毎日!アルスの日常365

星月

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睦月

(再)ロックの回・少し遅めの初詣(全2話)

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【ロックの回】~アルスの日常~

アルス「今日はロックの日らしいぞ」

コンビニの外で肉まんを食べていたアルスは、携帯を見ながらそう呟いた。

サトシ「俺はロックよりヘビメタだわ」

サトシはパックのコーヒー牛乳を片手にし、近藤は携帯をいじっていた。

近藤「え、なにが違うん?」
サトシ「全然ちゃうわたわけ」

サトシは、腰辺りまでの高さの柵から降り、近藤から携帯を奪い取る。

近藤「ヘイボーイ!プライバシーにタッチはないないのことね!」
アルス「ことねとか久々に聞いたわ」

サトシは携帯に、なにやら指を押し付けている様子。

近藤「え、ホントになにしてるん?」

10秒ほどが経ち、サトシは不安がる近藤に携帯を返した。

近藤「なんか怖いんだが...」

恐る恐る電源を入れると、画面には「指紋認証」という文字が浮かんでいた。

近藤「いやロック違い!!」



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【少し遅めの初詣】~ナタモチ~

美優達は、みんなで隣街の神社へ参拝に来ていた。
こうして7人が揃ってどこかへ出掛けるのは、あまり無かった気がする。

美浦「寒い~!」

冷たい風に襲われ、薄着の美浦は当然悲鳴を上げた。

日中は日差しがあってか、暖かく感じた。
夕方の今となっては、そんな面影を見せないほどに冷え込んでいる。

藍夏「全く...ほら、あたしのブルゾン着なよ。」

私にくっつき、寒さに震える美浦を見て、藍夏は身に付けていたブルゾンを脱ぎ、美浦に被せた。

美浦「え~いいの!?ありがと~!」

見た目はライダースジャケットであるが、裏地はモコモコなので、十分暖かそう。

隼士「今度はお前が寒くなるんじゃねぇの?」
藍夏「あたしは別にいいよ、このセーターなかなか厚めだし。」

藍夏に惚れちゃいそう。
私も女なのに。



3分ほどかけて長い階段を上り、ようやく神社へと辿り着いた。

美浦「はぁ~、疲れた...。」

美浦は上りきった直後、その場にへたれこんだ。
昭太も限界な様で、すごく息切れしてる。

隼士「美優は平気そうだな?」
美優「まあね...紫音さんもこういうのはいけるんだ。」

紫音を心配してたけど、思ったより大丈夫そう。
ふと足元に目をやると、紫音の足は今にも崩れそうなくらい震えていた。

美優「あの、無理しなくていいからね...。」



私と隼士、藍夏と賢澄は、お賽銭箱の前へ並んだ。
私達はお賽銭を入れ、手を合わせお願い事をした。

しばらくの沈黙の後、その場から離れ、後ろに並んでいた美浦と紫音、昭太が参拝する。

隼士「美優はなにをお願いしたんだ?」

唐突に、隼士が願い事を聞いてきた。

美優「う~んとね、1年健康で過ごせますようにって。」

ありきたりだけど、毎日を楽しく過ごしたいから。
そのためには、体調はつねに万全でなくちゃ。

美優「隼士君は?」
隼士「え、俺?あぁ俺か~、俺はな...。」

なにをキョドってんだこの人は。

隼士「えーっとな...お、お前と」
美浦「美優~!おみくじ引こうよ!」

隼士が言いかけたところで、美浦が遮った。
悪気はないだろうけど。

美優「あ、うん!じゃあみんなも行こっか。」

まあどうせ、彼の事だし大したことではないんじゃないかな...それは失礼か。
また思い出したら聞いておこうかな。

私は美浦と一緒に、おみくじがある場所へと向かった。

藍夏「はよ言えよこのバカ」
隼士「う、うるせぇ!」
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