消えた記憶

第二の人生

大好きな人と

今週から、紀久のマンションにお世話になって

「いつでも絵里香抱ける」

とか言うので

「ちょっと、何言ってるのよ」

恥ずかしいでしょ

「もう、何度もしてるのに今更恥ずかしがるの？」

「だって」

だって、紀久のっていつも情熱的すぎて意識が…、でも嫌いじゃないんだけどって、私何言ってるのよ、もう。

「今日は一緒にお風呂に入りたいんだけど」

「え？」

始めてのとき、お風呂であんなことあったから、お風呂で2人で入るのは極力避けてた。

「いいじゃん、もう帰ることないんだし」

そう言ってほぼ強制的に脱がされて、一緒にお風呂に…

そのあとはもう…、されるがままでお風呂に出たときはぐったりで

やっぱり、紀久と一緒にお風呂に入るのは極力避けよう


勤め先のお店にも結婚する報告をして

「よかったね！おめでとう」

と、ご夫婦で祝福してくれた。

式は考えたんだけど、私が再婚なんで家族の顔合わせと、入籍だけした。

「あー、絵里香の花嫁見たかったなー」

と、何度も言うので

2人だけで式場のチャペルで式をあげた。

「やっぱり見れてよかった。最高に綺麗」

花嫁になった私に言ってくれて、それが嬉しくって涙してしまった。

「紀久も素敵、ありがとう。」

2人だけの結婚式だけど、最高に幸せだった。

式が終わって、2人で手を繋いで帰る。

「これからは、もっとラブラブでもいい？」

「え？」

「色々制御してたから」

「ええ？」

もう十分ベッタリな気がするんだけど。

家に着くと

「もう、我慢しねー」

と言って、抱きしめたかと思うと、長いキスが始まり

「花嫁見たあとって、なんか燃える」

と、言ってすぐに寝室に直行で

紀久の性欲の強さにビックリする。

「でも、嫌じゃないでしょ？」

結局私は、紀久となら嫌じゃない。

全てが愛しくって私を求めてくる紀久とならやっぱり嬉しい。

でも、翌日身体がダルいのだけがしんどい。



翌朝、2人で仕事の行く準備をして

2人で家を出る

「「いってらっしゃい！」」

お互い言って、それがおかしくって笑って

紀久が

「やっぱり幸せだな」

と言って、別々になるところで１言言って行ってしまった。

これから紀久と一緒に歩めると思ったら、私も幸せだ。


今日も１日始まる。

少し前ではありえないと思った充実感。

第二の人生、これからだ。