56 / 125
第二章 サムジャともふもふ編
第55話 サムジャ、皆で昼食
しおりを挟む
セイラは今日は休みを貰っていたらしい。ただ、それでも外に出るには色々と手続きが面倒らしいが、いい加減教会が窮屈で目を盗んで抜け出してきたそうだ。
「話には聞いていたけど、結構大胆なことをするのね」
「つい、思い至ってそのまま行動に移しちゃいました」
シエロは感心したようなそれでいて呆れたような表情でセイラに言った。セイラは苦笑しているが後悔はしてなさそうだ。
「でも、ごめんなさい。折角楽しんでたところに、お昼にまで混ざってしまって」
「べ、別にいいわよ。大勢のほうが楽しいもんね」
「あぁ、そうだな」
「アンッ!」
俺の足元でパピィも嬉しそうに吠えた。今俺たちは食事用に設置されたスペースで一緒に昼食を楽しんでいた。
バザーのこのスペースでは、外に椅子やテーブルが設置されていて、周囲の屋台から好みの食事を購入してテーブルで食事する形になっている。
屋台には定番の串焼きからサンドイッチ、それにクレープという変わった食べ物など色々と用意されていた。
それらを適当に購入してテーブルの上に並べてある。ちなみにここでは俺の分はルンとシエロが出すと言って聞かなかった。だから俺はセイラの分をだすことにした。
セイラは遠慮していたけど、パピィを治療してもらったことでしっかりとしたお礼がまだだったからな。
お布施は払ったがあれはあくまで教会に対してでセイラ個人とは関係ない。
そして今セイラを含めて食事をとっているわけだが、この短時間で皆も随分と打ち解けたな。セイラの人当たりの良さもあるのだろうけど。
「何か私の分まで出してもらっちゃって……」
「いいさ。おかげでパピィが元気になったんだしな」
「ワンワン!」
パピィがセイラの近くまで移動し吠えた。お礼を言っているみたいだ。可愛い、とセイラも頭を撫でている。
「こんな可愛い犬を治療してくれたんだからセイラには感謝よね」
「確かにそうね。パピィがこうして元気でいるのもセイラのおかげだもん」
「そんな。あれはシノさんが見捨てたりせず教会にまで連れてきてくれたからですし」
セイラは謙遜しているが、あの場にセイラがいなければパピィが助からなかったのも事実だ。
「それにしても今の話を聞いてると、アグールという神官は腹が立つわね!」
ルンが唐揚げをもぐもぐと咀嚼しながら憤る。ほっぺを膨らませてリスみたいだな。
「そういえば、そのアグールなんですが、お布施の精算で金額が合わなかったということで相当絞られていました。百万ゴッズ分が足りないとかで、アズールが盗ったという疑いまで掛けられてましたね」
そんなことがあったのか。しかし百万ゴッズか。
「パピィがダンジョンで回収しておいた金額と一緒だな」
「アンッ!」
そう言いながらパピィを撫でると嬉しそうに吠えた。どことなく誇らしげにも思える。
「百万ゴッズって大金ね。でも、ちょっといい気味に思えちゃうわ。最近の教会は評判も悪いし」
「ちょ、ルン」
「あ、ご、ごめんなさい」
ルンが教会について触れた途端、シエロから注意が入った。セイラが教会に属しているからだろうな。
「いいんです。私も今の教会には疑問を思ってるんです。シノさんのお布施にしても高すぎるし、勿論ハデル大神官の言う通り今はそれが普通のようですが、その普通がそもそもおかしいなって」
顔を伏せセイラの表情に影が落ちる。
「やめやめ。折角の楽しい時間なのに、そんな話ばかりしてても、ね。セイラも楽しもう?」
「え? あ、はいそうですね」
ルンが明るく語りかけたおかげでセイラの表情も明るくなった。ルンはいいムードメーカーだなと思う。
「通り魔事件まだ解決してないんだってな」
「いやだ私こわーい」
「大丈夫だって。いざとなったら俺が守ってやるからさ」
「お前に守れるのかよ?」
「こいつネズミを見ただけでビビって逃げ出す程だからな」
「おま、それを言うか!」
「でも、本当に早く解決してほしいよねぇ」
俺の背後の席からそんな会話が聞こえてきた。男女のグループらしいが、通り魔という単語にシエロが顔を険しくさせる。
「シエロさんどうかしたのですか?」
セイラがシエロの変化に気がついたようだ。良く見ているな。
「あ、ごめんなさい。通り魔事件はうちでも扱っている事件だからつい」
「う~ん。でもとんでもない事件よね。ねぇシノ。パパはあぁ言っていたけど、やっぱり私が囮になってみるってどうかな?」
「ちょっと。だめよ。それに冒険者は襲わないんだから」
「だから変装して」
「それでもだめよ危険だわ。だったら私がやるわよ」
「シエロだって受付嬢なんだからバレてるんじゃないの?」
そんな会話をルンとシエロが繰り広げていると、セイラが興味深そうに口を開いた。
「あの、その囮っていうのは?」
「うん。だからね。通り魔の犯人を捕まえるために私が囮になって夜歩こうかなって思ったんだけど」
そしてその流れで通り魔事件に関する現状をセイラに教えてあげていた。
するとセイラが少し考え、顔を上げて言った。
「それ、私がやります!」
「へ?」
「やるって何を?」
シエロとルンが目を丸くして尋ねるが、俺はちょっと嫌な予感がした。
「その囮役です。私なら冒険者じゃないし出来ますよね?」
「だめよ何言ってるのよ!」
「そうよ! 危険すぎるわ!」
セイラがまた大胆なことを言い出したが、しかし、これにはルンとシエロが止めた。当然と言えば当然だろう。
「でも、こんな小さなパピィを傷つけたんですよね? 私許せないんです! 飼い主もそんな目にあわせて……」
「クゥ~ン……」
セイラの声のトーンが落ちた。パピィも細い声で鳴く。
「シノさん! シノさんはどうですか? 私はシノさんが見ていてくれるなら安心して囮になれます!」
「駄目だ」
俺が即答するとセイラがしゅんっとなった。だが、こればっかりは譲れない。セイラの聖女としての力はこれからも必要としている人がいるし、単純にセイラを危険な目にはあわせたくない。
「ここはやっぱり私が変装して」
「まだ言ってる。大体ルンなら胸でバレるわよ」
「な! 胸って何よ! 関係ないでしょ!」
ルンがシエロに噛みつき、それをクスッと微笑んでセイラが見ていた。良かったまた笑顔が戻ったな。
しかし変装か……変装?
「あ、そうか! その手があったか!」
「え?」
「どうしたのシノ?」
「思いついたんだ。そしてこれはたしかにセイラの協力があれば上手くいくかも知れない!」
「話には聞いていたけど、結構大胆なことをするのね」
「つい、思い至ってそのまま行動に移しちゃいました」
シエロは感心したようなそれでいて呆れたような表情でセイラに言った。セイラは苦笑しているが後悔はしてなさそうだ。
「でも、ごめんなさい。折角楽しんでたところに、お昼にまで混ざってしまって」
「べ、別にいいわよ。大勢のほうが楽しいもんね」
「あぁ、そうだな」
「アンッ!」
俺の足元でパピィも嬉しそうに吠えた。今俺たちは食事用に設置されたスペースで一緒に昼食を楽しんでいた。
バザーのこのスペースでは、外に椅子やテーブルが設置されていて、周囲の屋台から好みの食事を購入してテーブルで食事する形になっている。
屋台には定番の串焼きからサンドイッチ、それにクレープという変わった食べ物など色々と用意されていた。
それらを適当に購入してテーブルの上に並べてある。ちなみにここでは俺の分はルンとシエロが出すと言って聞かなかった。だから俺はセイラの分をだすことにした。
セイラは遠慮していたけど、パピィを治療してもらったことでしっかりとしたお礼がまだだったからな。
お布施は払ったがあれはあくまで教会に対してでセイラ個人とは関係ない。
そして今セイラを含めて食事をとっているわけだが、この短時間で皆も随分と打ち解けたな。セイラの人当たりの良さもあるのだろうけど。
「何か私の分まで出してもらっちゃって……」
「いいさ。おかげでパピィが元気になったんだしな」
「ワンワン!」
パピィがセイラの近くまで移動し吠えた。お礼を言っているみたいだ。可愛い、とセイラも頭を撫でている。
「こんな可愛い犬を治療してくれたんだからセイラには感謝よね」
「確かにそうね。パピィがこうして元気でいるのもセイラのおかげだもん」
「そんな。あれはシノさんが見捨てたりせず教会にまで連れてきてくれたからですし」
セイラは謙遜しているが、あの場にセイラがいなければパピィが助からなかったのも事実だ。
「それにしても今の話を聞いてると、アグールという神官は腹が立つわね!」
ルンが唐揚げをもぐもぐと咀嚼しながら憤る。ほっぺを膨らませてリスみたいだな。
「そういえば、そのアグールなんですが、お布施の精算で金額が合わなかったということで相当絞られていました。百万ゴッズ分が足りないとかで、アズールが盗ったという疑いまで掛けられてましたね」
そんなことがあったのか。しかし百万ゴッズか。
「パピィがダンジョンで回収しておいた金額と一緒だな」
「アンッ!」
そう言いながらパピィを撫でると嬉しそうに吠えた。どことなく誇らしげにも思える。
「百万ゴッズって大金ね。でも、ちょっといい気味に思えちゃうわ。最近の教会は評判も悪いし」
「ちょ、ルン」
「あ、ご、ごめんなさい」
ルンが教会について触れた途端、シエロから注意が入った。セイラが教会に属しているからだろうな。
「いいんです。私も今の教会には疑問を思ってるんです。シノさんのお布施にしても高すぎるし、勿論ハデル大神官の言う通り今はそれが普通のようですが、その普通がそもそもおかしいなって」
顔を伏せセイラの表情に影が落ちる。
「やめやめ。折角の楽しい時間なのに、そんな話ばかりしてても、ね。セイラも楽しもう?」
「え? あ、はいそうですね」
ルンが明るく語りかけたおかげでセイラの表情も明るくなった。ルンはいいムードメーカーだなと思う。
「通り魔事件まだ解決してないんだってな」
「いやだ私こわーい」
「大丈夫だって。いざとなったら俺が守ってやるからさ」
「お前に守れるのかよ?」
「こいつネズミを見ただけでビビって逃げ出す程だからな」
「おま、それを言うか!」
「でも、本当に早く解決してほしいよねぇ」
俺の背後の席からそんな会話が聞こえてきた。男女のグループらしいが、通り魔という単語にシエロが顔を険しくさせる。
「シエロさんどうかしたのですか?」
セイラがシエロの変化に気がついたようだ。良く見ているな。
「あ、ごめんなさい。通り魔事件はうちでも扱っている事件だからつい」
「う~ん。でもとんでもない事件よね。ねぇシノ。パパはあぁ言っていたけど、やっぱり私が囮になってみるってどうかな?」
「ちょっと。だめよ。それに冒険者は襲わないんだから」
「だから変装して」
「それでもだめよ危険だわ。だったら私がやるわよ」
「シエロだって受付嬢なんだからバレてるんじゃないの?」
そんな会話をルンとシエロが繰り広げていると、セイラが興味深そうに口を開いた。
「あの、その囮っていうのは?」
「うん。だからね。通り魔の犯人を捕まえるために私が囮になって夜歩こうかなって思ったんだけど」
そしてその流れで通り魔事件に関する現状をセイラに教えてあげていた。
するとセイラが少し考え、顔を上げて言った。
「それ、私がやります!」
「へ?」
「やるって何を?」
シエロとルンが目を丸くして尋ねるが、俺はちょっと嫌な予感がした。
「その囮役です。私なら冒険者じゃないし出来ますよね?」
「だめよ何言ってるのよ!」
「そうよ! 危険すぎるわ!」
セイラがまた大胆なことを言い出したが、しかし、これにはルンとシエロが止めた。当然と言えば当然だろう。
「でも、こんな小さなパピィを傷つけたんですよね? 私許せないんです! 飼い主もそんな目にあわせて……」
「クゥ~ン……」
セイラの声のトーンが落ちた。パピィも細い声で鳴く。
「シノさん! シノさんはどうですか? 私はシノさんが見ていてくれるなら安心して囮になれます!」
「駄目だ」
俺が即答するとセイラがしゅんっとなった。だが、こればっかりは譲れない。セイラの聖女としての力はこれからも必要としている人がいるし、単純にセイラを危険な目にはあわせたくない。
「ここはやっぱり私が変装して」
「まだ言ってる。大体ルンなら胸でバレるわよ」
「な! 胸って何よ! 関係ないでしょ!」
ルンがシエロに噛みつき、それをクスッと微笑んでセイラが見ていた。良かったまた笑顔が戻ったな。
しかし変装か……変装?
「あ、そうか! その手があったか!」
「え?」
「どうしたのシノ?」
「思いついたんだ。そしてこれはたしかにセイラの協力があれば上手くいくかも知れない!」
0
お気に入りに追加
882
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる