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隠れ肉食系男子
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「楓子さん、これお願いします」
「はい」
チーズケーキセットをトレイにのせ、注文したお客さんに持っていく。
「おまたせしました。チーズケーキセットです」
70代くらいのご夫婦らしきテーブルにチーズケーキセット2つを置く。
「ありがとう」
と言って、笑顔で言ってくれる。
ご婦人の笑顔が素敵だ。
この店の売りである道路側はほとんどガラス張りで、その景色の方に顔を向け2人は紅茶を飲んでいた。
あまり話してないけど、時折2人とも笑顔で顔をあわせてる。
素敵だなー、あんな風に私もなりたい。
菊川楓子。大学4年生。就職先は既に内定をもらっていて、半年後の卒業まではバイトと単位をメインに頑張ってる。
「楓子さん、そろそろ休憩いいですよ」
「ありがとうございます」
小さなカフェなので、スタッフは2人いれば問題ないくらいな大きさ。
店長さんと私、お客さんは全員で4名。
お店の周りは住宅街で静か。目の前には公園がありその公園も緑が多いので、ゆったり時間が流れてる空間が作られてる気がする。
店長さんは30歳。背は185㎝と高く、眼鏡を掛け、いつも笑顔で、そしてエプロンも似合う方。
どっから見ても草食系男子。
優しく微笑む店長さんにいつもドキドキしてる。
優しく包んでくれそうな、そんな笑顔。
珈琲を持ってキッチン奥の休憩室に休みに行った。
今日も店長さん素敵だなー
そんなことを考えながら、スマホを見てたら。
大学の友達からLINEがきた。
<楓子のバイト先のカフェ、女優さんのブログで紹介されてたよ>
と書いてあった。
おお!すごい!!
早速教えてくれたブログを見ることにした。
『私がお勧めする時間がゆっくり流れるような素敵なカフェです。
店長さんからはお店の名前、場所はNGということなので一部しか見せれません。
私がモデル時代によく撮影が一緒になった男性モデルさんのお店です。
既にモデル業は引退してるのですが、今もいいお友達としてお付き合いさせて頂いてます』
と書かれてる。写真は一部しかないけど、このお店だとすぐ解る。
ってか、店長さんモデルさんだったんだ。どうりで素敵なわけだ。
「店長さん!」
「はい」
「店長さんのお店、女優さんのブログで紹介されてましたよ。」
「ああ、麻友ちゃんのブログだね」
麻友ちゃんってかなり親しそう。
「すごいですね」
「そお?」
「しかも店長さん元モデルさんだったんですか?」
「まぁ少しだけね」
「すごいなー」
店長さんならモデル復帰しても全然大丈夫そうなのに
「麻友ちゃんって言ってましたけど、かなり親しい関係なんですか?」
っとちなみに聞いてみた。
店長さんは少し考えて、
「なんです?楓子さん、嫉妬ですか?」
「え?」
嫉妬って...、それってまるで私が店長さんに
「いや、そんな」
と少し言葉をごもってると
「できれば嫉妬してもらいたいのですが」
「えええ!?」
と、声をあげてしまった。
「て、店長さん、そういう冗談をサラッと言わないでくださいよ」
びっくりするじゃないですか。
「楓子さん、私は狙った獲物は逃がさない主義なんです」
え、獲物?
「だから、今度の週末の夜、うちに来てください」
も...もしかして肉食系だった?
こういう人を隠れ肉食系男子というのだろうか。
肉食系な一面をチラッと見せられて、また素敵と思ってしまう自分は重症かもしれません。
「はい」
チーズケーキセットをトレイにのせ、注文したお客さんに持っていく。
「おまたせしました。チーズケーキセットです」
70代くらいのご夫婦らしきテーブルにチーズケーキセット2つを置く。
「ありがとう」
と言って、笑顔で言ってくれる。
ご婦人の笑顔が素敵だ。
この店の売りである道路側はほとんどガラス張りで、その景色の方に顔を向け2人は紅茶を飲んでいた。
あまり話してないけど、時折2人とも笑顔で顔をあわせてる。
素敵だなー、あんな風に私もなりたい。
菊川楓子。大学4年生。就職先は既に内定をもらっていて、半年後の卒業まではバイトと単位をメインに頑張ってる。
「楓子さん、そろそろ休憩いいですよ」
「ありがとうございます」
小さなカフェなので、スタッフは2人いれば問題ないくらいな大きさ。
店長さんと私、お客さんは全員で4名。
お店の周りは住宅街で静か。目の前には公園がありその公園も緑が多いので、ゆったり時間が流れてる空間が作られてる気がする。
店長さんは30歳。背は185㎝と高く、眼鏡を掛け、いつも笑顔で、そしてエプロンも似合う方。
どっから見ても草食系男子。
優しく微笑む店長さんにいつもドキドキしてる。
優しく包んでくれそうな、そんな笑顔。
珈琲を持ってキッチン奥の休憩室に休みに行った。
今日も店長さん素敵だなー
そんなことを考えながら、スマホを見てたら。
大学の友達からLINEがきた。
<楓子のバイト先のカフェ、女優さんのブログで紹介されてたよ>
と書いてあった。
おお!すごい!!
早速教えてくれたブログを見ることにした。
『私がお勧めする時間がゆっくり流れるような素敵なカフェです。
店長さんからはお店の名前、場所はNGということなので一部しか見せれません。
私がモデル時代によく撮影が一緒になった男性モデルさんのお店です。
既にモデル業は引退してるのですが、今もいいお友達としてお付き合いさせて頂いてます』
と書かれてる。写真は一部しかないけど、このお店だとすぐ解る。
ってか、店長さんモデルさんだったんだ。どうりで素敵なわけだ。
「店長さん!」
「はい」
「店長さんのお店、女優さんのブログで紹介されてましたよ。」
「ああ、麻友ちゃんのブログだね」
麻友ちゃんってかなり親しそう。
「すごいですね」
「そお?」
「しかも店長さん元モデルさんだったんですか?」
「まぁ少しだけね」
「すごいなー」
店長さんならモデル復帰しても全然大丈夫そうなのに
「麻友ちゃんって言ってましたけど、かなり親しい関係なんですか?」
っとちなみに聞いてみた。
店長さんは少し考えて、
「なんです?楓子さん、嫉妬ですか?」
「え?」
嫉妬って...、それってまるで私が店長さんに
「いや、そんな」
と少し言葉をごもってると
「できれば嫉妬してもらいたいのですが」
「えええ!?」
と、声をあげてしまった。
「て、店長さん、そういう冗談をサラッと言わないでくださいよ」
びっくりするじゃないですか。
「楓子さん、私は狙った獲物は逃がさない主義なんです」
え、獲物?
「だから、今度の週末の夜、うちに来てください」
も...もしかして肉食系だった?
こういう人を隠れ肉食系男子というのだろうか。
肉食系な一面をチラッと見せられて、また素敵と思ってしまう自分は重症かもしれません。
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