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ラブ米書いてみた~ファーストシーズン~
第3話 放課後のふたり
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授業すっ飛ばして、放課後。
だって、教室違うから、特に書くことないし。
放課後からが、俺たちのイチャイチャタイムだ!
「自称彼氏が何をほざいてるんですか」
「その自称彼氏の心を読めるほど俺を想っているくせに」
「うわあ半殺しにしてえ」
ぬう、なかなかデレを見せないな、このツンデレ。
二年生、つまり雪華の教室に遊びに来ている。
放課後とはいえ、生徒は五、六人残って何やらくっちゃべっている。はよ帰れ。
雪華は今日は日直で、日誌を書くために教室に残っている。そうでもなければ、俺が迎えに来る前にさっさと帰ってしまう。まったくオマセさんめ。
「マジで半殺しにしてえ……」
なんか怖いこと言ってるけど、気のせいだよね。
で、雪華が日誌を書いている間、後ろにいすを置いて座り、後ろから抱きついて待っている。
二年生が遠巻きにじろじろ見ている。見せつけたいけど、はよ帰れ。
「とりあえず、離れてくれますか。すごく書きづらいです」日誌を書きながら、こっちを見ずに雪華が言った。表情はわからないが、多分無表情。
「なんで? 恥ずかしい?」
「書きづらいっつってんだよ。人前でべたつくの、やめてくれませんか」
「なんで? いいじゃん、付き合ってんだし」
「アンタが勝手に言ってるだけでしょうが。友達から始めましょうって、アンタが最初に言い出したんでしょう。周りと俺の迷惑考えろ馬鹿が」
とうとう雪華の一人称が「俺」になってしまった。っていうか、雪華にとっても迷惑なのか。
「あ、雪華、髪つやつやだ。シャンプー何使ってる?」
「炭シャンプーですけど」
(そこで答えるからべたつかれるんだよ……)
と、周囲の人間が思ったかどうかは知らん。
〈続く〉
だって、教室違うから、特に書くことないし。
放課後からが、俺たちのイチャイチャタイムだ!
「自称彼氏が何をほざいてるんですか」
「その自称彼氏の心を読めるほど俺を想っているくせに」
「うわあ半殺しにしてえ」
ぬう、なかなかデレを見せないな、このツンデレ。
二年生、つまり雪華の教室に遊びに来ている。
放課後とはいえ、生徒は五、六人残って何やらくっちゃべっている。はよ帰れ。
雪華は今日は日直で、日誌を書くために教室に残っている。そうでもなければ、俺が迎えに来る前にさっさと帰ってしまう。まったくオマセさんめ。
「マジで半殺しにしてえ……」
なんか怖いこと言ってるけど、気のせいだよね。
で、雪華が日誌を書いている間、後ろにいすを置いて座り、後ろから抱きついて待っている。
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「とりあえず、離れてくれますか。すごく書きづらいです」日誌を書きながら、こっちを見ずに雪華が言った。表情はわからないが、多分無表情。
「なんで? 恥ずかしい?」
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と、周囲の人間が思ったかどうかは知らん。
〈続く〉
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