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悪知恵の回・隠し物(全2話)
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【悪知恵の回】~アルスの日常~
朝のHRが始まる前、友人達と話していたサトシは用事を思い出し教室を出ていった。
アルスは机の上に置いてあった、スティックパンの袋を手に取る。
持ち主はサトシだそうだが、ふとあることを思い付いた。
アルス「これ俺らが1本ずつ咥えとったらどうなるやろか」
そう言ってパンを真ん中に置くと、カヤサは「諦めて許してくれるんちゃう?」と冗談を言う。
厚史「面白そうやな!やってみよーぜ!」
好奇心に囚われる厚史を、近藤は「やめとけって!ぜってーキレ散らかすからよ!」と引き止めた。
厚史「でも反応気になるだろ?なぁヒロ!」
共感を求める厚史に、ヒロは「ま、まあ...気にはなるけどね...。」と遠慮気味に呟く。
カヤサ「ほら、ヒロ様もこんなに言ってることだしよ。」
ヒロ「そんな言ってないよ!」
そんな掛け合いをする中、アルスは「流石に食うのはあれやで、隠して真相を濁すとか?」と提案する。
カヤサ「そうやな、それなら流石にボコボコにはされんやろ。」
というわけで、サトシが戻ってくるまでにこのパンはどこかへ隠しておくことにした。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【隠し物】~Life's~
サトシは教室に戻ると、友人達の集まる机へと向かう。
先程自分が座っていた椅子に腰を下ろすと...。
なんだかやけに静かである。
そんなことに気が付いた。
サトシ「なんやてめぇら、なにニヤついとる。」
軽く睨むと近藤は「い、いや?なんでもないぜ?」と謎に動揺する。
サトシ「そうかよ、それよりここに置いてあったパン知らね?」
なにかを察したのか、サトシはそう質問しながら顔を近付ける。
近藤「し、知らねーな...。」
焦りを見せながら近藤は「な?おめーら?」と他のみんなに問う。
カヤサや厚史は顔を見合わせながら頷いている。
サトシ「明らかに怪しいな。ヒロ、てめぇなら分かるよな?」
机に足を乗せ、アルスの隣に座っていたヒロに視線を向ける。
彼は怖気付きながらも「ぼ、僕には答えられないかな...。」と呟く。
そんな時、教室の前からカツキの声が響く。
カツキ「これ誰の~?貰っちゃお~!」
教卓を囲って話していた、女子グループの中にいたカツキ。
スティックパンの入った袋を掲げてそう口にすると、サトシは「それ俺のや、なんでそこにあんだよ。」と声を上げる。
どうやら教卓の中に、机に置いておいたパンを隠したようだった。
俺はパンを回収するため、教卓へ向かう。
その途中、ふと後ろを振り返ると...。
サトシ「おいてめぇら、どこ行く気や?」
教室の後ろの扉まで、忍び足で向かう近藤達の姿が見えた。
ピタッと一瞬立ち止まると、カヤサの「に、逃げろ~!!」という声を合図に、彼らは一斉に走り出した。
サトシ「待てやコラァ!!」
あの連中を捕まえるため、サトシはカツキからスティックパンを取り返すと廊下を飛び出していった。
朝のHRが始まる前、友人達と話していたサトシは用事を思い出し教室を出ていった。
アルスは机の上に置いてあった、スティックパンの袋を手に取る。
持ち主はサトシだそうだが、ふとあることを思い付いた。
アルス「これ俺らが1本ずつ咥えとったらどうなるやろか」
そう言ってパンを真ん中に置くと、カヤサは「諦めて許してくれるんちゃう?」と冗談を言う。
厚史「面白そうやな!やってみよーぜ!」
好奇心に囚われる厚史を、近藤は「やめとけって!ぜってーキレ散らかすからよ!」と引き止めた。
厚史「でも反応気になるだろ?なぁヒロ!」
共感を求める厚史に、ヒロは「ま、まあ...気にはなるけどね...。」と遠慮気味に呟く。
カヤサ「ほら、ヒロ様もこんなに言ってることだしよ。」
ヒロ「そんな言ってないよ!」
そんな掛け合いをする中、アルスは「流石に食うのはあれやで、隠して真相を濁すとか?」と提案する。
カヤサ「そうやな、それなら流石にボコボコにはされんやろ。」
というわけで、サトシが戻ってくるまでにこのパンはどこかへ隠しておくことにした。
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【隠し物】~Life's~
サトシは教室に戻ると、友人達の集まる机へと向かう。
先程自分が座っていた椅子に腰を下ろすと...。
なんだかやけに静かである。
そんなことに気が付いた。
サトシ「なんやてめぇら、なにニヤついとる。」
軽く睨むと近藤は「い、いや?なんでもないぜ?」と謎に動揺する。
サトシ「そうかよ、それよりここに置いてあったパン知らね?」
なにかを察したのか、サトシはそう質問しながら顔を近付ける。
近藤「し、知らねーな...。」
焦りを見せながら近藤は「な?おめーら?」と他のみんなに問う。
カヤサや厚史は顔を見合わせながら頷いている。
サトシ「明らかに怪しいな。ヒロ、てめぇなら分かるよな?」
机に足を乗せ、アルスの隣に座っていたヒロに視線を向ける。
彼は怖気付きながらも「ぼ、僕には答えられないかな...。」と呟く。
そんな時、教室の前からカツキの声が響く。
カツキ「これ誰の~?貰っちゃお~!」
教卓を囲って話していた、女子グループの中にいたカツキ。
スティックパンの入った袋を掲げてそう口にすると、サトシは「それ俺のや、なんでそこにあんだよ。」と声を上げる。
どうやら教卓の中に、机に置いておいたパンを隠したようだった。
俺はパンを回収するため、教卓へ向かう。
その途中、ふと後ろを振り返ると...。
サトシ「おいてめぇら、どこ行く気や?」
教室の後ろの扉まで、忍び足で向かう近藤達の姿が見えた。
ピタッと一瞬立ち止まると、カヤサの「に、逃げろ~!!」という声を合図に、彼らは一斉に走り出した。
サトシ「待てやコラァ!!」
あの連中を捕まえるため、サトシはカツキからスティックパンを取り返すと廊下を飛び出していった。
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