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第二章 新天地での活躍編
第25話 疑いの目
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「どうやらこれで疑う理由はなくなったようだな」
「……例え召喚についてが本当だとしても、例えば召喚した物に操らせるって手もあるだろう」
「さっきから聞いてれば、そんなこといい出したらキリがないじゃない」
弓士のユニーも一緒になって擁護に回ってくれた。段々と流れがこちら側に向いてきてる気がする。
「さっきも言ったように召喚魔法で永続的に効果を保つのは困難です。それに僕がパーティーに加わっていればそれも不可能だし」
「そうにゃ。だいたいそれができるならわざわざ討伐依頼を受ける理由がないにゃ」
僕が意見するとフェレスも一緒になって擁護に回ってくれた。こういう時に仲間の存在がありがたいよ。
「まぁ確かにそうだな」
ナックルも納得したように頷いてくれた。
「討伐隊に参加することで情報を集めようとしたんだろう」
「前提条件が相手を操れるなら本人が直接参加する理由がないのではないか?」
それでもなお僕に疑いの眼差しを向けてくるアグレイ。そんな彼を諭すようにブレブが言った。
アグレイの顔が不快そうに歪む。
「とにかくよそ者であることに変わりはねぇし、何かおかしなことがあったら覚えておけよ」
随分と喧嘩腰だなと思えるけどやはりよそ者である以上仕方のないことかな。
「やれやれ。悪いねアグレイはどうにも疑り深いようだ。冒険者にも色々いるからそこは勘弁してもらえると助かる」
ブレブが近づいてきて困った顔のまま愛想笑いを浮かべた。あまり気を使わせても悪いので問題ないことを伝えることにする。
「いえ、大丈夫です。僕は疑いが晴れるよう務めるだけです」
「にゃん。マークが疑われるような人物でないことは一緒にいればすぐにわかるにゃ」
実際今回のゴブリンの件には関わってないし召喚魔法の性質上アグレイの言ってるような真似は難しい。
フェレスは僕と行動を共にしていたから勿論僕が関係してないのは知ってるから自信を持って答えてくれていた。
「さっきはごめんね。本当はもっと早くに誤解が解けるよう話せばよかったんだけど」
優しく微笑みながら声を掛けてきたのは魔法士のマジュだった。彼女が召喚魔法について説明に加わってくれたからこそ他の皆も擁護に回ってくれたと思う。
「いえ十分です。助かりました」
「そう言ってくれるなら少しは気が楽だけどね。それにしても恋人同士でゴブリン討伐に参加だなんて中々勇気があるわね」
「にゃ、こ、恋人!?」
フェレスの耳がピンっと立ちぴょんっと跳ねた。参ったな誤解を解かないとフェレスに悪い。
「違います違います。僕たちはまだパーティーを組んで間もないし頼りになる仲間ではあるけど恋人とかではないですから」
説明するも、マジュはへぇ、とわかったようなわかってないような曖昧な返事を見せてしかも口元はニヤついている。
「……随分と必死に否定するんだにゃ」
「へ? いや、だってフェレスだって嫌だろうし……」
「べ、別にそんな、にゃ」
「うふふ。なんだか初々しいわ。羨ましいわね」
「ま、話は終わったし今日はしっかり食べて飲んで英気を養っておくんだね」
「おうよ。今日の分の食事代はギルドから出てるからな」
マジュがそう言ってウィンクし、ナックルも酒瓶を掲げながらそう教えてくれた。それなら遠慮なく頂くとしようかな。
「とは言え呑みすぎには注意だがな。明日の作戦に支障が出ては本末転倒だ」
落ち着いた声で口にしたのはキリンだ。彼は静かに食事に手を付けている。飲んでいるのは水なようでアルコールには手を付けてない。
「あの、明日は宜しくお願いします」
「ち、治療が必要なら言ってくださいね!」
今度はアニンとエベから声が掛かった。
二人ともこの中ではもっとも僕たちの年齢に近いように思える。
「こちらこそ宜しくにゃ」
「僕も宜しくね。アニンは獣使いなんだよね。一緒にいる狼もすごくよく懐いてそうだね」
「はい。ウルはもう家族と同じです」
狼の名前がウルのようだ。アニンがウルの顎を撫でると気持ちよさそうに目を細めた。
それにしてもあのアグレイ、結局一人でお酒を呑んだりしてるけどずっとこっちを睨んでるような気がするよ……。
「……例え召喚についてが本当だとしても、例えば召喚した物に操らせるって手もあるだろう」
「さっきから聞いてれば、そんなこといい出したらキリがないじゃない」
弓士のユニーも一緒になって擁護に回ってくれた。段々と流れがこちら側に向いてきてる気がする。
「さっきも言ったように召喚魔法で永続的に効果を保つのは困難です。それに僕がパーティーに加わっていればそれも不可能だし」
「そうにゃ。だいたいそれができるならわざわざ討伐依頼を受ける理由がないにゃ」
僕が意見するとフェレスも一緒になって擁護に回ってくれた。こういう時に仲間の存在がありがたいよ。
「まぁ確かにそうだな」
ナックルも納得したように頷いてくれた。
「討伐隊に参加することで情報を集めようとしたんだろう」
「前提条件が相手を操れるなら本人が直接参加する理由がないのではないか?」
それでもなお僕に疑いの眼差しを向けてくるアグレイ。そんな彼を諭すようにブレブが言った。
アグレイの顔が不快そうに歪む。
「とにかくよそ者であることに変わりはねぇし、何かおかしなことがあったら覚えておけよ」
随分と喧嘩腰だなと思えるけどやはりよそ者である以上仕方のないことかな。
「やれやれ。悪いねアグレイはどうにも疑り深いようだ。冒険者にも色々いるからそこは勘弁してもらえると助かる」
ブレブが近づいてきて困った顔のまま愛想笑いを浮かべた。あまり気を使わせても悪いので問題ないことを伝えることにする。
「いえ、大丈夫です。僕は疑いが晴れるよう務めるだけです」
「にゃん。マークが疑われるような人物でないことは一緒にいればすぐにわかるにゃ」
実際今回のゴブリンの件には関わってないし召喚魔法の性質上アグレイの言ってるような真似は難しい。
フェレスは僕と行動を共にしていたから勿論僕が関係してないのは知ってるから自信を持って答えてくれていた。
「さっきはごめんね。本当はもっと早くに誤解が解けるよう話せばよかったんだけど」
優しく微笑みながら声を掛けてきたのは魔法士のマジュだった。彼女が召喚魔法について説明に加わってくれたからこそ他の皆も擁護に回ってくれたと思う。
「いえ十分です。助かりました」
「そう言ってくれるなら少しは気が楽だけどね。それにしても恋人同士でゴブリン討伐に参加だなんて中々勇気があるわね」
「にゃ、こ、恋人!?」
フェレスの耳がピンっと立ちぴょんっと跳ねた。参ったな誤解を解かないとフェレスに悪い。
「違います違います。僕たちはまだパーティーを組んで間もないし頼りになる仲間ではあるけど恋人とかではないですから」
説明するも、マジュはへぇ、とわかったようなわかってないような曖昧な返事を見せてしかも口元はニヤついている。
「……随分と必死に否定するんだにゃ」
「へ? いや、だってフェレスだって嫌だろうし……」
「べ、別にそんな、にゃ」
「うふふ。なんだか初々しいわ。羨ましいわね」
「ま、話は終わったし今日はしっかり食べて飲んで英気を養っておくんだね」
「おうよ。今日の分の食事代はギルドから出てるからな」
マジュがそう言ってウィンクし、ナックルも酒瓶を掲げながらそう教えてくれた。それなら遠慮なく頂くとしようかな。
「とは言え呑みすぎには注意だがな。明日の作戦に支障が出ては本末転倒だ」
落ち着いた声で口にしたのはキリンだ。彼は静かに食事に手を付けている。飲んでいるのは水なようでアルコールには手を付けてない。
「あの、明日は宜しくお願いします」
「ち、治療が必要なら言ってくださいね!」
今度はアニンとエベから声が掛かった。
二人ともこの中ではもっとも僕たちの年齢に近いように思える。
「こちらこそ宜しくにゃ」
「僕も宜しくね。アニンは獣使いなんだよね。一緒にいる狼もすごくよく懐いてそうだね」
「はい。ウルはもう家族と同じです」
狼の名前がウルのようだ。アニンがウルの顎を撫でると気持ちよさそうに目を細めた。
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