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正義のミカタ第1章~電脳生存者(サイバーサバイバー)~
第4話 『正義のミカタ』を生んだのは
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『月下ちゃん、知ってる?
警察って、正義の味方じゃないんだよ』
妙にノリの軽い、現警視総監殿は、とても警察のトップとは思えない発言をぼくに対して言い放ったことがあった。
『だいたい、正義っていうもの自体がすっごく曖昧なのね。立場によって、変わっちゃうじゃない。どっちかっていうと、主観的なのよ』
ぼくは、どう答えたらいいか、わからなかった。
その主張が正しいのかどうかすら、ぼくには判断できなかった。
議論って、苦手だ。
『だから、月下ちゃんには、感謝してるよ。だって、月下ちゃんのおかげで、』
でも、この後の発言だけは、正しいと思った。
『月下ちゃんのおかげで、僕の娘を正式に「正義のミカタ」にすることができたんだからさ』
そうだ、
ぼくの、
ぼくのせいで、お嬢は――。
「月下君?」
はっと気づくと、お嬢がぼくの顔を不思議そうに覗き込んでいた。
「月下君、大丈夫かい?」
「あ、ああ……。ごめん」
「あとはボクのスパイちゃんが帰ってくるのを待つだけだから、仮眠でもとってくればどうだい?」
「い、いや、眠いわけじゃないんだ」
「ふうん?」
お嬢は首をかしげたが、「まあ、いいや」と言って、持ってきたスパイウェアのCDをいじり始めた。
「……スパイウェア、大丈夫かな」
「ボクの特製だよ? そう簡単に壊されてたまるかい」
お嬢の顔は、もう元の笑顔に戻っている。世の中の穢れなんて知らなそうな、あまりに無邪気な笑顔。
「なんと、このボクが一からプログラミングして、昨日から徹夜して創り上げた傑作なのだね!」
「お嬢こそ、寝たほうがいいんじゃないのか?」
ぼくは、思わず苦笑した。
「あはは、やっと笑った」
お嬢は嬉しそうに言った。
「月下君、苦しそうな顔が多いからね。なかなか貴重だ」
「そ、そんなに笑わないかい、ぼく?」
「うん。特にボクを見る時とか、苦しいような悲しいような眼をしているよ」
「……! ……やっぱり、お嬢の眼はごまかせないね」
「というか、月下君は態度がわかりやすいんだよ」
……。
ふと周りを見回すと、誰も捜査二課の部屋にいない。猫詩谷はお茶を入れにいっているらしい。
「……昔のこと、思い出してさ」
「思い出して、ぼさっとしてた、と」
「ちゃかすなよ。……あのさ」
ぼくは、一息おいた。
「ぼく、お嬢のそばにいて――」
「いいに決まってるだろ?」
お嬢はぼくのほうを向いて言い切った。
「――せめて最後まで言わせろよ! ぼくにとっては、結構大事な話だぞ!」
「なんで、今更そんなことを言い出すんだい?」
「だ、だって、ぼくのせいで、お嬢は――」
「サイボーグに改造されちゃいました、かい? このボクを憐れんでいるわけだ」
お嬢は、ぼくのネクタイをつかんで、ぼくの目をじっと見据えた。
「……調子に乗るな、小僧」
ぞくっとする。
父親と同じ、目を合わせた相手を石のように固まらせる、
メドゥーサのような眼だ。
「ボクが可哀想だから今まで一緒にいてやったと思っているのかい?
フザけるな。
ボクが、君と一緒にいたいって言ってるんだ。
頼むから、ボクを憐れまないでくれ。――もう一度言う。
ボクは、君と一緒がいい」
「……っ」
ぼくは、思わず言葉に詰まった。
「わかったかい?」
「え……あ……う、うん」
「わかればよし!」
お嬢は、ネクタイから手を離して、満足そうにうなずいた。
「……痴話喧嘩は終わったのかしら?」
振り向くと、猫詩谷がお茶を持ってきていた。
「……いつから聞いてた?」
「『調子に乗るな、小僧』から。
……月下君、てっきり崇皇先輩が好きなのかと思ってたのに。
警視総監の娘さんは、ハードル高くない?」
「い、いや、ちが」
「私は止めないけど、まあ、いいんじゃない? しかし、七歳差ねえ……。ロリコンって、何歳差からいうのかしらね」
「……どうかご内密に……」
「じゃあ、あとでケーキおごって」
うう……違うのに……。
崇皇先輩に知られたらなんて言われるか……。
……普通に「おめでとう」っていわれそうだな。
「崇皇先輩と言えば、明日亀追先輩とごはん食べるって言ってたわよ」
「……え」
「崇皇先輩、ああ見えて食べ物に目がないから。このままじゃ、まずいんじゃない?」
かっ……、
亀追貴様アアアアア!
ぼくはうっかり『さん』をつけるのを忘れた。
「――お嬢。今夜までに、カタをつけようか」
「ははは、月下君、崇皇さんが絡むと本気になるんだね。面白いなあ。
よし、そんじゃ、いっちょ、やろうか!
丁度、ボクのスパイちゃん、帰ってきたし」
パソコンの一つが、源重之の住所を表示していた。
「……『押戻研究所』……。聞いたことないわね」猫詩谷は首をかしげた。
「っていうか、研究所がオタクサイトに悪口書きまくってたってことか?」
「そういうことになるねえ。面白いことに」
……お嬢、本当に面白そうに言ってるな……。
「……まあ、なんでもいいや。早速行こうぜ」
「そうね。さっきお茶入れるついでに家宅捜索の令状もらってきたから」
「だから、帰ってくるのが遅かったのか」
……つーか、どんな『ついで』だよ。
「『押戻研究所』か……」
首を洗って待ってろよ、亀追……違った、源重之……!
〈続く〉
警察って、正義の味方じゃないんだよ』
妙にノリの軽い、現警視総監殿は、とても警察のトップとは思えない発言をぼくに対して言い放ったことがあった。
『だいたい、正義っていうもの自体がすっごく曖昧なのね。立場によって、変わっちゃうじゃない。どっちかっていうと、主観的なのよ』
ぼくは、どう答えたらいいか、わからなかった。
その主張が正しいのかどうかすら、ぼくには判断できなかった。
議論って、苦手だ。
『だから、月下ちゃんには、感謝してるよ。だって、月下ちゃんのおかげで、』
でも、この後の発言だけは、正しいと思った。
『月下ちゃんのおかげで、僕の娘を正式に「正義のミカタ」にすることができたんだからさ』
そうだ、
ぼくの、
ぼくのせいで、お嬢は――。
「月下君?」
はっと気づくと、お嬢がぼくの顔を不思議そうに覗き込んでいた。
「月下君、大丈夫かい?」
「あ、ああ……。ごめん」
「あとはボクのスパイちゃんが帰ってくるのを待つだけだから、仮眠でもとってくればどうだい?」
「い、いや、眠いわけじゃないんだ」
「ふうん?」
お嬢は首をかしげたが、「まあ、いいや」と言って、持ってきたスパイウェアのCDをいじり始めた。
「……スパイウェア、大丈夫かな」
「ボクの特製だよ? そう簡単に壊されてたまるかい」
お嬢の顔は、もう元の笑顔に戻っている。世の中の穢れなんて知らなそうな、あまりに無邪気な笑顔。
「なんと、このボクが一からプログラミングして、昨日から徹夜して創り上げた傑作なのだね!」
「お嬢こそ、寝たほうがいいんじゃないのか?」
ぼくは、思わず苦笑した。
「あはは、やっと笑った」
お嬢は嬉しそうに言った。
「月下君、苦しそうな顔が多いからね。なかなか貴重だ」
「そ、そんなに笑わないかい、ぼく?」
「うん。特にボクを見る時とか、苦しいような悲しいような眼をしているよ」
「……! ……やっぱり、お嬢の眼はごまかせないね」
「というか、月下君は態度がわかりやすいんだよ」
……。
ふと周りを見回すと、誰も捜査二課の部屋にいない。猫詩谷はお茶を入れにいっているらしい。
「……昔のこと、思い出してさ」
「思い出して、ぼさっとしてた、と」
「ちゃかすなよ。……あのさ」
ぼくは、一息おいた。
「ぼく、お嬢のそばにいて――」
「いいに決まってるだろ?」
お嬢はぼくのほうを向いて言い切った。
「――せめて最後まで言わせろよ! ぼくにとっては、結構大事な話だぞ!」
「なんで、今更そんなことを言い出すんだい?」
「だ、だって、ぼくのせいで、お嬢は――」
「サイボーグに改造されちゃいました、かい? このボクを憐れんでいるわけだ」
お嬢は、ぼくのネクタイをつかんで、ぼくの目をじっと見据えた。
「……調子に乗るな、小僧」
ぞくっとする。
父親と同じ、目を合わせた相手を石のように固まらせる、
メドゥーサのような眼だ。
「ボクが可哀想だから今まで一緒にいてやったと思っているのかい?
フザけるな。
ボクが、君と一緒にいたいって言ってるんだ。
頼むから、ボクを憐れまないでくれ。――もう一度言う。
ボクは、君と一緒がいい」
「……っ」
ぼくは、思わず言葉に詰まった。
「わかったかい?」
「え……あ……う、うん」
「わかればよし!」
お嬢は、ネクタイから手を離して、満足そうにうなずいた。
「……痴話喧嘩は終わったのかしら?」
振り向くと、猫詩谷がお茶を持ってきていた。
「……いつから聞いてた?」
「『調子に乗るな、小僧』から。
……月下君、てっきり崇皇先輩が好きなのかと思ってたのに。
警視総監の娘さんは、ハードル高くない?」
「い、いや、ちが」
「私は止めないけど、まあ、いいんじゃない? しかし、七歳差ねえ……。ロリコンって、何歳差からいうのかしらね」
「……どうかご内密に……」
「じゃあ、あとでケーキおごって」
うう……違うのに……。
崇皇先輩に知られたらなんて言われるか……。
……普通に「おめでとう」っていわれそうだな。
「崇皇先輩と言えば、明日亀追先輩とごはん食べるって言ってたわよ」
「……え」
「崇皇先輩、ああ見えて食べ物に目がないから。このままじゃ、まずいんじゃない?」
かっ……、
亀追貴様アアアアア!
ぼくはうっかり『さん』をつけるのを忘れた。
「――お嬢。今夜までに、カタをつけようか」
「ははは、月下君、崇皇さんが絡むと本気になるんだね。面白いなあ。
よし、そんじゃ、いっちょ、やろうか!
丁度、ボクのスパイちゃん、帰ってきたし」
パソコンの一つが、源重之の住所を表示していた。
「……『押戻研究所』……。聞いたことないわね」猫詩谷は首をかしげた。
「っていうか、研究所がオタクサイトに悪口書きまくってたってことか?」
「そういうことになるねえ。面白いことに」
……お嬢、本当に面白そうに言ってるな……。
「……まあ、なんでもいいや。早速行こうぜ」
「そうね。さっきお茶入れるついでに家宅捜索の令状もらってきたから」
「だから、帰ってくるのが遅かったのか」
……つーか、どんな『ついで』だよ。
「『押戻研究所』か……」
首を洗って待ってろよ、亀追……違った、源重之……!
〈続く〉
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