9 / 20
第9話 魔寄せの娘、魔国に至る
しおりを挟む
「さあ、始めよう! 血湧き肉躍る饗宴を! 喝采はここにあり!」
――魔国マーガの闘技場にて。
魔王ナハトの開会宣言により、一斉に沸き上がる魔族たち。
饗宴というだけあって、観客席には酒や肉が提供され、魔族の観客たちは飲めや歌えやで闘技場で戦う勇士たちを応援し、ときには野次を飛ばす。
一方のソフィアは、残念ながら戦う勇士の側なので饗宴に参加することは出来ない。
(どうしてこうなってしまったんだろう……)
彼女は妙なことになったと首を傾げていた。
前回のあらすじ。
魔寄せの力が増していくソフィアに、魔王ナハトが誘いをかけた。
「このまま王都にいては魔物がそこに押し寄せてしまう。ならば、魔物を魔国に引き戻すために、お前は魔国に来るべきだ」
ソフィアは人知れず王都を救うことを選んだ。
ナハトとともにワイバーンにまたがって空を駆け、東へ飛ぶとそこは魔王の統べる魔国マーガ。
ナハトの帰りを迎え入れる魔族たちだったが、好奇心をむき出しにして、興味津々でソフィアをジロジロと見つめているものだから、彼女はなんだか居心地が悪く、落ち着かなかった。
「陛下、そのニンゲンの娘はいったい……?」
魔族のひとりが、恐る恐る魔王に尋ねる。
「この娘は以前話した『魔寄せの娘』ソフィアだ。此度は嫁にするために連れて帰った」
「えっ!?」
「はぁ!?」
仰天したのは魔族ばかりではなく、当事者であるソフィアも同様である。
「おい、なんだ嫁って、聞いてないぞ!」
「? 魔国に来た以上、お前は俺の嫁になる以外に生き残るすべはないが……?」
ナハトはさも当たり前のことを言っているかのように、不思議そうな顔で首を傾げた。
――騙された!
ソフィアは悔しさで歯を食いしばる。
(コイツ、最初からそのつもりで……!? 王都を救うためとか甘い言葉を吐いて、私を騙すとは……!)
ソフィアが魔王を睨みつける横で、魔族たちもナハトに「どういうことか」と詰め寄る。
「お言葉ですが、陛下! 既に魔族の嫁候補が陛下の花嫁になるために花嫁修業をしている真っ最中ですぞ!」
「知らん。俺はそんなの頼んでない」
ツーン、と拗ねた子供のようにそっぽを向くナハトに、魔族たちは大弱り。
「わがままをおっしゃらないでくださいまし! そもそも魔王とニンゲンが結婚するなどもってのほか! その娘はてっきり、王国側の捕虜かと思っておりましたぞ!」
「だーれが捕虜だ!」
魔族の重臣らしき者に牙を剥いてうなるソフィア。
いや、見ようによっては捕虜かもしれない。しかし、魔王に騙されてまんまと捕まったなど認めたくない。
「私だって、魔王なんかの嫁になる気はない! 『魔寄せの力』が人間に迷惑を与えるなら、山奥にでも引きこもるから、王国に帰してくれ!」
「そうはいかぬ。一度魔城の場所を知られたからには、お前は生きて魔国を出られないと思え」
魔族の家臣から告げられた言葉に、ソフィアは血の気が引くのを感じていた。
――まさか、一生を魔族なんかと一緒に暮らすのか? 魔王の花嫁となって添い遂げろと?
「絶対に! 嫌だ!」
「大人しくしろ、ニンゲン! 魔王陛下の御前であるぞ!」
「知るかー!」
魔国に来ても魔王に陥落する気のないソフィア、そして人間であるソフィアを魔王の嫁にすることに不満を持つ魔族たち。その溝は深く、簡単には埋まりそうにない。
「そこでだ。武闘会を開催しよう」
「なんで?」
ナハトの言葉に、ソフィアは思わずキョトンとしてしまう。
「うおおー! 武闘会! 武闘会!」
しかし、何故か魔族は血気盛んにフィーバーしてしまった。
「え、なに? 何が始まるんです?」
「だから、武闘会だ」
「だから、なんで武闘会なのさ?」
「ソフィア、お前の戦闘力を見せつければ、魔族の皆も納得するはずだ。前にも話したと思うが、魔族は純粋に戦闘力で相手を推し量る、実力社会だ。ここで勝てなければお前は死ぬだけなので応援しているぞ」
「死ぬの!? ちょ、ちょっと待て!」
魔族と戦う羽目になることを渋るソフィアだったが、魔族たちは煽り文句を浴びせ始める。
「なんだ、戦えないのか、ニンゲン!」
「もし俺に負けたら死ぬよりもツラい召使いにしてやるからな、雑魚ニンゲン!」
「あぁ!? ナメんなよ魔族ども! 私が優勝してお前らを顎でこき使ってやらァ!」
こうして、ソフィアは武闘会への参戦チケットを手に入れた。
彼女には、煽り耐性が皆無だったのである。
――そして、話は現在に戻る。
こうして、開会式で魔王ナハトが宣言をし、盛り上がる魔族たち。
(……観客席いっぱいの魔族。私ひとりではさすがに相手しきれない。ここは大人しく勇士として対戦相手を倒していったほうがいいんだろうな)
しかし、対戦形式はまさかのバトルロイヤル。
闘技場のステージのまわりが降下していき、ステージだけがぽつんと島のように取り残された状態で、ステージのまわりに水が張られていく。
その水の中に放たれたのは、ピラニアのような水生の魔物。ステージから水に落ちれば、あっという間に集団で骨になるまでかじりつかれるという寸法だ。たしかに人間であれば死ぬだろう。
「ヘヘッ……ニンゲン、降参したほうがいいんじゃねえか?」
「そんな細い身体でよくこのコロシアムに来れたもんだ」
「まあ、肉の食いでがないから魔物も見逃してくれるかもな」
力自慢のムキムキ魔族たちは、ソフィアを見て嘲るように笑っている。
ナハトは、と目だけを動かして探すと、観客席のひときわ目立つ紅い座席に座って、片肘をつきソフィアを眺めている。視線が合うとニコッと微笑んできた。
(いや、こんな状況になったのは誰のせいだと思ってるんだお前ーッ!)
苛立つソフィアを尻目に、試合が始まる。
ソフィアは溜まりに溜まったフラストレーションを解消するために、魔族をちぎっては投げちぎっては投げ、まるでボウリングのピンのように吹っ飛ばした。
「ギャー!?」
「つえぇ!? なんだこのニンゲン、武器も持ってねえのにすげぇ力だ!」
まさか人間の女がこんなに強いと思わず、ステージ上の魔族も観客席も目を見開いてどよめいた。ナハトはそれを見て、したり顔で笑った。
「コノヤロー! 父ちゃんをいじめるな!」
不意に、観客席の魔族の子供が、ソフィアに向かって石を投げようとした。
しかし、その石を持った手をパシンとひっぱたくのは、子供の母親らしき魔族の女。
「おバカ! 父ちゃんは正々堂々戦って負けたんだから、外野が手を出しちゃいけないっていつも言ってるでしょ!」
「だ、だって……このままじゃ父ちゃんが水に落ちちゃう!」
「魔族たるもの、誇り高くあれ! 卑怯な手は使わず、正々堂々と戦ったなら、それで死んでも文句は言わないのが魔族の誇りだよ!」
ソフィアは、そんな魔族の言葉を聞いて感心した。
(魔族が、そんな考えを持ってるなんて知らなかったな……)
こうして、制限時間いっぱいまで戦い抜いたソフィアは、水に落ちることなく生き延びた。
「そこまで!」
審判が制限時間が終わったことを告げると、ソフィアはドッと汗がふきだして、その場に座り込んだ。
「やるじゃねえか、ソフィア!」
「ソ―フィーア! ソ―フィーア!」
「キャー、ソフィアちゃんカッコいい! 抱いてー!」
観客席からは、魔族たちの歓声が聞こえる。
どうやら彼らは、ソフィアの強さを認め、魔国に住むことを許してくれたようだ。
ナハトも満足そうに、ソフィアにトロフィーを渡して、「これからは魔城で暮らすといい」と声をかけた。
「これでお前は俺の花嫁として認められたな!」
「そうだこれそういう話だったなちくしょう!」
魔族からの売り言葉に買い言葉で参加してしまったソフィアは後悔するが、時すでに遅し。
名実ともに、魔王の嫁として魔城に住むことになった。なってしまったのである。
〈続く〉
――魔国マーガの闘技場にて。
魔王ナハトの開会宣言により、一斉に沸き上がる魔族たち。
饗宴というだけあって、観客席には酒や肉が提供され、魔族の観客たちは飲めや歌えやで闘技場で戦う勇士たちを応援し、ときには野次を飛ばす。
一方のソフィアは、残念ながら戦う勇士の側なので饗宴に参加することは出来ない。
(どうしてこうなってしまったんだろう……)
彼女は妙なことになったと首を傾げていた。
前回のあらすじ。
魔寄せの力が増していくソフィアに、魔王ナハトが誘いをかけた。
「このまま王都にいては魔物がそこに押し寄せてしまう。ならば、魔物を魔国に引き戻すために、お前は魔国に来るべきだ」
ソフィアは人知れず王都を救うことを選んだ。
ナハトとともにワイバーンにまたがって空を駆け、東へ飛ぶとそこは魔王の統べる魔国マーガ。
ナハトの帰りを迎え入れる魔族たちだったが、好奇心をむき出しにして、興味津々でソフィアをジロジロと見つめているものだから、彼女はなんだか居心地が悪く、落ち着かなかった。
「陛下、そのニンゲンの娘はいったい……?」
魔族のひとりが、恐る恐る魔王に尋ねる。
「この娘は以前話した『魔寄せの娘』ソフィアだ。此度は嫁にするために連れて帰った」
「えっ!?」
「はぁ!?」
仰天したのは魔族ばかりではなく、当事者であるソフィアも同様である。
「おい、なんだ嫁って、聞いてないぞ!」
「? 魔国に来た以上、お前は俺の嫁になる以外に生き残るすべはないが……?」
ナハトはさも当たり前のことを言っているかのように、不思議そうな顔で首を傾げた。
――騙された!
ソフィアは悔しさで歯を食いしばる。
(コイツ、最初からそのつもりで……!? 王都を救うためとか甘い言葉を吐いて、私を騙すとは……!)
ソフィアが魔王を睨みつける横で、魔族たちもナハトに「どういうことか」と詰め寄る。
「お言葉ですが、陛下! 既に魔族の嫁候補が陛下の花嫁になるために花嫁修業をしている真っ最中ですぞ!」
「知らん。俺はそんなの頼んでない」
ツーン、と拗ねた子供のようにそっぽを向くナハトに、魔族たちは大弱り。
「わがままをおっしゃらないでくださいまし! そもそも魔王とニンゲンが結婚するなどもってのほか! その娘はてっきり、王国側の捕虜かと思っておりましたぞ!」
「だーれが捕虜だ!」
魔族の重臣らしき者に牙を剥いてうなるソフィア。
いや、見ようによっては捕虜かもしれない。しかし、魔王に騙されてまんまと捕まったなど認めたくない。
「私だって、魔王なんかの嫁になる気はない! 『魔寄せの力』が人間に迷惑を与えるなら、山奥にでも引きこもるから、王国に帰してくれ!」
「そうはいかぬ。一度魔城の場所を知られたからには、お前は生きて魔国を出られないと思え」
魔族の家臣から告げられた言葉に、ソフィアは血の気が引くのを感じていた。
――まさか、一生を魔族なんかと一緒に暮らすのか? 魔王の花嫁となって添い遂げろと?
「絶対に! 嫌だ!」
「大人しくしろ、ニンゲン! 魔王陛下の御前であるぞ!」
「知るかー!」
魔国に来ても魔王に陥落する気のないソフィア、そして人間であるソフィアを魔王の嫁にすることに不満を持つ魔族たち。その溝は深く、簡単には埋まりそうにない。
「そこでだ。武闘会を開催しよう」
「なんで?」
ナハトの言葉に、ソフィアは思わずキョトンとしてしまう。
「うおおー! 武闘会! 武闘会!」
しかし、何故か魔族は血気盛んにフィーバーしてしまった。
「え、なに? 何が始まるんです?」
「だから、武闘会だ」
「だから、なんで武闘会なのさ?」
「ソフィア、お前の戦闘力を見せつければ、魔族の皆も納得するはずだ。前にも話したと思うが、魔族は純粋に戦闘力で相手を推し量る、実力社会だ。ここで勝てなければお前は死ぬだけなので応援しているぞ」
「死ぬの!? ちょ、ちょっと待て!」
魔族と戦う羽目になることを渋るソフィアだったが、魔族たちは煽り文句を浴びせ始める。
「なんだ、戦えないのか、ニンゲン!」
「もし俺に負けたら死ぬよりもツラい召使いにしてやるからな、雑魚ニンゲン!」
「あぁ!? ナメんなよ魔族ども! 私が優勝してお前らを顎でこき使ってやらァ!」
こうして、ソフィアは武闘会への参戦チケットを手に入れた。
彼女には、煽り耐性が皆無だったのである。
――そして、話は現在に戻る。
こうして、開会式で魔王ナハトが宣言をし、盛り上がる魔族たち。
(……観客席いっぱいの魔族。私ひとりではさすがに相手しきれない。ここは大人しく勇士として対戦相手を倒していったほうがいいんだろうな)
しかし、対戦形式はまさかのバトルロイヤル。
闘技場のステージのまわりが降下していき、ステージだけがぽつんと島のように取り残された状態で、ステージのまわりに水が張られていく。
その水の中に放たれたのは、ピラニアのような水生の魔物。ステージから水に落ちれば、あっという間に集団で骨になるまでかじりつかれるという寸法だ。たしかに人間であれば死ぬだろう。
「ヘヘッ……ニンゲン、降参したほうがいいんじゃねえか?」
「そんな細い身体でよくこのコロシアムに来れたもんだ」
「まあ、肉の食いでがないから魔物も見逃してくれるかもな」
力自慢のムキムキ魔族たちは、ソフィアを見て嘲るように笑っている。
ナハトは、と目だけを動かして探すと、観客席のひときわ目立つ紅い座席に座って、片肘をつきソフィアを眺めている。視線が合うとニコッと微笑んできた。
(いや、こんな状況になったのは誰のせいだと思ってるんだお前ーッ!)
苛立つソフィアを尻目に、試合が始まる。
ソフィアは溜まりに溜まったフラストレーションを解消するために、魔族をちぎっては投げちぎっては投げ、まるでボウリングのピンのように吹っ飛ばした。
「ギャー!?」
「つえぇ!? なんだこのニンゲン、武器も持ってねえのにすげぇ力だ!」
まさか人間の女がこんなに強いと思わず、ステージ上の魔族も観客席も目を見開いてどよめいた。ナハトはそれを見て、したり顔で笑った。
「コノヤロー! 父ちゃんをいじめるな!」
不意に、観客席の魔族の子供が、ソフィアに向かって石を投げようとした。
しかし、その石を持った手をパシンとひっぱたくのは、子供の母親らしき魔族の女。
「おバカ! 父ちゃんは正々堂々戦って負けたんだから、外野が手を出しちゃいけないっていつも言ってるでしょ!」
「だ、だって……このままじゃ父ちゃんが水に落ちちゃう!」
「魔族たるもの、誇り高くあれ! 卑怯な手は使わず、正々堂々と戦ったなら、それで死んでも文句は言わないのが魔族の誇りだよ!」
ソフィアは、そんな魔族の言葉を聞いて感心した。
(魔族が、そんな考えを持ってるなんて知らなかったな……)
こうして、制限時間いっぱいまで戦い抜いたソフィアは、水に落ちることなく生き延びた。
「そこまで!」
審判が制限時間が終わったことを告げると、ソフィアはドッと汗がふきだして、その場に座り込んだ。
「やるじゃねえか、ソフィア!」
「ソ―フィーア! ソ―フィーア!」
「キャー、ソフィアちゃんカッコいい! 抱いてー!」
観客席からは、魔族たちの歓声が聞こえる。
どうやら彼らは、ソフィアの強さを認め、魔国に住むことを許してくれたようだ。
ナハトも満足そうに、ソフィアにトロフィーを渡して、「これからは魔城で暮らすといい」と声をかけた。
「これでお前は俺の花嫁として認められたな!」
「そうだこれそういう話だったなちくしょう!」
魔族からの売り言葉に買い言葉で参加してしまったソフィアは後悔するが、時すでに遅し。
名実ともに、魔王の嫁として魔城に住むことになった。なってしまったのである。
〈続く〉
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる