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試験後の寄り道の回・帰路での指導(全2話)
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【試験後の寄り道の回】~アルスの日常~
放課後になり、カゲは友人を連れてコンビニへと寄り道していた。
カゲ「いや~、2限で帰れるとか試験日は最高だな!」
駐輪場で日光を浴びながら、カゲは身体を伸ばす。
ユウキ「でもまだ2日あるよ、帰ったらちゃんと勉強しないとね。」
試験期間のため、寄り道は原則禁止とされている。
それを心配するルイは「見つかったらまずいよ...」と、不安げな表情を浮かべていた。
カゲ「大丈夫やて!まだ見回りに来るような時間じゃないし、仮に見つかっても早めの昼食とか言っておけば...。」
高橋先生「流石にそれは早すぎるのでは」
後ろから静かにツッコまれ、カゲは「ぎゃー!!」と叫びながら飛び跳ねた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【帰路での指導】~電脳戦士の理~
仁王立ちをする高橋先生の前には、正座をするカゲの姿があった。
カゲ「先生、いつの間に後ろおったんすか...。」
学校からの帰り道、寄り道が見つかったカゲは今肩に力を入れ、身体を縮こませていた。
呟くようにしてそう尋ねると、高橋先生は「2限で帰れて最高~辺りかな」と答えた。
カゲ「結構序盤じゃないすか!」
思わずツッコミが出てしまった。
続けて高橋先生は「車停めようとしたら、ちょうど君達がコンビニから出てきてね。」と話し出す。
高橋先生「見て見ぬふりしようと思ったけど、俺が店から出てもまだたむろしてるんだもの。そりゃあ、ちょっとくらい声掛けといた方がいいと思ってさ。」
カゲ「あれ本気でビビったっすよ...」
足が痺れたのか、カゲは「あいててて...」と呟きながら足を崩した。
高橋先生「まあ、付き添いの2人はきっと、カゲに引っ張られて来たんだろうね。」
そう言われると、ルイとユウキはうんうんと頷く。
それも、躊躇なく食い気味に。
そんな2人にカゲは「おい裏切るな!」と声を上げた。
カゲ「ルイはともかく、ユウキは結構ノリ気だっただろ!」
ユウキ「全然ノッてないし!むしろ早く帰りたかった方だし!」
反論するユウキに、カゲは「じゃあそのおやつはなんだよ!」と言いながら、彼が手に提げるレジ袋を指差す。
そこには、ロールケーキやカフェオレといった、スイーツやドリンクが入っていた。
ユウキ「これはついで!せっかく来たなら買うでしょ!」
ルイ「まあまあ2人とも...」
苦笑いを浮かべながら、2人の仲裁に入るルイ。
高橋先生「まあ、見つかったのが俺で良かったね。くれぐれも、他の先生に見つかる前には帰るんだよ。」
そう告げると、カゲは「助かるぜ先生...」と言った。
コーヒーを買うためだけに来たはずなのに、まさか生徒との遭遇が待っていたとは。
ましてや、意外と世話の焼けるカゲ。
俺もさっさと撤退しようか...。
高橋先生「ところで電車は間に合うのか?」
以前、カゲから電車通学であることを聞いた高橋先生は、そのことを思い出した。
その問いかけに3人は、顔を見合わせる。
カゲがルイの袖をまくり、腕時計を確認する。
時刻はちょうど、電車の出発時間を示していた。
一斉に「あっ」と声が出て、見事に揃う。
そんな3人を高橋先生は、少しばかり気の毒に思えた。
放課後になり、カゲは友人を連れてコンビニへと寄り道していた。
カゲ「いや~、2限で帰れるとか試験日は最高だな!」
駐輪場で日光を浴びながら、カゲは身体を伸ばす。
ユウキ「でもまだ2日あるよ、帰ったらちゃんと勉強しないとね。」
試験期間のため、寄り道は原則禁止とされている。
それを心配するルイは「見つかったらまずいよ...」と、不安げな表情を浮かべていた。
カゲ「大丈夫やて!まだ見回りに来るような時間じゃないし、仮に見つかっても早めの昼食とか言っておけば...。」
高橋先生「流石にそれは早すぎるのでは」
後ろから静かにツッコまれ、カゲは「ぎゃー!!」と叫びながら飛び跳ねた。
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仁王立ちをする高橋先生の前には、正座をするカゲの姿があった。
カゲ「先生、いつの間に後ろおったんすか...。」
学校からの帰り道、寄り道が見つかったカゲは今肩に力を入れ、身体を縮こませていた。
呟くようにしてそう尋ねると、高橋先生は「2限で帰れて最高~辺りかな」と答えた。
カゲ「結構序盤じゃないすか!」
思わずツッコミが出てしまった。
続けて高橋先生は「車停めようとしたら、ちょうど君達がコンビニから出てきてね。」と話し出す。
高橋先生「見て見ぬふりしようと思ったけど、俺が店から出てもまだたむろしてるんだもの。そりゃあ、ちょっとくらい声掛けといた方がいいと思ってさ。」
カゲ「あれ本気でビビったっすよ...」
足が痺れたのか、カゲは「あいててて...」と呟きながら足を崩した。
高橋先生「まあ、付き添いの2人はきっと、カゲに引っ張られて来たんだろうね。」
そう言われると、ルイとユウキはうんうんと頷く。
それも、躊躇なく食い気味に。
そんな2人にカゲは「おい裏切るな!」と声を上げた。
カゲ「ルイはともかく、ユウキは結構ノリ気だっただろ!」
ユウキ「全然ノッてないし!むしろ早く帰りたかった方だし!」
反論するユウキに、カゲは「じゃあそのおやつはなんだよ!」と言いながら、彼が手に提げるレジ袋を指差す。
そこには、ロールケーキやカフェオレといった、スイーツやドリンクが入っていた。
ユウキ「これはついで!せっかく来たなら買うでしょ!」
ルイ「まあまあ2人とも...」
苦笑いを浮かべながら、2人の仲裁に入るルイ。
高橋先生「まあ、見つかったのが俺で良かったね。くれぐれも、他の先生に見つかる前には帰るんだよ。」
そう告げると、カゲは「助かるぜ先生...」と言った。
コーヒーを買うためだけに来たはずなのに、まさか生徒との遭遇が待っていたとは。
ましてや、意外と世話の焼けるカゲ。
俺もさっさと撤退しようか...。
高橋先生「ところで電車は間に合うのか?」
以前、カゲから電車通学であることを聞いた高橋先生は、そのことを思い出した。
その問いかけに3人は、顔を見合わせる。
カゲがルイの袖をまくり、腕時計を確認する。
時刻はちょうど、電車の出発時間を示していた。
一斉に「あっ」と声が出て、見事に揃う。
そんな3人を高橋先生は、少しばかり気の毒に思えた。
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