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葉月
テーマ【試験一日目】(全2話)
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~四元戦士の理~
1限目は国語の試験。カツキは文章問題とにらめっこしていた。
『この時の主人公の心情に当てはまるものを本文から抜き出しなさい』
こういう問題は、必ずどこかに答えが書いてあるものだ。
しかし、それらしい文章が見つからず、10分以上を費やしていた。
カツキ「あ~!もう分っかんないな~!」
椅子にもたれかかり、天井を見上げる。
カツキ「もういい!天井の小さい穴数える!」
浜瀬先生「なんでそうなるんだよ」
教卓の隣で、腕を組み椅子に座る浜瀬先生。
カツキの突然の行動に、思わずツッコんでしまった。
カツキ「だって分かんないんだもん!数えてる方が楽しいし!」
天井に指を差して、早速数え始めている。
浜瀬先生「あのな、面白いと思うことだけやってると、辛いことを避ける癖ができるぞ。」
そんなカツキに、浜瀬先生は話をする。
カツキ「え、それのなにがいけないの?楽な道を歩けるならそっちがいいよ。」
説教が始まることを察したのか、カツキは話を遮ろうとした。
浜瀬先生「いつまでもそれを続けていると、職に就いてからが大変だぞ。与えられた課題や業務からすぐ逃げるようになる。」
組んでいた腕をほどき、両膝に手をついて前のめりになり、カツキに改めて視線を向ける。
浜瀬先生「それじゃあ、社会人以前に人としてどうなのか...という問題になるってことだ。」
カツキは頬杖をつき、「ふーん...」とイマイチピンときていない様子だ。
カツキ「も~、はまちんってばすぐ説教するんだから。」
身体を延ばし、姿勢を正して机と向き合う。
カツキ「仕方ないから、もうちょっとだけやってみよ!」
筆記具を手にし、カツキは再び問題用紙に目を向けた。
そんなカツキの様子を見て、浜瀬先生は再び腕を組む。
俺の言葉が今すぐに響かなくたって構わない。
どれだけ遅くなっても、いつか意味に気付ければそれでいい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
~アルスの日常~
2限目は数学の試験。
サトシ「これどうやって解くんや」
サトシは、見回りに来ていた担当教員に、解き方を尋ねる。
斉藤先生「対策問題の冊子の最初にあった公式に当てはめるんだよ」
サトシ「おーおー、それを教えろと言っとるんだわ。」
ヒントを与えたが、公式については覚えていないようで、斉藤先生は苦笑した。
斉藤先生「仕方ないな...じゃあこの3つの問題で使う公式だけは書いてあげるから。」
そう言うと斉藤先生は、黒板に1つの公式を書く。
かなりのボーナスで、ほぼ答えを書いているようなものだ。
サトシ「記号が3つあったら無理だろ」
斉藤先生「無理じゃない!やろう!」
こうしてサトシを励まし、斉藤先生は逃げるように教室をあとにした。
1限目は国語の試験。カツキは文章問題とにらめっこしていた。
『この時の主人公の心情に当てはまるものを本文から抜き出しなさい』
こういう問題は、必ずどこかに答えが書いてあるものだ。
しかし、それらしい文章が見つからず、10分以上を費やしていた。
カツキ「あ~!もう分っかんないな~!」
椅子にもたれかかり、天井を見上げる。
カツキ「もういい!天井の小さい穴数える!」
浜瀬先生「なんでそうなるんだよ」
教卓の隣で、腕を組み椅子に座る浜瀬先生。
カツキの突然の行動に、思わずツッコんでしまった。
カツキ「だって分かんないんだもん!数えてる方が楽しいし!」
天井に指を差して、早速数え始めている。
浜瀬先生「あのな、面白いと思うことだけやってると、辛いことを避ける癖ができるぞ。」
そんなカツキに、浜瀬先生は話をする。
カツキ「え、それのなにがいけないの?楽な道を歩けるならそっちがいいよ。」
説教が始まることを察したのか、カツキは話を遮ろうとした。
浜瀬先生「いつまでもそれを続けていると、職に就いてからが大変だぞ。与えられた課題や業務からすぐ逃げるようになる。」
組んでいた腕をほどき、両膝に手をついて前のめりになり、カツキに改めて視線を向ける。
浜瀬先生「それじゃあ、社会人以前に人としてどうなのか...という問題になるってことだ。」
カツキは頬杖をつき、「ふーん...」とイマイチピンときていない様子だ。
カツキ「も~、はまちんってばすぐ説教するんだから。」
身体を延ばし、姿勢を正して机と向き合う。
カツキ「仕方ないから、もうちょっとだけやってみよ!」
筆記具を手にし、カツキは再び問題用紙に目を向けた。
そんなカツキの様子を見て、浜瀬先生は再び腕を組む。
俺の言葉が今すぐに響かなくたって構わない。
どれだけ遅くなっても、いつか意味に気付ければそれでいい。
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~アルスの日常~
2限目は数学の試験。
サトシ「これどうやって解くんや」
サトシは、見回りに来ていた担当教員に、解き方を尋ねる。
斉藤先生「対策問題の冊子の最初にあった公式に当てはめるんだよ」
サトシ「おーおー、それを教えろと言っとるんだわ。」
ヒントを与えたが、公式については覚えていないようで、斉藤先生は苦笑した。
斉藤先生「仕方ないな...じゃあこの3つの問題で使う公式だけは書いてあげるから。」
そう言うと斉藤先生は、黒板に1つの公式を書く。
かなりのボーナスで、ほぼ答えを書いているようなものだ。
サトシ「記号が3つあったら無理だろ」
斉藤先生「無理じゃない!やろう!」
こうしてサトシを励まし、斉藤先生は逃げるように教室をあとにした。
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