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長月
テーマ【試験三日目】(全3話)
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~電脳戦士の理~
リリー「サトシく~ん、学校が終わったら甘いもの食べに行きたいなぁ~!」
携帯でゲームをするサトシに、リリーは放課後の予定について話し出す。
しかしサトシは、「勝手に行って来いや」と無慈悲に突き放そうとした。
リリーは「一緒に行こうよぉ~」と腕を通すが、「部活あんだよ」と見向きもせずゲームを続けた。
カゲ「サトシ、最後くらい勉強したらどうなんだ?」
そこへ、毎度の如くカゲがやって来た。
1限目に行われる英語の試験対策のためか、問題集と単語帳を持って。
サトシ「またかよ、もうええて。」
うんざりしたような態度でカゲを追い返そうとする。
サトシ「知ってること学ぶ必要はないやろ」
椅子にもたれかかり、携帯の画面とにらめっこしたまま机の上に足を乗せる。
カゲ「え、知ってることってなんだ?」
カゲが尋ねると、サトシの隣に座っていたリリーが教えてくれた。
リリー「サトシ君はねぇ、英語で話すのがとっても上手なんだよぉ~!」
サトシの隣で英語のテキストを開くリリーが、サトシのことを褒めた。
カゲ「え...だからお前、英語だけ赤点じゃなかったのか!」
サトシ「それ以外全部赤点ってわけじゃねぇよ」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
~アルスの日常~
近藤「うお~!!解放された~!!」
近藤は帰りのSHRが終わった途端、両拳を天井に振りかざし声を上げた。
近藤「お~い杏姉!これからアイスでも食いに行かないか!?」
鞄を背負うと、彼は一目散に杏姉の下へと駆け寄った。
杏姉「行きたい気持ちは山々ですが、これから部活動があるので...。」
杏姉はシューズの入った袋を手にし、申し訳無さそうに言う。
近藤「そうか...それは仕方ないよな。」
近藤「じゃあ俺は素振りでもしとくか~」
ユウキ「あ、近藤君、ちょっといいかな?」
杏姉の支度を手伝う近藤に、ユウキが声をかけた。
近藤「どうしたんだ、ユウキ。」
近藤は振り返ると、野球部のスケジュール表が挟んであるバインダーを手に持つユウキの姿があった。
ユウキ「実はさっき、監督さんから伝言を預かったんだけど、制服のままでいいからミーティングをするんだって。」
メモ用紙を見ながら、ユウキがそう告げる。
近藤「どのくらいやるんだ?」
時間を尋ねると、ユウキは「う~ん...」と考える。
ユウキ「方針や今後の大会について、色々と決めたいことがあるみたいだからね、ざっと1時間は掛かると思うよ。」
そう言うと、近藤は「1時間か...わりと長めだな。」と呟いた。
ユウキ「僕の方から他のみんなにも連絡入れておくから、いつもの場所でよろしくね!」
ユウキは駆け足で、教室から出ていった。
近藤「...ってことだから、どのみち行けなかったな。」
ユウキを見送った近藤は、杏姉の方へと向き直ると苦笑いを浮かべた。
杏姉「あ、あの...。」
そんな彼に、杏姉は声をかける。
杏姉「試験の関係で2週間部活が無かったのですが、久しぶりの部活なのであまり長くはやらないみたいなんです。」
杏姉は今朝、顧問の先生に部活は1時間で終わると言われていた。
杏姉「ですので...お互い終わる時間が重なると思います。」
近藤は「それってつまり...」と、なにかを察したようだった。
杏姉「時間もお昼時だと思うので、そうなった時は...ふ、2人でご飯にでも行きませんか...ということなのですが...。」
たどたどしくなりながらも、杏姉は近藤を昼食に誘った。
近藤「そんなの、行くに決まってるだろ!!」
ガッツポーズを取りながら、近藤は全身で喜びを表した。
ユウキ「近藤君、言い忘れてたけど開始時間は...。」
教室へと戻ってきたユウキは、近藤の鼓舞する姿を目にし、そっとその場から離れた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
~ナタモチ~
試験から解放された藍夏は、エルとクレを連れて温泉へと来ていた。
3人は脱衣所で話していると、藍夏のポケットから一本のシャーペンが出てきた。
それを手に取ると藍夏は「いけねっ」と呟いた。
エル「どうしたの?」
ポロシャツの裾に手を掛けながら尋ねると、藍夏は「これアルスから借りっぱなしだったわ」と答えた。
エル「うち近いから、返しておこうか?」
藍夏「マジ?じゃあ、頼んでもいい?」
エルは「もちろん!」と言って、手を差し出した。
藍夏「助かるよ、ありがとね。」
そう言って、藍夏は彼女にペンを渡した。
リリー「サトシく~ん、学校が終わったら甘いもの食べに行きたいなぁ~!」
携帯でゲームをするサトシに、リリーは放課後の予定について話し出す。
しかしサトシは、「勝手に行って来いや」と無慈悲に突き放そうとした。
リリーは「一緒に行こうよぉ~」と腕を通すが、「部活あんだよ」と見向きもせずゲームを続けた。
カゲ「サトシ、最後くらい勉強したらどうなんだ?」
そこへ、毎度の如くカゲがやって来た。
1限目に行われる英語の試験対策のためか、問題集と単語帳を持って。
サトシ「またかよ、もうええて。」
うんざりしたような態度でカゲを追い返そうとする。
サトシ「知ってること学ぶ必要はないやろ」
椅子にもたれかかり、携帯の画面とにらめっこしたまま机の上に足を乗せる。
カゲ「え、知ってることってなんだ?」
カゲが尋ねると、サトシの隣に座っていたリリーが教えてくれた。
リリー「サトシ君はねぇ、英語で話すのがとっても上手なんだよぉ~!」
サトシの隣で英語のテキストを開くリリーが、サトシのことを褒めた。
カゲ「え...だからお前、英語だけ赤点じゃなかったのか!」
サトシ「それ以外全部赤点ってわけじゃねぇよ」
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~アルスの日常~
近藤「うお~!!解放された~!!」
近藤は帰りのSHRが終わった途端、両拳を天井に振りかざし声を上げた。
近藤「お~い杏姉!これからアイスでも食いに行かないか!?」
鞄を背負うと、彼は一目散に杏姉の下へと駆け寄った。
杏姉「行きたい気持ちは山々ですが、これから部活動があるので...。」
杏姉はシューズの入った袋を手にし、申し訳無さそうに言う。
近藤「そうか...それは仕方ないよな。」
近藤「じゃあ俺は素振りでもしとくか~」
ユウキ「あ、近藤君、ちょっといいかな?」
杏姉の支度を手伝う近藤に、ユウキが声をかけた。
近藤「どうしたんだ、ユウキ。」
近藤は振り返ると、野球部のスケジュール表が挟んであるバインダーを手に持つユウキの姿があった。
ユウキ「実はさっき、監督さんから伝言を預かったんだけど、制服のままでいいからミーティングをするんだって。」
メモ用紙を見ながら、ユウキがそう告げる。
近藤「どのくらいやるんだ?」
時間を尋ねると、ユウキは「う~ん...」と考える。
ユウキ「方針や今後の大会について、色々と決めたいことがあるみたいだからね、ざっと1時間は掛かると思うよ。」
そう言うと、近藤は「1時間か...わりと長めだな。」と呟いた。
ユウキ「僕の方から他のみんなにも連絡入れておくから、いつもの場所でよろしくね!」
ユウキは駆け足で、教室から出ていった。
近藤「...ってことだから、どのみち行けなかったな。」
ユウキを見送った近藤は、杏姉の方へと向き直ると苦笑いを浮かべた。
杏姉「あ、あの...。」
そんな彼に、杏姉は声をかける。
杏姉「試験の関係で2週間部活が無かったのですが、久しぶりの部活なのであまり長くはやらないみたいなんです。」
杏姉は今朝、顧問の先生に部活は1時間で終わると言われていた。
杏姉「ですので...お互い終わる時間が重なると思います。」
近藤は「それってつまり...」と、なにかを察したようだった。
杏姉「時間もお昼時だと思うので、そうなった時は...ふ、2人でご飯にでも行きませんか...ということなのですが...。」
たどたどしくなりながらも、杏姉は近藤を昼食に誘った。
近藤「そんなの、行くに決まってるだろ!!」
ガッツポーズを取りながら、近藤は全身で喜びを表した。
ユウキ「近藤君、言い忘れてたけど開始時間は...。」
教室へと戻ってきたユウキは、近藤の鼓舞する姿を目にし、そっとその場から離れた。
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~ナタモチ~
試験から解放された藍夏は、エルとクレを連れて温泉へと来ていた。
3人は脱衣所で話していると、藍夏のポケットから一本のシャーペンが出てきた。
それを手に取ると藍夏は「いけねっ」と呟いた。
エル「どうしたの?」
ポロシャツの裾に手を掛けながら尋ねると、藍夏は「これアルスから借りっぱなしだったわ」と答えた。
エル「うち近いから、返しておこうか?」
藍夏「マジ?じゃあ、頼んでもいい?」
エルは「もちろん!」と言って、手を差し出した。
藍夏「助かるよ、ありがとね。」
そう言って、藍夏は彼女にペンを渡した。
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