クリスマスバースディー

詩織

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皆に感謝

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部署に戻ると、皆が駆け寄ってきて

「津島社長が今日来るって聞いてたの?」

「今日かどうかわかりませんが、近々何かしら対応するとは言ってたので、それでさっき見たと言う人がいたから」

「そっか」

「どうでしたか?」

「ほんと、皆…」

私は皆の前で涙を流してしまった。

「課長?」

「FJAに来てほしいと言って貰って」

「「「おおおー!!!」」」

「私のことなんかいいのに」

「いや、リーダーとして自分がもっとしっかり…」

「そんなことないって!十分だよ」

「じゃあ、課長の新しい道に送別会兼応援会しよう」

と言って、飲み会のセッティングを始めた。

私がやったとこって無駄じゃなかったんだよな。

こうやって皆に助けてもらって、そして就職先まで見つけて貰った。



「裕貴!ずるい!!」

「可奈美が言わないのがいけないんでしょ!」

と笑顔で言われた。

「本当にいい部下もったね。兄貴に直談判するとは…」

「私もビックリした。」

「皆必死だったんだよ!それで?」

「え?」

「我社に来て頂けますか?」

「ぶっ」

笑ってしまった。

「なんだよ!ちゃんと聞いてるのに」

「ごめん、ごめん」

「可奈美の実力と評価は兄貴も知っている。知ってる人だからとか関係なく、うちの会社では可奈美のような人材が来てくれるのは大歓迎」

「…裕貴」

「俺の部下になるけど、その前に俺は可奈美の恋人だからね。」

そして

「俺と一緒にこの会社で頑張ってみないか?」

答えは勿論

「まだまだ未熟者ですが、お役に立てるようにがんばります。よろしくおねがいします」

と言って頭を下げた。

「こちらこそ、よろしくおねがいします」

裕貴も画面の向こうで頭を下げた。

二人で笑顔になって

「これで俺は仕事頑張れるよ!可奈美が悩んでると俺まで辛くなる。可奈美が元気なのが俺にとっては1番仕事がはかどるかも…と言うことで時間だ、行ってくるね!」

「いってらっしゃい!」

裕貴が日本に戻ってくるまで1ヶ月。

早く逢いたい。



「課長のこれからの活躍にかんぱーい!」

課の皆と部長と、同期のメンバと松永さんと、もう色んな人が送別会にきてくれた。

「課長!おれ、課長にマジで憧れてたんですよ!!」

「えっ!?」

「おい!お前ピッチ早いよ!」

そんな会話があったり

「課長!日本酒の美味しいお店、また一緒に行きたいです」

「私のミスいつもサポートして頂きありがとうございました」

などなど、一人一人に挨拶をしてみんな色んな話をした。

「部長、ありがとうございました」

お酌をして、頭を下げる

「俺の力及ばずで…、ここにいる皆に助けられたな」

「…はい。感謝いっぱいです」

「君ならどこ行ってもすぐに戦力になるだろう。あっちに行っても頑張って」

「はい」

何度も何度も頭を下げた。



「お前の人徳が出たな」

松永さんも嬉しそうに言った。

いやー、私が人徳だなんて。

「彼も嬉しいだろ」

「うっ」

「まぁ、そういうのでなく、お前の実力がそういう結果になったんだから胸はって行けばいい」

「はい!」

「まだまだ飲み相手はよろしくな」

「勿論です」



「課長!俺は何もしてないですよ!」

真下君が言う。

「でも一緒に春樹さんところ行ったんでしょ?」

「ええ、まぁ…」

「真下君が居たから春樹さん、話聞いたのもあるかもよ」

「それはまぁ…、でも皆が必死で話を聞いてくれ!と掛け合ったからですよ。俺1人だけじゃここまで動かせない」

「それはあるかもだけど、多分真下君がいたからキッカケをつかめたかもしれない。」

「いやー、俺は今回何も出来なかったです。課長にお世話になりぱなしで、恩返しも出来なかった。」

「そんなこそないよ!仕事もそして、裕貴もとも出会えて、感謝いっぱいだよ」

「あっ、結婚式は呼んでくださいよ!」

「えっ!?」

「まぁ、言わんでも呼ばれるか…」

と納得してるし

でも、ほんと裕貴に会えたのは真下君のお陰だもんね


皆が私に話かけてくれる。

本当に主役だな。

今日のこの日は忘れない。

「皆さん、本当に皆さんのお陰で次のステップを踏むことが出来ました。本当に本当にありがとうございました」

頭を下げて感謝の気持ちを言う。

本当にありがとう!!


退職当日は皆に見送られて、会社を後にした。

退職から1ヶ月はまったり休養しそれから仕事を開始ことに。

ドタバタとしてたらあっという間で、そしてもうすぐ裕貴が帰ってくる。

ちょうど休養中に帰ってくるので、時間がとれれば裕貴と温泉でも行きたいなー

平日の昼間。

こんな感じで家に過ごすことなんていつぶりだろう…。

テレビをみてまったりとしてた。

あれ?電話?

「あれ、裕貴どつしたの?そっち深夜だよね?寝れないの?」

「いやー、何してるかなって思って電話した。」

「あー、何もしてないよ!テレビみてぼーとしてた」

「そうか。」

「あと、4日か」

うん、あと4日で会える。

「いっぱい日本食作るかな」

「おお!いいね!楽しみにしてる」

「可奈美の声聞きたかった。じゃ寝るね」

「うん、おやすみ」

私が今回のことでかなりシンドイ思いをしたから、前よりもマメに電話がくるようになった。

心配してくれてるんだよな

裕貴はいつも私のこと考えてくれる。


そしてやっと…

「おかえり」

空港に迎えに行って、裕貴の顔を見たときは、嬉しくって抱きしめてしまった。

「積極的だな。そんなことされたら夜燃えそう」

と言ってギュッとしてくれた。

「裕貴…、私も裕貴が欲しいの」

「…」

だってもう、裕貴が欲しくってたまらなかったんだもん。

私、裕貴に甘えすぎ?だったのかな。いなくなって裕貴が欲しくって堪らなかった。

「やめてくれ!そんなこと言ったらここで押し倒す」

ここで?…とあたりをみると、空港で入国した人がズラズラと歩いてる。

「それは…まずい」

「家急いで帰ろう」

タクシーで裕貴の自宅まで移動した。

1時間ちょっとかかって、その間はずっと手を繋ぎっぱなし

自宅について、玄関をあけて家に入ったらすぐにお互い抱き合った。

「裕貴…」

あー、安心する。

さっきは、嬉しくってそっちのが大きかった。今は裕貴に抱きしめられたことに安心する

「やべー、制御が」

裕貴がキスをしてきてそれに答える。

「…制御なんかいらない。裕貴の全てが欲しいの」

「…言ったな!じゃ遠慮なく…」

玄関で服を脱がしはじめた。

それがなんだか刺激的で

「この家に入るたびに可奈美とここで、こうやったの思い出すな」

と、言われてそれもドキッとする。

「あっ、裕貴」

玄関のシューズ棚に手をついてを言われて、両手をついた。

そして後ろから下着を脱がされて

「あっーー!!」

まさかの後ろからの…

私はシューズ棚に立ったまま手をついて、お尻だけ付き出す感じの体制で、そしてそのお尻にピタッと裕貴の下半身がくっついて、そのまま入ってきた。

「可奈美がいけないんだからな」

「あっー!」

そう言って動き始めた。

「やべー!燃える」

そう言ってどんどん動きが早くなる。

「あっー!!」

腰をくねらせてしまって

「それ、やらしいだろ!」

そういって、1番奥に

「きゃぁーー!」

喘ぎ声でなく悲鳴みたいな声をだしてしまった。

私の耳の近くにきて

「気持ちいい?」

と、色っぽい声が聞こえる。

「あっ、あっ、もう…」

こんなことしたことないで興奮が更にして

「裕貴ーー!」

「そのいらやしい腰、たまんねー」

グリグリと一番奥を何度もせめて

「もう、だめなのー」

もう、声にならない声で言った。

「俺も限界かも。こんなシチュエーション興奮する」

と言ってどんどんと腰が動いて、お互い果ててしまった。

ズルズルと下にへたりつこうとしたとき、裕貴に抱きかかえられて

「まだまだこれからな」

と言って私を運んだ。

そんな裕貴に何度も自分からキスをして

「ほんと、かわいい。」

そのまま浴室に移動してお互い全裸になって、シャワーを浴びながら、浴室の中でもまた後ろから受け入れて、シャワーの音に消されながら達してしまった。

浴室を出てもお互い見つめ合って

「裕貴、お腹すいたでしょ?」

「あっ、そういえば夕飯食ってなかったな。」

「うん。空港に行く前に用意はしといたので準備するね」

そう言って夕飯の準備をはじめた。

夕飯の準備してながらもさっきの刺激的な出来事を思い出して恥ずかしくなってしまって

「なに考えてるの?そんな顔して」

ニヤッて笑いながら言われる。

裕貴は解っていて

「だって…」

「制御いらないって言うから。まぁまだ制御少ししてるけどな。まだまだこれからだから」

私の中もまだ裕貴が足りないできた。

だから、まだ裕貴がほしいと思ってしまった。

「ちょっと…」

フライパン使っるのに後ろからベッタリとくっつかれる。

それだけで、体の中が熱くなる

「やめて…、もう出来るから」

「ふーん。体は正直なのにな」 

もう…、解っててするんだから

和食メインに作って、テーブルに並べた。

「おお!やっぱり煮物とかいいよなー」

と言って食べ始めた。

そんな裕貴を見るのが幸せだった。
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