毎日!アルスの日常366

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大盛りカレーの回・レモンサワー(全2話)

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【大盛りカレーの回】~アルスの日常~

日が沈み辺りが暗くなった頃。
夕食をまだ済ませていない近藤とサトシは、近所にある牛丼屋へと来ていた。

近藤「ここのカレー、一度食ってみたかったんだよな。」

電子パッドを手にし、先に注文し始めた近藤。
そう言って、牛カレーの並盛りを選択した。

しかし、それを見かねたサトシは「足りる?」と尋ねてきた。

確かに言われてみれば、写真に使われた画像を見る限り小さく見える。
それに、結構な空腹状態であるので、少し量を増やすことにした。

サトシ「特盛いけや」

大盛りを押したことで、サトシにそう茶化してこられる。
俺は「流石に無理だわ!」とツッコみながら、彼に電子パッドを渡した。

サトシも注文を終え、頼んだ品が来るまでの間は雑談をしていた。

数分すると、サトシの注文した中盛りの牛丼セットが届いた。
牛丼の上には明太マヨがトッピングしてあり、セットでみそ汁とサラダが付いている。

近藤「それも美味そうだな!」

そう言うとサトシは、箸を取り出しながら「結構辛いぞ」と答えた。
そんな会話をして間もなく、近藤の頼んだカレーが運ばれてきた。

近藤「お、来た来た!俺はこれが楽しみで...。」

しかし彼は、運ばれてきたそれを見て言葉を失った。
普段は見ないサイズの皿に、想像の1.5倍は盛られたカレー。

思いの外量が多く、ほぼ絶望に近い表情を浮かべていた近藤。

そんな、深刻な目付きでカレーを見つめていた俺の前で、サラダにドレッシングを掛けていたサトシ。
自分の牛丼を口にしながら声をかけた。

サトシ「食える?」

呟くように尋ねるサトシに、近藤は「さっき足りる言うてきたやんけ!!」と声を上げた。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



【レモンサワー】~電脳戦士の理~

茉愛はリーテと共に、とあるバーへと来ていた。
カウンターには、マスターと海斗の姿があった。

海斗「いらっしゃい、茉愛ちゃん、リーテ君。」

歓迎する海斗に、茉愛は笑顔を見せ「やっほ~海斗君!」と手を振る。

海斗「ちょうどここのカウンター席が開いてるけど、どうする?」

並べられたワインを並べ直しながら、手前の椅子を指し示しながらそう尋ねる。
茉愛は「海斗君とお話したいからここがいい!」と言って、躊躇うことなくカウンター席に腰掛けた。

茉愛「あとマスターともね!」

グラスを拭くマスターにそう告げると、小さく会釈しながら「...ごゆっくりなさいませ」と呟いた。

リーテ「とりあえず、まずはレモンサワーにしようかな。」

海斗に渡されたメニュー表を、2人で見ていたとき。
僕がそう言うと、茉愛は「私も~!」と声を上げる。

海斗「お、もしかして今日がレモンサワーの日だということを?」

2人に向けてそう言うと、僕は頷いた。

リーテ「茉愛さんが教えてくれてさ」

すると茉愛は腰に手を当て「私の情報網をなめないでね!」と得意気になっていた。

マスターは「存じておりましたか。それに本日は記念日に沿って、特注のレモンを使用していますぞ。」と説明してくれた。

茉愛「え!そうなの!?」
リーテ「それは知らなかったのね...」
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