の多いからこんなにマジマジと見たことないので新鮮。
「裕貴、これかわいい!!」
子供のようにはしゃぐ私に、笑顔で答えてくれる。
ペンギンもかわいいし、アザラシ、ラッコもいる。
魚もいっぱいいるけど、ついラッコとか見てしまう。
「かわいいね」
「うん。そうだね」
ずっと見てても飽きない。
でも1時間はあっという間で
「あー、もう終わりか。でも凄い楽しかった。ありがとう」
「喜んでくれたんならよかったよ」
最後にイルカからほっぺにキスを貰った。
写真もいっぱい撮ったし、凄い楽しかった
車に乗って、
「じゃ、次な」
え?
まだあるの?
また1時間ほど移動して着いた先は
ヘリコプター?
あれよという間に載乗せられて、綺麗な夕暮れを堪能。
どんどんと暗くなり
「す、すごい…」
もう最高の夜景。
聞いたことあるけど、実際に乗るのは勿論初めてで
「裕貴、凄いよ」
ヘリコプターの音で声は消されちゃってるけど、裕貴に伝わったようで
「最高!!」
と言う声が帰ってきた。
高層ビルを見下ろす景色。
全てが凄い!
テンション上がりまくってる私をみて、ずっと笑顔で返してくれた。
「もう、最高だったよ」
ヘリコプターから降りてもまだ少し興奮してた。
そんな私を車に乗せて向かった先は
「あれ?ここって…」
「そ、リベンジね」
リベンジ?
「前回はスイート空いてなかったからね」
「確かにジュニアスイートって言ってたっけ?それでも充分だった気がするけど」
「今日はスイート予約してるから」
と言ってチェックインした。
部屋に入ると、大きなリビングがあって、寝室も2つある。
そして、サブリビングルーム?もあったりで、部屋数も多い。
寝室に入ると
「え?」
ベッドの上に薔薇の花びらが…
素敵…
「じゃ、夕飯食べよっか」
と言うと、部屋の電話を取り出して
「おねがいします」
と言って電話を切った。
「えっ!?なに?この部屋で?」
「そそ」
ダイニングテーブルがあってそこで食べるみたい。
「なんか、外国の大豪邸とかってこんなダイニングテーブルあるよね?」
「ハハハ。テレビの見過ぎじゃない?」
え?そうなの?
と話してる間にベルが鳴った。
ドアを開けると、2人前?って言うくらいすごい量が…
フルコースなんだろうけど、フルコースも普段頼まないから、よくわからずで綺麗なお皿に綺麗な料理に…
「…これ、食べれるの?」
て、つい言ってしまった。
「え?」
だって綺麗なんだもん。
「じゃ、食べよっか」
席に座ってワインで乾杯。
「1年前、こうやって裕貴とワイン飲んだね」
「うん。あの時はあれっきりと思ってたから、まさかこうやって裕貴といれるなんて」
「俺はあの時からこの人だって思ってた」
「え?」
「一目惚れだったし、その前なら会ってみたいと思ってたしね」
真正面で改めて言われると照れる。
料理をゆっくり堪能しながら夜景をみる。
裕貴の顔をみると優しい笑顔。
愛情に包まれてる感じがして幸せになる。
1時間まったり料理を堪能したあとに、デザートにHappy Birthdayと書かれてるケーキがきた。
「1日早いけど」
「ありがとう」
昨日まではこんなことありえないと思ってたのに、裕貴は考えてくれてて、そんな裕貴が凄い好きで、でもここ最近は不安だった。
でも、それっていつも待ってるだけだった。
だから
「裕貴」
「ん?」
「これ…」
と、テーブルに置きて渡したのは
「え?」
「ほんと、たいしたものじゃないの。でも気持ちだから」
「うわー!いいの?うれしー!俺にもサンタさん来たぜ!」
と言って受けとってくれた。
「あけていい?」
頷くと、早速あけて
「ネクタイ!こっちは万年筆だ!ありがとう。」
少しは気に入ってくれたかな
そして
「えっ、なに?まだあるの?」
テーブルの上に小箱を出した。
「ゆ、裕貴」
「あ、あのね」
少しだけ窓の景色の夜景をみて、気持ちを落ち着かせて裕貴を改めてみる。
「これ…、婚約指輪の代わりとして受けとって欲しいと言ったらダメ?」
「…えっ?」
目を大きくしてる。
「今日で…あともう少しで私は36歳になる。まさか今日こうやって裕貴と会えると思ってなかったから、まだ気持ちまとめてないんだけど、35歳最後の記念に、裕貴と将来を約束出来ればと…」
「…」
「私と…、結婚をしてほしい」
顔をみると呆然としていた。
あっ…
もしかして…
「あ、あの裕貴?」
もしかして、結婚は…考えてなかった?
少し複雑そうな顔をして
「…可奈美、聞いてほしいことがあるんだ」
な、なに?
「俺さ、可奈美のこと好きだし、婚約者としても全然問題ないと思ってた。でもいざ結婚となると…」
「…踏ん切りがつかなかった」
あっ、それは…
「そ、そうなんだ。ごめん。こんなこと言ってしまって困惑したね、じゃあ」
と言って小箱を取ってしまおうとしたとき
「ちょっと、聞いて」
しまおうとした手を抑える。
「え?」
「親父が亡くなったのって知ってるよね?」
「うん」
「亡くなったことしか言ってないが、俺らが子供の時に離婚してたんだ」
えっ?そうなの?
「女遊びが好きでね、それでも俺たち子供のために母は離婚せずずっと堪えてた。でもあるときに母はとっさに自殺をしようとして、勿論未遂ですんだが、そこまで悩んてるなら離婚しろと兄貴と言ったんだ。俺達が頑張るからって」
そんなことが…
「それで離婚して、3人の生活が始まった。親父はその後も女遊びが辞められず、それをみてる俺達は結婚てものにいいイメージがなかった。親父が死んで伯父さんから会社の話がきたときは、ビックリしたが母のために偉くなろう!と兄貴と言ってた。可奈美のことは本気で好きだし、将来のことも視野に入れてるが、結婚となるとどうしてもうちの両親を思い出して、一歩が出せなかった」
「そ、そっか…、裕貴話してくれてありがとう」
裕貴の考えてることがわかっただけでもよかったとするか
別に私が嫌で断られた訳じゃない!そう思わないと、切り替えられない
「あっ、あと10分待って」
「えっ?」
あと10分って…、日付が変わるじゃん。
抑えてた手を離されて、私は小箱をしまった。
あと10分という沈黙が長い!
ただ無言に時間だけが過ぎそして
「あっ25日になった。可奈美、誕生日おめでとう」
と言って真剣な顔になる。
「可奈美、俺と結婚してください」
「…えっ?」
な、なに?
「俺の中でやっぱり可奈美しかいない。離れられない!俺達なら幸せな家庭が出来ると思ってる。あと…先にプロポーズされて度肝抜いた。けどプロポーズは俺がしたいから」
テーブルの上に白い小さな小箱を出して、それを開けてその中にある輝いてる指輪を取って、私の手をとった。
「なんか、緊張する」
と言って薬指に指輪をしてくれて
「当然、断る権限ナシだから」
と、照れくさそうに言う。
ついさっきまで、裕貴とは結婚は無理かと思ってたので気持ちの切り替えが出来なかった。
「あ、あの…」
「ん?」
「私断られたんだよね?」
「なんでだよ!断ってないでしょ!?」
「だ、だって…」
「俺が結婚に対して両親を見てたので臆病だっただけ。あとは男のプライド!プロポーズは俺からしたかった。まぁ先越されたけど」
「じゃ、私…、裕貴の奥さんになっていいの?」
「当然だろ!」
「さっきのそれ…俺に用意したんでしょ?」
「え?」
「さっき渡そうとした」
「…ああ。でもこんな高価な指輪に比べたら」
「いいから!!」
と、手で出せ出せ!仕草をする。
小箱を出して渡すしたら、すぐ開けた。
「おお!?」
と言って
「いいじゃーん」
そんないいものかどうか解らないけど、でも俗に言う給料の何ヶ月分は婚約指輪とか言うのでそれと同じ考えで買った腕時計。
「これ高かったでしょ?」
「いやー、気に入ってくれるかも解らないし」
「気に入るに決まってるじゃん」
と嬉しそうに腕にはめてる
「あ、あの裕貴?」
「ん?」
「本当に私でいいの?」
「えっ!?」
「だ、だって…」
「可奈美以外いないよ」
ハッキリと言ってくれて言葉に詰まった。
「…泣くなよ」
テーブルで向き合ってた裕貴が隣に来てくれて、抱きしめてくれる
「前からプロポーズするなら可奈美の誕生日って決めてた。本当はもう少しカッコよくやりたかったんだけど、可奈美に先こされて焦ったよ」
そう言って、チュッとキスをした。
その後、一緒にお風呂に入りたいと言われて、ええっ!?と思ったけど、バスルームみたら、夜景が見えてしかもバスタブの中に花びらがいっぱい。
「こんなお風呂2人で入ることないからね」
と言われたので、2人でまったり入ることにした。
あまり喋ってもないし、ただ寄り添い合って入ってるだけだったけど、それもなんか幸せいっぱいだった。
そのまま寝室に移動して
「久々だから、睡眠不足にさせるかも」
そんな甘い刺激がドキドキする。
「可奈美、一生離さない」
見つめ合って言われてそれも甘い束縛で
「一生離れない」
「…なみ」
ん?
「可奈美!」
目を開けると
「えっ?」
「飲みながら寝てたの?こんなところじゃ風邪引くよ」
時計をみると朝の6時だった。
「…いつきたの?」
「さっき」
「…仕事してたの?」
「うん、さっき帰ってきた」
「さっきって、出張?」
「そそ、一昨日、客先と打ち合わせって言ったじゃん」
「あ、うん。言ったけど…、えっ!?ちょっと待って!まさか…、日本じゃなかったの?」
「うん。ロンドン」
「へ?」
「ほぼ、トンボ返り」
と、苦笑する。
「え、な、なんで?」
「だって、可奈美とクリスマス過ごしたいから」
あっ…
「ごめん、チャット見る暇なかった」
「それって私のため?」
「可奈美のためってより、俺のため。俺が可奈美といたいから」
「じゃ、とりあえず一緒に昼まで寝よう。それから出掛けよう」
そう言って二人でベッドに入り裕貴に抱きしめられて、嬉しくって言葉にならなかったけど、抱きしめられた居心地よさにいつの間にか寝てしまった。
目が覚めたのはお昼前。
「じゃ、用意するか」
と、言うけど何処に行くかも何するかも解らずで
「裕貴、どこ行くの?」
「ヒ・ミ・ツ」
と言って、とりあえず一泊泊まれるようにしといてねっと言われて、シャワーを浴びて準備した。
タクシーに乗って裕貴の家に向かった。
裕貴も準備して車で移動。
途中ランチをして、それから1時間くらい走った。
ついた先は
ここって…水族館?
「入ろう」
と言って手を繋いで中に入る。
「よろしくおねがいします」
と裕貴が係員の人に言って中に入った。
ちょ、ちょっと待って!!
「裕貴これって…」
私達以外お客さんがいない。
「まさかの貸し切り?」
「うん。と、言いたいところだけど、週末のクリスマスだしね。かきいれ時だから、ずっとは難しかった。1時間限定だけどね」
いやいや、1時間だけでも十分過ぎる。
2人で手を繋いで、周りはじめた。
普段は人の多いからこんなにマジマジと見たことないので新鮮。
「裕貴、これかわいい!!」
子供のようにはしゃぐ私に、笑顔で答えてくれる。
ペンギンもかわいいし、アザラシ、ラッコもいる。
魚もいっぱいいるけど、ついラッコとか見てしまう。
「かわいいね」
「うん。そうだね」
ずっと見てても飽きない。
でも1時間はあっという間で
「あー、もう終わりか。でも凄い楽しかった。ありがとう」
「喜んでくれたんならよかったよ」
最後にイルカからほっぺにキスを貰った。
写真もいっぱい撮ったし、凄い楽しかった
車に乗って、
「じゃ、次な」
え?
まだあるの?
また1時間ほど移動して着いた先は
ヘリコプター?
あれよという間に載乗せられて、綺麗な夕暮れを堪能。
どんどんと暗くなり
「す、すごい…」
もう最高の夜景。
聞いたことあるけど、実際に乗るのは勿論初めてで
「裕貴、凄いよ」
ヘリコプターの音で声は消されちゃってるけど、裕貴に伝わったようで
「最高!!」
と言う声が帰ってきた。
高層ビルを見下ろす景色。
全てが凄い!
テンション上がりまくってる私をみて、ずっと笑顔で返してくれた。
「もう、最高だったよ」
ヘリコプターから降りてもまだ少し興奮してた。
そんな私を車に乗せて向かった先は
「あれ?ここって…」
「そ、リベンジね」
リベンジ?
「前回はスイート空いてなかったからね」
「確かにジュニアスイートって言ってたっけ?それでも充分だった気がするけど」
「今日はスイート予約してるから」
と言ってチェックインした。
部屋に入ると、大きなリビングがあって、寝室も2つある。
そして、サブリビングルーム?もあったりで、部屋数も多い。
寝室に入ると
「え?」
ベッドの上に薔薇の花びらが…
素敵…
「じゃ、夕飯食べよっか」
と言うと、部屋の電話を取り出して
「おねがいします」
と言って電話を切った。
「えっ!?なに?この部屋で?」
「そそ」
ダイニングテーブルがあってそこで食べるみたい。
「なんか、外国の大豪邸とかってこんなダイニングテーブルあるよね?」
「ハハハ。テレビの見過ぎじゃない?」
え?そうなの?
と話してる間にベルが鳴った。
ドアを開けると、2人前?って言うくらいすごい量が…
フルコースなんだろうけど、フルコースも普段頼まないから、よくわからずで綺麗なお皿に綺麗な料理に…
「…これ、食べれるの?」
て、つい言ってしまった。
「え?」
だって綺麗なんだもん。
「じゃ、食べよっか」
席に座ってワインで乾杯。
「1年前、こうやって裕貴とワイン飲んだね」
「うん。あの時はあれっきりと思ってたから、まさかこうやって裕貴といれるなんて」
「俺はあの時からこの人だって思ってた」
「え?」
「一目惚れだったし、その前なら会ってみたいと思ってたしね」
真正面で改めて言われると照れる。
料理をゆっくり堪能しながら夜景をみる。
裕貴の顔をみると優しい笑顔。
愛情に包まれてる感じがして幸せになる。
1時間まったり料理を堪能したあとに、デザートにHappy Birthdayと書かれてるケーキがきた。
「1日早いけど」
「ありがとう」
昨日まではこんなことありえないと思ってたのに、裕貴は考えてくれてて、そんな裕貴が凄い好きで、でもここ最近は不安だった。
でも、それっていつも待ってるだけだった。
だから
「裕貴」
「ん?」
「これ…」
と、テーブルに置きて渡したのは
「え?」
「ほんと、たいしたものじゃないの。でも気持ちだから」
「うわー!いいの?うれしー!俺にもサンタさん来たぜ!」
と言って受けとってくれた。
「あけていい?」
頷くと、早速あけて
「ネクタイ!こっちは万年筆だ!ありがとう。」
少しは気に入ってくれたかな
そして
「えっ、なに?まだあるの?」
テーブルの上に小箱を出した。
「ゆ、裕貴」
「あ、あのね」
少しだけ窓の景色の夜景をみて、気持ちを落ち着かせて裕貴を改めてみる。
「これ…、婚約指輪の代わりとして受けとって欲しいと言ったらダメ?」
「…えっ?」
目を大きくしてる。
「今日で…あともう少しで私は36歳になる。まさか今日こうやって裕貴と会えると思ってなかったから、まだ気持ちまとめてないんだけど、35歳最後の記念に、裕貴と将来を約束出来ればと…」
「…」
「私と…、結婚をしてほしい」
顔をみると呆然としていた。
あっ…
もしかして…
「あ、あの裕貴?」
もしかして、結婚は…考えてなかった?
少し複雑そうな顔をして
「…可奈美、聞いてほしいことがあるんだ」
な、なに?
「俺さ、可奈美のこと好きだし、婚約者としても全然問題ないと思ってた。でもいざ結婚となると…」
「…踏ん切りがつかなかった」
あっ、それは…
「そ、そうなんだ。ごめん。こんなこと言ってしまって困惑したね、じゃあ」
と言って小箱を取ってしまおうとしたとき
「ちょっと、聞いて」
しまおうとした手を抑える。
「え?」
「親父が亡くなったのって知ってるよね?」
「うん」
「亡くなったことしか言ってないが、俺らが子供の時に離婚してたんだ」
えっ?そうなの?
「女遊びが好きでね、それでも俺たち子供のために母は離婚せずずっと堪えてた。でもあるときに母はとっさに自殺をしようとして、勿論未遂ですんだが、そこまで悩んてるなら離婚しろと兄貴と言ったんだ。俺達が頑張るからって」
そんなことが…
「それで離婚して、3人の生活が始まった。親父はその後も女遊びが辞められず、それをみてる俺達は結婚てものにいいイメージがなかった。親父が死んで伯父さんから会社の話がきたときは、ビックリしたが母のために偉くなろう!と兄貴と言ってた。可奈美のことは本気で好きだし、将来のことも視野に入れてるが、結婚となるとどうしてもうちの両親を思い出して、一歩が出せなかった」
「そ、そっか…、裕貴話してくれてありがとう」
裕貴の考えてることがわかっただけでもよかったとするか
別に私が嫌で断られた訳じゃない!そう思わないと、切り替えられない
「あっ、あと10分待って」
「えっ?」
あと10分って…、日付が変わるじゃん。
抑えてた手を離されて、私は小箱をしまった。
あと10分という沈黙が長い!
ただ無言に時間だけが過ぎそして
「あっ25日になった。可奈美、誕生日おめでとう」
と言って真剣な顔になる。
「可奈美、俺と結婚してください」
「…えっ?」
な、なに?
「俺の中でやっぱり可奈美しかいない。離れられない!俺達なら幸せな家庭が出来ると思ってる。あと…先にプロポーズされて度肝抜いた。けどプロポーズは俺がしたいから」
テーブルの上に白い小さな小箱を出して、それを開けてその中にある輝いてる指輪を取って、私の手をとった。
「なんか、緊張する」
と言って薬指に指輪をしてくれて
「当然、断る権限ナシだから」
と、照れくさそうに言う。
ついさっきまで、裕貴とは結婚は無理かと思ってたので気持ちの切り替えが出来なかった。
「あ、あの…」
「ん?」
「私断られたんだよね?」
「なんでだよ!断ってないでしょ!?」
「だ、だって…」
「俺が結婚に対して両親を見てたので臆病だっただけ。あとは男のプライド!プロポーズは俺からしたかった。まぁ先越されたけど」
「じゃ、私…、裕貴の奥さんになっていいの?」
「当然だろ!」
「さっきのそれ…俺に用意したんでしょ?」
「え?」
「さっき渡そうとした」
「…ああ。でもこんな高価な指輪に比べたら」
「いいから!!」
と、手で出せ出せ!仕草をする。
小箱を出して渡すしたら、すぐ開けた。
「おお!?」
と言って
「いいじゃーん」
そんないいものかどうか解らないけど、でも俗に言う給料の何ヶ月分は婚約指輪とか言うのでそれと同じ考えで買った腕時計。
「これ高かったでしょ?」
「いやー、気に入ってくれるかも解らないし」
「気に入るに決まってるじゃん」
と嬉しそうに腕にはめてる
「あ、あの裕貴?」
「ん?」
「本当に私でいいの?」
「えっ!?」
「だ、だって…」
「可奈美以外いないよ」
ハッキリと言ってくれて言葉に詰まった。
「…泣くなよ」
テーブルで向き合ってた裕貴が隣に来てくれて、抱きしめてくれる
「前からプロポーズするなら可奈美の誕生日って決めてた。本当はもう少しカッコよくやりたかったんだけど、可奈美に先こされて焦ったよ」
そう言って、チュッとキスをした。
その後、一緒にお風呂に入りたいと言われて、ええっ!?と思ったけど、バスルームみたら、夜景が見えてしかもバスタブの中に花びらがいっぱい。
「こんなお風呂2人で入ることないからね」
と言われたので、2人でまったり入ることにした。
あまり喋ってもないし、ただ寄り添い合って入ってるだけだったけど、それもなんか幸せいっぱいだった。
そのまま寝室に移動して
「久々だから、睡眠不足にさせるかも」
そんな甘い刺激がドキドキする。
「可奈美、一生離さない」
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