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睦月
テーマ【3学期】(全タイトル)
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~はじめに~
みなさん、冬休みはいかがお過ごしでしたか?
私は、運動もしなければと意識してはいましたが、合わせて2日しかそのような機会が訪れませんでした。
結局食っちゃ寝です。(そんなことはない!)
本日のテーマは【休み明け】で、以前の仕事初めに似たジャンルとなっております。
前置きを長くしても仕方がないので、私はここらでおいとまさせていただきます。
因みにアルスの日常は、前編と後編で分かれております。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《アルスの日常》前編
午前7時前。
アルスは開かない校門を前に、寒さを耐え忍んでいた。
アルス「もっと早く開けられないんすかね」
小さな湯たんぽを握り、かじかんだ指先を温めながら催促する。
高橋先生「だ~め。開門時間は7時だって決められているからね。」
携帯の時計を見つめながら、門にかかる南京錠に手を掛けている先生。
この人は、門を開けるタイミングがぴったしになるよう狙っているらしい。
アルス「凍死したらどうしてくれるん」
高橋先生「はい、アウト。」
アルス「なにがやねん!」
低クオリティなダジャレにすかさず判定を下す。
高橋先生「笑いは人を傷付けないものでいきましょう」
それについてはごもっともである。
我々で心温まる世の中を築き上げていきましょう。
アルス「そういや先生、前に寒いの苦手だとか言ってたじゃないですか。なんでわざわざ冬場に門番やってるんすか。」
ある授業で先生が、冬場は寒いから嫌いと言っていたのを思い出した。
高橋先生「俺だって今日みたいな超寒い日は、もう少し布団にくるまっていたかったさ。でも日直だからそうはいかなかいんだよ。」
日直だとこうやって早出して、校門を開ける役を担うことになるのか。
先生も先生で大変なんだな。
アルス「それはそれは、ご苦労様です。」
ぬるくなった湯たんぽをいつまでも握りしめるアルス。
もはや効力を失ってまであるが、これが唯一の暖を取る方法だった。
高橋先生「ていうか、お前こそ寒いの嫌いそうなのに、なんでこんな時間に来たんだよ。」
手袋をはめ直す先生が、俺に向けてそう問う。
アルス「そりゃあ、新年初登校者の称号を頂くために決まってますよ。」
高橋先生「なんだそりゃ」
これにいたっては、自分でも意味が分からない。
自分の身を削ってまでやりたいことなのか、と問われると悩むところだ。
でも、こういうしょうもないことで本気になれるのは、俺も先生もあてはまるようだ。
高橋先生「だけど残念、君より先に再試の関係で登校してる子がいるんだよ。」
マジかよ。
その可能性は考えてはいたが、実際にいたと聞くとワクワクが半減する。
アルス「因みに誰っすか?」
高橋先生「サトシ」
あの野郎!!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《ナタモチ》
冬休みが明け、久しぶりの教室。
暖房が効いており、廊下との温度差を感じる。
美浦「あぁ~、寒かった...。」
自分の机より先に、エアコンの温風が当たる場所へ直行する美浦。
彼女は相も変わらず、寒がりである。
私は鞄とマフラーを机へ置き、美浦の隣へ立つ。
美優「本当だ、あったかいねここ。」
教室の真ん中、ここに立っているとエアコンの風が直で当たる。
美浦「でしょ!いいな~ここの席の人!」
ずっと当たり続けてたら、今度は逆に熱くなるんじゃないかな。
夏場もそこだけ異常に寒かったし。
しばらくそこで雑談をしていると、勢いよく扉が開き、隼士が飛び込んで来た。
どうしたことか、かなり焦っている様子。
隼士「だれか...誰か課題の答え持ってないか!?」
息を切らし、冬休みの課題の冊子を掲げながら解答を求めている。
隼士「あとは答え合わせだけなんだが、答えを失くしちまったんだよ!」
丸付けをしないことには提出ができないようだ。
私は鞄に解答が入っているので、それを取り出そうと机へ戻った。
藍夏「美優、待ちな!」
隼士の後ろに、人影があることに気が付いた。
その正体は藍夏だった。
彼女は隼士を追い抜き様に、1冊のテキストを手に持たせる。
隼士「なんだこれ...」
それはまさに、冬休みの課題の解答であった。
藍夏がわざわざ取り出し、隼士のために渡したのだろうか。
隼士「お、お前ってやつは...ってよく見たらこれ俺のじゃねぇか!!」
冊子の名前の部分には、隼士の名前が書かれていた。
配布時に名前はしっかり書くタイプなんだね。
藍夏「イタズラのつもりで答えだけ抜き取ったのに、あんた全然気が付かないんだもん。初詣の時とかもノーコメントだったし、これは一夜漬け確定だなと。」
その結果、彼は地獄を見たってわけか。
隼士「マジで寝る時間削りまくったわ...」
でも、遅刻しなかったのは偉いね。
美浦「美優、褒めてあげなよ。」
美優「え、なんで私が...。」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《電脳戦士の理》
リーテは学校まで、ホームシイクに送迎してもらっていた。
秋には赤と黄色で染まっていた通学路の木々は、今となっては枯れ葉すら残っていない。
リーテ「...はあ。」
僕は窓の外を眺めながら、ため息をついた。
ホームシイク「おや、リーテ様。なにやら元気がないように見えますが、お疲れですかの?」
バックミラーで様子を伺うホームシイク。
操縦をしているので、目視することはできない。
リーテ「いや、なんでもないよ。」
原因を話したところでなんだよなぁ。
僕より先に外へ回り、素早く扉を開ける同行人の召し使い。
ホームシイク「それではリーテ様、いってらっしゃいませ。」
リーテ「ありがとう、行ってくるよ。」
乗っていたリムジンから降り、生徒玄関へ向かう僕を、ホームシイクと召し使いは静かに見送る。
ここで、注意しなければならないことがある。
僕はキョロキョロと周りを見渡すが、問題の人物が見当たらない。
よかった、まだ登校してきていないみたいだ。
安心したのも束の間。
僕の後ろの正門から、凄まじい勢いでなにかがこちらへやってくるような気配がした。
僕は恐ろしくて、振り返ることができなかった。
次の瞬間、背中から荷重が加わった。
茉愛「リーテ君!!今日からまた一緒にいられるね!」
そう、僕が憂鬱であった理由とは、この子の存在である。
いつも僕に引っ付いてくる彼女の言うとおり、今日から"また"一緒に学校生活を送ることとなるわけだ。
僕がヘルプを出し、召し使いに茉愛を引き離させた。
リーテ「勘弁してよ初日から...」
彼女で余計な体力を使わないことを望むリーテであった。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《四元戦士の理》
マリンは、クラスのみんなの休み中の話を聞いていた。
どこに行ってきた、なにをやってきた...こういった話は、聞いているだけでも楽しい。
複数人で固まり、土産話に花を咲かせ盛り上がっていると、担任の浜瀬先生が教室へ入ってきた。
教卓の前に立ち、クラスを見回す先生。
それを見て、クラスのみんなは着々と自分の席に戻っていく。
朝のSHRを始めようとしたさなか、カツキが扉を勢いよく開け登場した。
カツキ「みんなおっはよぉ~!!」
その一声と同時に、チャイムが鳴った。
カツキ「遅れると思った?残念!初日から遅れちゃこの先やっていけないからね~。」
ドヤ顔でアピールをするカツキ。
浜瀬先生「いやギリギリじゃねぇか!!」
今のチャイムが鳴る前までに教室にいなければ、遅刻判定となる。
カツキ「でもセーフではあるよね。というかマリン!」
先生の言葉を軽く受け流し、マリンに歩み寄る。
カツキ「あんた、今日は起こしてって言ったよね!?なんで1人で勝手に行っちゃったの!」
何回も起こしたのに起きなかったのはお姉ちゃんだよ。
それに、初日から遅刻した方が面白いんじゃないかな。
カツキ「あんたなに初日から遅刻した方が面白いって顔してんのよ」
残念そうな顔をしている私を見て察したのだろうか。
一文字一句通じすぎなんだよね。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《アルスの日常》後編
今日から3学期。
久々にクラスのみんなと顔を会わせられる。
それが楽しみなエルは、軽い足取りで学校へと向かっていた。
アルス「おはようエル」
エル「あ、アルス君!」
正面からアルスがやってきた。
私は彼の元へ駆け寄った。
エル「あれ?アルス君、鞄はどうしたの?」
よく見ると彼は、リュックや手提げを持っていなかった。
普段より必要な荷物が少ないとはいえ、流石に手ぶらはチャレンジャーすぎる。
アルス「ああ、教室に置いてきたわ。」
一瞬、耳を疑った。
まさか彼は、一度学校へ行き荷物を置いて、ここまで戻ってきたと言うのか。
エル「どうして戻ってきたの?忘れ物?」
理由を尋ねるエル。
それに対しアルスは、こう答えた。
アルス「俺はただ単純に、生徒の中で今年1番に登校しようとしたんだわ。」
やることがアルス君らしい。
アルス「でもな、新学期初日からお前を1人で登校させるのもなって思って。普段から一緒にいるのに、迎えに来ないわけがないやろ。」
胸が熱くなった。
エル「えぇ...もう、アルス君は...。」
そんなつもりはないだろうが、私は嬉しながらも照れてしまう。
アルス「まあ、そんなわけで今学期もよろしくな。」
改めて、これからもお世話になると挨拶が来る。
エル「...はい、こちらこそ!」
私は恥ずかしさを振り払い、笑顔で答えた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
※今回は再投稿という形でお送りさせていただきました。
みなさん、冬休みはいかがお過ごしでしたか?
私は、運動もしなければと意識してはいましたが、合わせて2日しかそのような機会が訪れませんでした。
結局食っちゃ寝です。(そんなことはない!)
本日のテーマは【休み明け】で、以前の仕事初めに似たジャンルとなっております。
前置きを長くしても仕方がないので、私はここらでおいとまさせていただきます。
因みにアルスの日常は、前編と後編で分かれております。
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《アルスの日常》前編
午前7時前。
アルスは開かない校門を前に、寒さを耐え忍んでいた。
アルス「もっと早く開けられないんすかね」
小さな湯たんぽを握り、かじかんだ指先を温めながら催促する。
高橋先生「だ~め。開門時間は7時だって決められているからね。」
携帯の時計を見つめながら、門にかかる南京錠に手を掛けている先生。
この人は、門を開けるタイミングがぴったしになるよう狙っているらしい。
アルス「凍死したらどうしてくれるん」
高橋先生「はい、アウト。」
アルス「なにがやねん!」
低クオリティなダジャレにすかさず判定を下す。
高橋先生「笑いは人を傷付けないものでいきましょう」
それについてはごもっともである。
我々で心温まる世の中を築き上げていきましょう。
アルス「そういや先生、前に寒いの苦手だとか言ってたじゃないですか。なんでわざわざ冬場に門番やってるんすか。」
ある授業で先生が、冬場は寒いから嫌いと言っていたのを思い出した。
高橋先生「俺だって今日みたいな超寒い日は、もう少し布団にくるまっていたかったさ。でも日直だからそうはいかなかいんだよ。」
日直だとこうやって早出して、校門を開ける役を担うことになるのか。
先生も先生で大変なんだな。
アルス「それはそれは、ご苦労様です。」
ぬるくなった湯たんぽをいつまでも握りしめるアルス。
もはや効力を失ってまであるが、これが唯一の暖を取る方法だった。
高橋先生「ていうか、お前こそ寒いの嫌いそうなのに、なんでこんな時間に来たんだよ。」
手袋をはめ直す先生が、俺に向けてそう問う。
アルス「そりゃあ、新年初登校者の称号を頂くために決まってますよ。」
高橋先生「なんだそりゃ」
これにいたっては、自分でも意味が分からない。
自分の身を削ってまでやりたいことなのか、と問われると悩むところだ。
でも、こういうしょうもないことで本気になれるのは、俺も先生もあてはまるようだ。
高橋先生「だけど残念、君より先に再試の関係で登校してる子がいるんだよ。」
マジかよ。
その可能性は考えてはいたが、実際にいたと聞くとワクワクが半減する。
アルス「因みに誰っすか?」
高橋先生「サトシ」
あの野郎!!
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《ナタモチ》
冬休みが明け、久しぶりの教室。
暖房が効いており、廊下との温度差を感じる。
美浦「あぁ~、寒かった...。」
自分の机より先に、エアコンの温風が当たる場所へ直行する美浦。
彼女は相も変わらず、寒がりである。
私は鞄とマフラーを机へ置き、美浦の隣へ立つ。
美優「本当だ、あったかいねここ。」
教室の真ん中、ここに立っているとエアコンの風が直で当たる。
美浦「でしょ!いいな~ここの席の人!」
ずっと当たり続けてたら、今度は逆に熱くなるんじゃないかな。
夏場もそこだけ異常に寒かったし。
しばらくそこで雑談をしていると、勢いよく扉が開き、隼士が飛び込んで来た。
どうしたことか、かなり焦っている様子。
隼士「だれか...誰か課題の答え持ってないか!?」
息を切らし、冬休みの課題の冊子を掲げながら解答を求めている。
隼士「あとは答え合わせだけなんだが、答えを失くしちまったんだよ!」
丸付けをしないことには提出ができないようだ。
私は鞄に解答が入っているので、それを取り出そうと机へ戻った。
藍夏「美優、待ちな!」
隼士の後ろに、人影があることに気が付いた。
その正体は藍夏だった。
彼女は隼士を追い抜き様に、1冊のテキストを手に持たせる。
隼士「なんだこれ...」
それはまさに、冬休みの課題の解答であった。
藍夏がわざわざ取り出し、隼士のために渡したのだろうか。
隼士「お、お前ってやつは...ってよく見たらこれ俺のじゃねぇか!!」
冊子の名前の部分には、隼士の名前が書かれていた。
配布時に名前はしっかり書くタイプなんだね。
藍夏「イタズラのつもりで答えだけ抜き取ったのに、あんた全然気が付かないんだもん。初詣の時とかもノーコメントだったし、これは一夜漬け確定だなと。」
その結果、彼は地獄を見たってわけか。
隼士「マジで寝る時間削りまくったわ...」
でも、遅刻しなかったのは偉いね。
美浦「美優、褒めてあげなよ。」
美優「え、なんで私が...。」
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《電脳戦士の理》
リーテは学校まで、ホームシイクに送迎してもらっていた。
秋には赤と黄色で染まっていた通学路の木々は、今となっては枯れ葉すら残っていない。
リーテ「...はあ。」
僕は窓の外を眺めながら、ため息をついた。
ホームシイク「おや、リーテ様。なにやら元気がないように見えますが、お疲れですかの?」
バックミラーで様子を伺うホームシイク。
操縦をしているので、目視することはできない。
リーテ「いや、なんでもないよ。」
原因を話したところでなんだよなぁ。
僕より先に外へ回り、素早く扉を開ける同行人の召し使い。
ホームシイク「それではリーテ様、いってらっしゃいませ。」
リーテ「ありがとう、行ってくるよ。」
乗っていたリムジンから降り、生徒玄関へ向かう僕を、ホームシイクと召し使いは静かに見送る。
ここで、注意しなければならないことがある。
僕はキョロキョロと周りを見渡すが、問題の人物が見当たらない。
よかった、まだ登校してきていないみたいだ。
安心したのも束の間。
僕の後ろの正門から、凄まじい勢いでなにかがこちらへやってくるような気配がした。
僕は恐ろしくて、振り返ることができなかった。
次の瞬間、背中から荷重が加わった。
茉愛「リーテ君!!今日からまた一緒にいられるね!」
そう、僕が憂鬱であった理由とは、この子の存在である。
いつも僕に引っ付いてくる彼女の言うとおり、今日から"また"一緒に学校生活を送ることとなるわけだ。
僕がヘルプを出し、召し使いに茉愛を引き離させた。
リーテ「勘弁してよ初日から...」
彼女で余計な体力を使わないことを望むリーテであった。
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《四元戦士の理》
マリンは、クラスのみんなの休み中の話を聞いていた。
どこに行ってきた、なにをやってきた...こういった話は、聞いているだけでも楽しい。
複数人で固まり、土産話に花を咲かせ盛り上がっていると、担任の浜瀬先生が教室へ入ってきた。
教卓の前に立ち、クラスを見回す先生。
それを見て、クラスのみんなは着々と自分の席に戻っていく。
朝のSHRを始めようとしたさなか、カツキが扉を勢いよく開け登場した。
カツキ「みんなおっはよぉ~!!」
その一声と同時に、チャイムが鳴った。
カツキ「遅れると思った?残念!初日から遅れちゃこの先やっていけないからね~。」
ドヤ顔でアピールをするカツキ。
浜瀬先生「いやギリギリじゃねぇか!!」
今のチャイムが鳴る前までに教室にいなければ、遅刻判定となる。
カツキ「でもセーフではあるよね。というかマリン!」
先生の言葉を軽く受け流し、マリンに歩み寄る。
カツキ「あんた、今日は起こしてって言ったよね!?なんで1人で勝手に行っちゃったの!」
何回も起こしたのに起きなかったのはお姉ちゃんだよ。
それに、初日から遅刻した方が面白いんじゃないかな。
カツキ「あんたなに初日から遅刻した方が面白いって顔してんのよ」
残念そうな顔をしている私を見て察したのだろうか。
一文字一句通じすぎなんだよね。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
《アルスの日常》後編
今日から3学期。
久々にクラスのみんなと顔を会わせられる。
それが楽しみなエルは、軽い足取りで学校へと向かっていた。
アルス「おはようエル」
エル「あ、アルス君!」
正面からアルスがやってきた。
私は彼の元へ駆け寄った。
エル「あれ?アルス君、鞄はどうしたの?」
よく見ると彼は、リュックや手提げを持っていなかった。
普段より必要な荷物が少ないとはいえ、流石に手ぶらはチャレンジャーすぎる。
アルス「ああ、教室に置いてきたわ。」
一瞬、耳を疑った。
まさか彼は、一度学校へ行き荷物を置いて、ここまで戻ってきたと言うのか。
エル「どうして戻ってきたの?忘れ物?」
理由を尋ねるエル。
それに対しアルスは、こう答えた。
アルス「俺はただ単純に、生徒の中で今年1番に登校しようとしたんだわ。」
やることがアルス君らしい。
アルス「でもな、新学期初日からお前を1人で登校させるのもなって思って。普段から一緒にいるのに、迎えに来ないわけがないやろ。」
胸が熱くなった。
エル「えぇ...もう、アルス君は...。」
そんなつもりはないだろうが、私は嬉しながらも照れてしまう。
アルス「まあ、そんなわけで今学期もよろしくな。」
改めて、これからもお世話になると挨拶が来る。
エル「...はい、こちらこそ!」
私は恥ずかしさを振り払い、笑顔で答えた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
※今回は再投稿という形でお送りさせていただきました。
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