毎日！アルスの日常366

輯めるとは・巻き寿司と箸の回(全2話)

【輯めるとは】～電脳戦士の理～

颯太「ねぇ、あれなんて読むの？」

休み時間、ノートまとめをしていた賢澄に颯太はそう尋ねる。
彼女が指を差す先を見ると、黒板に「輯める」という言葉が書かれている事が分かった。

僕は手を止めることなく「あれはあつめるって読むよ」と教える。

すると颯太は「これとは違うの？」と言って、ノートに書かれた「集」という漢字を指差す。

走らせていたペンを一度置くと、眼鏡の位置を直しながら口を開いた。

賢澄「これは集めることの他に、まとめるという意味合いを持っているんだ。今ではあまり使われていない漢字だけどね。」

そう言って、一つの例え話を切り出す。

賢澄「浜瀬先生は教卓に立つと、いつも書類やプリントの整理をしているだろう。それがあの輯めるという言葉が当てはまる動きだね。」

そう解説すると、颯太は「へぇ、同じ読み方でも意味は違うんだね。」と言い、それに賢澄は頷くと「周回なんかもそうだね」と言葉を紡いだ。

賢澄「どちらもまわると読むけど、意味合いが異なる。ひらがなやカタカナにはない、漢字特有の効果があると言ったところかな。」

説明を終える頃には、颯太は納得していた。



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【巻き寿司と箸の回】～アルスの日常～

サトシは昼休み、小切りの巻き寿司を食べていた。
手で掴み、醤油につけて食べているが...。

カヤサ「箸あるなら使えよ」

パックの横には、付属していた割り箸が置かれている。
それに気が付くと、カヤサは指を差してそう指摘した。

サトシ「別にいらんやろ、逆に使いにくいわ。」

彼はそう答えると、置いてあった割り箸を持つとカヤサの前に投げる。

サトシ「あげるわ、そろそろ箸も新調の頃やろ。」
カヤサ「いらねぇわ！これ使い捨てだろ！」

そう言って投げ返し、再度サトシの手元に戻った。