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日記の存在の回・夕色オムライス(全2話)
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【日記の存在の回】~アルスの日常~
近藤は放課後、杏姉の部屋へと上がっていた。
部屋の隅に鞄を置き、用意された座布団の上に腰を下ろすが...。
久々に来たこともあってか、なんだか緊張してしまう。
落ち着きがなくソワソワする俺を見て、杏姉は「の、飲み物はお茶でよかったですか?」と尋ねる。
俺は「お、おう!」と返事をすると、彼女は「分かりました」と言って、部屋の扉に手をかけた。
そこで足を止め、こちらを振り返る。
杏姉「勝手に漁らないでくださいよ?」
そう告げると彼女は部屋を出て、1階へと向かった。
そう言われるとな...。
こんな一男子高校生が、女子高校生の部屋に1人でいるんだぜ?
この状況で一切を我慢するとは、なかなか厳しいことなんだが...。
俺は意を決して、ゆっくりと立ち上がる。
彼女の勉強机の前まで来ると、すぐ下にある引き出しに手をかけた。
恐る恐る引いていくと、そこには「DIARY」と記されたノートが入っていた。
これは...杏姉の日記?
ごくりと飲み込み、ノートに指先を触れさせる。
...。
俺はそのノートを開かなかった。
指を離すと俺は、元いた座布団の上まで引き返す。
流石に中身を見るのはやめておこう。
彼女のプライベートのことでもあるだろうし。
...だが、日記の存在を知ってしまった以上、どんな内容がそこにあるのかが気になってしまう。
いつかあの日記を読める日が来るのだろうか。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【夕色オムライス】~四元戦士の理~
カツキは夕飯の時間になると、テレビゲームを終えてリビングへとやって来た。
テーブルの上には、出来立てのオムライスが用意されていた。
カツキ「わ~美味しそう!」
私は手に持っていた携帯を机の上に置くと「ケチャップケチャップ~!」と口にしながら冷蔵庫へと向かう。
そして目的の品であるケチャップを手に取ると、テーブルの椅子に座った。
私はオムライスにケチャップを掛けると、隣に座るマリンに「できた!見て見て~!」と声を掛ける。
カツキ「じゃん!顔描いた~!」
そう言って、前髪と顔のパーツを描いたオムライスを見せると、マリンはニコッと笑う。
カツキ「可愛いでしょ~!マリンもなにか描く?」
そう言ってケチャップを渡すと、それを受け取ったマリンはオムライスになにかを書き始めた。
見ないようにし完成を待っていた私の肩をトントンと叩くマリン。
私は「できた~?」と言って、彼女のオムライスを覗く。
するとそこには、表面に「Blue(みどり)」と書かれたオムライスがあった。
カツキ「マリン、面白いこと思い付くね。」
思わず吹き出してしまった私は続けて、彼女に向けてそう言った。
近藤は放課後、杏姉の部屋へと上がっていた。
部屋の隅に鞄を置き、用意された座布団の上に腰を下ろすが...。
久々に来たこともあってか、なんだか緊張してしまう。
落ち着きがなくソワソワする俺を見て、杏姉は「の、飲み物はお茶でよかったですか?」と尋ねる。
俺は「お、おう!」と返事をすると、彼女は「分かりました」と言って、部屋の扉に手をかけた。
そこで足を止め、こちらを振り返る。
杏姉「勝手に漁らないでくださいよ?」
そう告げると彼女は部屋を出て、1階へと向かった。
そう言われるとな...。
こんな一男子高校生が、女子高校生の部屋に1人でいるんだぜ?
この状況で一切を我慢するとは、なかなか厳しいことなんだが...。
俺は意を決して、ゆっくりと立ち上がる。
彼女の勉強机の前まで来ると、すぐ下にある引き出しに手をかけた。
恐る恐る引いていくと、そこには「DIARY」と記されたノートが入っていた。
これは...杏姉の日記?
ごくりと飲み込み、ノートに指先を触れさせる。
...。
俺はそのノートを開かなかった。
指を離すと俺は、元いた座布団の上まで引き返す。
流石に中身を見るのはやめておこう。
彼女のプライベートのことでもあるだろうし。
...だが、日記の存在を知ってしまった以上、どんな内容がそこにあるのかが気になってしまう。
いつかあの日記を読める日が来るのだろうか。
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【夕色オムライス】~四元戦士の理~
カツキは夕飯の時間になると、テレビゲームを終えてリビングへとやって来た。
テーブルの上には、出来立てのオムライスが用意されていた。
カツキ「わ~美味しそう!」
私は手に持っていた携帯を机の上に置くと「ケチャップケチャップ~!」と口にしながら冷蔵庫へと向かう。
そして目的の品であるケチャップを手に取ると、テーブルの椅子に座った。
私はオムライスにケチャップを掛けると、隣に座るマリンに「できた!見て見て~!」と声を掛ける。
カツキ「じゃん!顔描いた~!」
そう言って、前髪と顔のパーツを描いたオムライスを見せると、マリンはニコッと笑う。
カツキ「可愛いでしょ~!マリンもなにか描く?」
そう言ってケチャップを渡すと、それを受け取ったマリンはオムライスになにかを書き始めた。
見ないようにし完成を待っていた私の肩をトントンと叩くマリン。
私は「できた~?」と言って、彼女のオムライスを覗く。
するとそこには、表面に「Blue(みどり)」と書かれたオムライスがあった。
カツキ「マリン、面白いこと思い付くね。」
思わず吹き出してしまった私は続けて、彼女に向けてそう言った。
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