56 / 68
第56話 毒使いとの決着
しおりを挟む
ヒットの口から思わずうめき声が漏れた。仮面の男から飛び散った血は毒化していた。それが男のスキルだったようだ。
毒を浴びすぎて状態異常が更に深刻化していた。毒は猛毒状態である。毒は状態によって微毒、毒、猛毒、劇毒とある。猛毒は上からに二番目であり放っておくと生命力がどんどん削られていく。
「は、早く毒を治さないと」
「させねぇよ馬鹿が!」
「危ない!」
仮面の男が狙いを定めてクララにナイフを投げた。だがメリッサが間に入り盾になる。危険に思えたが投げられたナイフはメリッサからかなり逸れた位置にナイフを投げてしまった。
「チッ、標的がぶれて!」
ミラージュドレスの効果か、とヒットは判断した。あのドレスは攻撃された時に残像が生じ狙いを付けにくくする。
「まぁいい。回復役がいるようだがそんな暇は与えねぇよ!」
男が迫る。残り1人は回復か支援がメインなようであり、男を回復した後は離れた位置から様子を窺っていた。
つまり攻めてくるのは毒使いの男だけだがこの毒が厄介だった。ヒットも毒消しの薬は持っているがこれは猛毒には通じない。
しかも毒は攻撃を受けるごとに悪化している。次も喰らうと今度は劇毒に変わるかも知れない。猛毒でも秒単位で生命力が減っている。劇毒になるとまさに死への秒読みが始まってしまう。
「こうなったら纏めて終わらせてやるぜ! 毒ノ刃雨!」
仮面の男がナイフを天に向けて投擲しようとしていた。まずいと思ったがキャンセルしようにも目眩が酷くて仮面の男に狙いが絞れない。
男が見せたのは以前も行使された技だ。毒付きのナイフが雨のように降り注ぐ。あの時、これが掠っただけで猛毒となった。当然今の状態では掠りでもすればただでは済まない。
「ヒット!」
その時だった、メリッサの声が耳に届き横目で見ると、マージクロスボウがヒットに向けられており引き金を引くと同時に魔法の矢玉がヒットの体を捉えた。
「は、なるほど、毒で死なせるぐらいならせめて一思いにってか、でも安心しなお前らもすぐに後を追わせてやる!」
仮面の男が遂にナイフを投げた。武技が発動すれば避けるのが難しい広範囲への毒の刃が降り注ぐわけだが――しかし落ちてきたのはただ1本のナイフ、しかも投げた場所から自然落下してきただけであった。
「何だと? どういうことだ!」
「キャンセルだよ、マヌケ――」
驚愕といった声が男から漏れ、それに答えるようにヒットが立ち上がった。足元には生命力回復用ポーションの空き瓶が転がっていた。
「馬鹿な、何故だ、ポーション? だがそんなもので俺の毒は治せない!」
「あぁそうだよ。これはお前の猛毒で減った生命力を回復しただけだ」
そうヒットは生命力を回復するためポーションを飲んだ。だが毒はどうしたか? その答えはマージクロスボウを手にしていたクララにあった。
マージクロスボウは初級の魔法なら込めて放つことが出来る。毒を消すキュアは初級魔法だ。熟練度が上がれば猛毒も治すがそれでも初級であることにかわりはない。
そして使い手は限定しない。あくまで魔法の矢玉なので刃物が扱えないとされる神官系のジョブでも扱えるので、クララでも使えないことはないのだ。
ただ、それでもクララは弓を扱う技術がなかった。武術に弓術だってない。だからメリッサが後ろから彼女の手を取り照準を合わせていたのだろう。
そうでなければキュアのこもった魔法の矢玉が当たるかは運任せであった。メリッサが補助したからこそより確実にヒットの毒を治療できたのだ。
「俺達のチームワークの勝利だな」
「それは気が早すぎだろ!」
ヒットが距離を詰め、仮面の男が身構えた。挟み込むような剣戟が迫る。だがそれは障壁で阻まれた。
「甘かったな! これで」
「三刃斬り――」
「な、がっ――」
障壁に阻まれるとほぼ同時にカウンターを狙ってくる仮面の男だったが、ヒットの新しい技にはもう一撃残っていた。
挟双剣の熟練度が5になったことで覚えた新たな武技――三刃斬り。三方向から同時に攻撃できる武技だが、3発目にはディレイも掛けられるのが特徴だった。
つまりワンガードで挟双剣のような挟み込む一撃は防げても、ディレイを掛けた一撃は防ぎきれない。しかもカウンターを狙った男へ逆にカウンターが入り吹っ飛んだ。
「くそ、毒で精神力が減りすぎた――」
本来ならカウンターヒットした時にキャンセルを掛けたかったが精神力的に無理は出来なかった。
だが吹っ飛んだ仮面の男に仲間が駆け寄る。回復魔法を掛けられた厄介なのだが、しかしそうはならなかった。メリッサの矢玉が回復役に命中したからだ。
「く、くそ役立たずが!」
「言っただろ? チームワークの勝利だ」
「くっ……」
仮面の男の傷は浅くはない。死にはしないが回復されなければもう抵抗は不可能だろう。剣先を男に向けこれ以上は何をしても無駄だと暗に告げる。
「さて、お前には聞きたいことがある。メタリックスライムに猿酒、月光美人も手に入れようとしていたな。それで一体何をする気なんだ?」
ヒットはこいつの口の軽さを知っていた。口さえ開けば何かが掴めるかも知れないと思ったのだが。
「……グフッ!」
しかし男が吐血し、ヒットは疑問の声を上げ。
「は? な、お、おい!」
「へへ、余計なことを言う前に、おさらばだぜ……」
「くそ、キャンセル! キャンセル!」
「…………」
咄嗟にキャンセルを掛けるが無駄であった。仮面の男は口から血を吐き倒れ、もう動くことはなかったのだから。
「こいつら、死ぬことに何の躊躇いもなしかよ……」
仮面の男の死に様を見たヒットは苦々しそうにそう零すのだった――
毒を浴びすぎて状態異常が更に深刻化していた。毒は猛毒状態である。毒は状態によって微毒、毒、猛毒、劇毒とある。猛毒は上からに二番目であり放っておくと生命力がどんどん削られていく。
「は、早く毒を治さないと」
「させねぇよ馬鹿が!」
「危ない!」
仮面の男が狙いを定めてクララにナイフを投げた。だがメリッサが間に入り盾になる。危険に思えたが投げられたナイフはメリッサからかなり逸れた位置にナイフを投げてしまった。
「チッ、標的がぶれて!」
ミラージュドレスの効果か、とヒットは判断した。あのドレスは攻撃された時に残像が生じ狙いを付けにくくする。
「まぁいい。回復役がいるようだがそんな暇は与えねぇよ!」
男が迫る。残り1人は回復か支援がメインなようであり、男を回復した後は離れた位置から様子を窺っていた。
つまり攻めてくるのは毒使いの男だけだがこの毒が厄介だった。ヒットも毒消しの薬は持っているがこれは猛毒には通じない。
しかも毒は攻撃を受けるごとに悪化している。次も喰らうと今度は劇毒に変わるかも知れない。猛毒でも秒単位で生命力が減っている。劇毒になるとまさに死への秒読みが始まってしまう。
「こうなったら纏めて終わらせてやるぜ! 毒ノ刃雨!」
仮面の男がナイフを天に向けて投擲しようとしていた。まずいと思ったがキャンセルしようにも目眩が酷くて仮面の男に狙いが絞れない。
男が見せたのは以前も行使された技だ。毒付きのナイフが雨のように降り注ぐ。あの時、これが掠っただけで猛毒となった。当然今の状態では掠りでもすればただでは済まない。
「ヒット!」
その時だった、メリッサの声が耳に届き横目で見ると、マージクロスボウがヒットに向けられており引き金を引くと同時に魔法の矢玉がヒットの体を捉えた。
「は、なるほど、毒で死なせるぐらいならせめて一思いにってか、でも安心しなお前らもすぐに後を追わせてやる!」
仮面の男が遂にナイフを投げた。武技が発動すれば避けるのが難しい広範囲への毒の刃が降り注ぐわけだが――しかし落ちてきたのはただ1本のナイフ、しかも投げた場所から自然落下してきただけであった。
「何だと? どういうことだ!」
「キャンセルだよ、マヌケ――」
驚愕といった声が男から漏れ、それに答えるようにヒットが立ち上がった。足元には生命力回復用ポーションの空き瓶が転がっていた。
「馬鹿な、何故だ、ポーション? だがそんなもので俺の毒は治せない!」
「あぁそうだよ。これはお前の猛毒で減った生命力を回復しただけだ」
そうヒットは生命力を回復するためポーションを飲んだ。だが毒はどうしたか? その答えはマージクロスボウを手にしていたクララにあった。
マージクロスボウは初級の魔法なら込めて放つことが出来る。毒を消すキュアは初級魔法だ。熟練度が上がれば猛毒も治すがそれでも初級であることにかわりはない。
そして使い手は限定しない。あくまで魔法の矢玉なので刃物が扱えないとされる神官系のジョブでも扱えるので、クララでも使えないことはないのだ。
ただ、それでもクララは弓を扱う技術がなかった。武術に弓術だってない。だからメリッサが後ろから彼女の手を取り照準を合わせていたのだろう。
そうでなければキュアのこもった魔法の矢玉が当たるかは運任せであった。メリッサが補助したからこそより確実にヒットの毒を治療できたのだ。
「俺達のチームワークの勝利だな」
「それは気が早すぎだろ!」
ヒットが距離を詰め、仮面の男が身構えた。挟み込むような剣戟が迫る。だがそれは障壁で阻まれた。
「甘かったな! これで」
「三刃斬り――」
「な、がっ――」
障壁に阻まれるとほぼ同時にカウンターを狙ってくる仮面の男だったが、ヒットの新しい技にはもう一撃残っていた。
挟双剣の熟練度が5になったことで覚えた新たな武技――三刃斬り。三方向から同時に攻撃できる武技だが、3発目にはディレイも掛けられるのが特徴だった。
つまりワンガードで挟双剣のような挟み込む一撃は防げても、ディレイを掛けた一撃は防ぎきれない。しかもカウンターを狙った男へ逆にカウンターが入り吹っ飛んだ。
「くそ、毒で精神力が減りすぎた――」
本来ならカウンターヒットした時にキャンセルを掛けたかったが精神力的に無理は出来なかった。
だが吹っ飛んだ仮面の男に仲間が駆け寄る。回復魔法を掛けられた厄介なのだが、しかしそうはならなかった。メリッサの矢玉が回復役に命中したからだ。
「く、くそ役立たずが!」
「言っただろ? チームワークの勝利だ」
「くっ……」
仮面の男の傷は浅くはない。死にはしないが回復されなければもう抵抗は不可能だろう。剣先を男に向けこれ以上は何をしても無駄だと暗に告げる。
「さて、お前には聞きたいことがある。メタリックスライムに猿酒、月光美人も手に入れようとしていたな。それで一体何をする気なんだ?」
ヒットはこいつの口の軽さを知っていた。口さえ開けば何かが掴めるかも知れないと思ったのだが。
「……グフッ!」
しかし男が吐血し、ヒットは疑問の声を上げ。
「は? な、お、おい!」
「へへ、余計なことを言う前に、おさらばだぜ……」
「くそ、キャンセル! キャンセル!」
「…………」
咄嗟にキャンセルを掛けるが無駄であった。仮面の男は口から血を吐き倒れ、もう動くことはなかったのだから。
「こいつら、死ぬことに何の躊躇いもなしかよ……」
仮面の男の死に様を見たヒットは苦々しそうにそう零すのだった――
0
お気に入りに追加
1,007
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる