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第二章 サムジャともふもふ編
第20話 サムジャ、またも受付で驚かれる
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何やらギルドが慌ただしそうだったので、すぐに影風呂敷からゾイレコップの頭部を取り出して床に置いたのだが、シエロに随分と驚かれてしまった。
「そんなに驚いてこの頭がどうかしたのか?」
「どうかしたじゃないわよ! まさに今、ギルドで大騒ぎになっているのもこの魔物のことだったんだから」
シエロが興奮気味に口にした。なんとそうだったのか。
「でもどうして? あれはファイト団というパーティーが受けていったのよ。ゾイレコップの情報を見落としていたからこっちのミスではあったのだけどね……」
シエロの形の良い眉がスッと落ちた。別に彼女のミスではないようだが、ここではベテラン扱いなようだしな。責任を感じたというところか。
「まぁだけど、そういうことなら心配はいらない。確かにゾイレコップにファイト団の三人が襲われていたが、それに気がついた俺が先に逃したからな」
「そういえばシノくんもあの森に行っていたんだったわね。でも依頼的には同じ森でも大分位置が違う気がしたけど」
「まぁサムジャはニンジャの特徴も併せ持つからな。気配察知で上手いこと引っかかったんだ」
ニンジャは斥候としても優秀な天職だからな。衣装の制約や忍法の使い勝手の悪さで使えないというレッテルを貼られていたが、周囲の状況を探ったり気配を消して調査に向かうなど探索者としては優れた部分も多かった。
サムジャは強力な防具こそ装備できないが黒装束を着ていなくてもニンジャのスキルを活かせる上に居合忍法のおかげで印を結ぶ必要もない。
結果的にニンジャの優れた点のみが色濃く残ることになった。
「何か聞いてると最初にサムライとニンジャの複合職というだけで侮った自分を殴ってやりたくなるぐらいに凄い天職だってわかるわね。本当に助かったわ」
「何、たまたま気配察知に引っかかったから放っておけなかっただけだ」
「たまたまで倒せるような簡単な相手でもないのだけどね。特にガンズモンキーと一緒だと危険度が跳ね上げるもの」
シエロが苦笑した。確かにガンズモンキーがそばにいるとあの鳴き声が厄介だしな。
「それにしても妙だな……」
「妙って、もしかして何か問題があったの?」
「いや、問題というほどではないんだが、ファイト団は先に逃したはずなのだが、まだ報告には来ていないのか?」
「そうね。まだ来てないけど」
「う~ん、森から出る時ファイト団らしき三人を見た気がしたが、いくらなんでもそんなに遅いわけがないだろうしな……」
「いやいや! それが多分というか、ほぼ間違いなくファイト団よ! 先に逃げた皆を追い抜くというのも確かにとんでもないけど!」
言ってシエロが肩をすくめる。そうか、やっぱりあれはファイト団だったのか。しかしあの時点で森の中なら戻るのにはまだ掛かりそうだな。
「ファイト団が受けたガンズモンキーは結局俺が倒して回収してしまったのだが問題ないか?」
「勿論よ。しっかりゾイレコップを討伐して出た依頼分の報酬も出るわ」
「あの三人はどうなる?」
「今回はギルドのミスだから。本来なら命の危険だってありえたし、本来の報酬以上のお詫び金が出ることになるわね。本当、今後は気をつけないと」
そうか。ギルドとしては今後の信頼に関わることだし、二度と起きないよう対策を練らないといけないってところか。
それはギルドの仕事だから俺が気にすることでもないな。しかし、どうやら依頼が失敗扱いになるようなこともなさそうだし報酬も多めに出るなら俺としても気兼ねなく素材を売却出来るな。
「ならこのゾイレコップとガンズモンキーの目玉を見てもらっていいかな?」
「勿論すぐに処理するわ。後シノ君は薬草もだったわね」
「あぁ合わせて頼む。けどこのゾイレコップの頭は運べるか?」
何せ頭だけでも軽く一トン以上はある。少なくとも受付嬢の力では運べないだろう。
「かなり重たそうよね……ちょっと人数を集めてこないと」
ゾイレコップの頭をマジマジと見ながらシエロが答える。人数を集めるのも手間だろう。
「なら俺が運ぼう。その方が早いだろうしな」
「いいの? 何から何までごめんね」
「影風呂敷に入れて移動するぐらいなら対して苦労もないからな。薬草もそれなりに積んで来たし一緒に持っていった方がいいだろう」
そして俺は倉庫に行き改めてゾイレコップとガンズモンキーの素材を取り出した。採取した薬草も一緒にだ。
「やれやれ、全く呆れたやつだ。ついさっきこのゾイレコップの話で持ちきりになっていたかと思えばもう倒してきたってんだから」
倉庫の解体師が俺の出した素材を見て肩を竦めた。俺としては薬草採取の為に森に入っただけだったんだけど。
「セレナ草もこれ百本以上あるわよね」
「まずかったか? 特に指定もなかったから採れるだけ採ってきたんだが」
「勿論問題ないけど、普通はこんなには採れないのよね」
そして査定に入ったわけだが今回も状態が凄くいいと褒められた。結果としてゾイレコップは素材の買い取りで二十万ゴッズ、討伐報酬に関しては百万にもなった。緊急依頼だけに報酬も上がっていたらしい。
ガンズモンキーは元々がEランク程度の魔物だから討伐報酬と合わせて二万ゴッズ。セレナ草に関しては全部で二十五万ゴッズとなった。
合計で今日だけで一四七万ゴッズにもなってしまった。随分な稼ぎになったな。この調子で今週稼いだ分を孤児院に仕送りしよう。
建物も大分古くなっていたし、改装分ぐらいは送れるといいんだけどな――
◇◆◇
「くそ! やたら魔物が出るな!」
「本当急いでるのに!」
「でも、全員大した魔物じゃないけどね」
ファイト団の三人は自ら壁役を引き受け敵のヘイトを稼ぎ、自分たちを逃してくれたシノの為にも急いで街に戻ろうとしていた。
しかし、残念ながらそう簡単にはいかなかった。森を出ようと急ぐ彼らの行く手を問答無用に次々と魔物が襲ってきたのである。
勿論魔物と遭遇する確率も多い森だ。三人がいくら急いでいようと魔物には知ったことでもない。
しかし、それにしても多いなと三人は辟易していた。何故こんなにも多いのか――それは偏にゾイレコップによる影響が大きい。
この森には元々そこまで手強い魔物が出てこない。Fランクでも森の奥にいかなければ問題がないとされるほどであるし奥の危険地帯であってもEランクの冒険者で相手できる程度だ。
故にゾイレコップの登場に森の魔物が震撼し一斉に周囲から逃げ出した。その結果森の比較的浅い場所に魔物が集中してしまった。
おまけにファイト団が逃げた方向も悪かった。ゾイレコップのいた場所からほぼ一直線に移動している為、周囲の魔物は三人はきっと手負いだろうと判断したのである。ゾイレコップに挑んでただで済むわけがなく、逃げてきたにしても相当なダメージは負っているはず、と本能的にそう判断したのだ。
故に魔物はファイト団の三人に群がる。しかし魔物にとってはそれが誤算となった。なぜならファイト団はシノに助けられたことでこれといったダメージを受けずに済んでいたからだ。
だからいくら出てこようと敵ではなかった。ただ鬱陶しいだけなのである。
「あれ?」
「どうしたポン?」
「いや、何か木の枝から枝を影のようなものが通り過ぎたような……」
「猿でしょそれ。そんなことよりポンも早く手伝って!」
「あ、あぁ。ターンエッジ!」
「ウィンドカッター!」
「強打!」
こうして三人は多くの魔物に阻まれながらも森を出て、そのまま街に向かった。
結局行きよりも大分時間が掛かりはしたが、ギルドへ戻り急いでカウンターの前に立ち訴える。
「た、大変なんだ森にゾイレコップが!」
「そうなの! サムジャのシノが助けてくれて、でも一人だけ残ってくれて!」
「俺たちを逃がすためにわざわざ囮役を買ってくれたんだ! 頼む急いで冒険者を派遣してくれ!」
必死な表情で森に起きた異変を告げる三人。それに対応した受付嬢は、え~と、と困った顔を見せ、苦笑しながら三人に告げた。
「そ、その件ですが、既に解決済みです。あなた方が言っていたシノくんがひと足早く戻ってきて討伐したと報告されたので」
「「「……え?」」」
「そんなに驚いてこの頭がどうかしたのか?」
「どうかしたじゃないわよ! まさに今、ギルドで大騒ぎになっているのもこの魔物のことだったんだから」
シエロが興奮気味に口にした。なんとそうだったのか。
「でもどうして? あれはファイト団というパーティーが受けていったのよ。ゾイレコップの情報を見落としていたからこっちのミスではあったのだけどね……」
シエロの形の良い眉がスッと落ちた。別に彼女のミスではないようだが、ここではベテラン扱いなようだしな。責任を感じたというところか。
「まぁだけど、そういうことなら心配はいらない。確かにゾイレコップにファイト団の三人が襲われていたが、それに気がついた俺が先に逃したからな」
「そういえばシノくんもあの森に行っていたんだったわね。でも依頼的には同じ森でも大分位置が違う気がしたけど」
「まぁサムジャはニンジャの特徴も併せ持つからな。気配察知で上手いこと引っかかったんだ」
ニンジャは斥候としても優秀な天職だからな。衣装の制約や忍法の使い勝手の悪さで使えないというレッテルを貼られていたが、周囲の状況を探ったり気配を消して調査に向かうなど探索者としては優れた部分も多かった。
サムジャは強力な防具こそ装備できないが黒装束を着ていなくてもニンジャのスキルを活かせる上に居合忍法のおかげで印を結ぶ必要もない。
結果的にニンジャの優れた点のみが色濃く残ることになった。
「何か聞いてると最初にサムライとニンジャの複合職というだけで侮った自分を殴ってやりたくなるぐらいに凄い天職だってわかるわね。本当に助かったわ」
「何、たまたま気配察知に引っかかったから放っておけなかっただけだ」
「たまたまで倒せるような簡単な相手でもないのだけどね。特にガンズモンキーと一緒だと危険度が跳ね上げるもの」
シエロが苦笑した。確かにガンズモンキーがそばにいるとあの鳴き声が厄介だしな。
「それにしても妙だな……」
「妙って、もしかして何か問題があったの?」
「いや、問題というほどではないんだが、ファイト団は先に逃したはずなのだが、まだ報告には来ていないのか?」
「そうね。まだ来てないけど」
「う~ん、森から出る時ファイト団らしき三人を見た気がしたが、いくらなんでもそんなに遅いわけがないだろうしな……」
「いやいや! それが多分というか、ほぼ間違いなくファイト団よ! 先に逃げた皆を追い抜くというのも確かにとんでもないけど!」
言ってシエロが肩をすくめる。そうか、やっぱりあれはファイト団だったのか。しかしあの時点で森の中なら戻るのにはまだ掛かりそうだな。
「ファイト団が受けたガンズモンキーは結局俺が倒して回収してしまったのだが問題ないか?」
「勿論よ。しっかりゾイレコップを討伐して出た依頼分の報酬も出るわ」
「あの三人はどうなる?」
「今回はギルドのミスだから。本来なら命の危険だってありえたし、本来の報酬以上のお詫び金が出ることになるわね。本当、今後は気をつけないと」
そうか。ギルドとしては今後の信頼に関わることだし、二度と起きないよう対策を練らないといけないってところか。
それはギルドの仕事だから俺が気にすることでもないな。しかし、どうやら依頼が失敗扱いになるようなこともなさそうだし報酬も多めに出るなら俺としても気兼ねなく素材を売却出来るな。
「ならこのゾイレコップとガンズモンキーの目玉を見てもらっていいかな?」
「勿論すぐに処理するわ。後シノ君は薬草もだったわね」
「あぁ合わせて頼む。けどこのゾイレコップの頭は運べるか?」
何せ頭だけでも軽く一トン以上はある。少なくとも受付嬢の力では運べないだろう。
「かなり重たそうよね……ちょっと人数を集めてこないと」
ゾイレコップの頭をマジマジと見ながらシエロが答える。人数を集めるのも手間だろう。
「なら俺が運ぼう。その方が早いだろうしな」
「いいの? 何から何までごめんね」
「影風呂敷に入れて移動するぐらいなら対して苦労もないからな。薬草もそれなりに積んで来たし一緒に持っていった方がいいだろう」
そして俺は倉庫に行き改めてゾイレコップとガンズモンキーの素材を取り出した。採取した薬草も一緒にだ。
「やれやれ、全く呆れたやつだ。ついさっきこのゾイレコップの話で持ちきりになっていたかと思えばもう倒してきたってんだから」
倉庫の解体師が俺の出した素材を見て肩を竦めた。俺としては薬草採取の為に森に入っただけだったんだけど。
「セレナ草もこれ百本以上あるわよね」
「まずかったか? 特に指定もなかったから採れるだけ採ってきたんだが」
「勿論問題ないけど、普通はこんなには採れないのよね」
そして査定に入ったわけだが今回も状態が凄くいいと褒められた。結果としてゾイレコップは素材の買い取りで二十万ゴッズ、討伐報酬に関しては百万にもなった。緊急依頼だけに報酬も上がっていたらしい。
ガンズモンキーは元々がEランク程度の魔物だから討伐報酬と合わせて二万ゴッズ。セレナ草に関しては全部で二十五万ゴッズとなった。
合計で今日だけで一四七万ゴッズにもなってしまった。随分な稼ぎになったな。この調子で今週稼いだ分を孤児院に仕送りしよう。
建物も大分古くなっていたし、改装分ぐらいは送れるといいんだけどな――
◇◆◇
「くそ! やたら魔物が出るな!」
「本当急いでるのに!」
「でも、全員大した魔物じゃないけどね」
ファイト団の三人は自ら壁役を引き受け敵のヘイトを稼ぎ、自分たちを逃してくれたシノの為にも急いで街に戻ろうとしていた。
しかし、残念ながらそう簡単にはいかなかった。森を出ようと急ぐ彼らの行く手を問答無用に次々と魔物が襲ってきたのである。
勿論魔物と遭遇する確率も多い森だ。三人がいくら急いでいようと魔物には知ったことでもない。
しかし、それにしても多いなと三人は辟易していた。何故こんなにも多いのか――それは偏にゾイレコップによる影響が大きい。
この森には元々そこまで手強い魔物が出てこない。Fランクでも森の奥にいかなければ問題がないとされるほどであるし奥の危険地帯であってもEランクの冒険者で相手できる程度だ。
故にゾイレコップの登場に森の魔物が震撼し一斉に周囲から逃げ出した。その結果森の比較的浅い場所に魔物が集中してしまった。
おまけにファイト団が逃げた方向も悪かった。ゾイレコップのいた場所からほぼ一直線に移動している為、周囲の魔物は三人はきっと手負いだろうと判断したのである。ゾイレコップに挑んでただで済むわけがなく、逃げてきたにしても相当なダメージは負っているはず、と本能的にそう判断したのだ。
故に魔物はファイト団の三人に群がる。しかし魔物にとってはそれが誤算となった。なぜならファイト団はシノに助けられたことでこれといったダメージを受けずに済んでいたからだ。
だからいくら出てこようと敵ではなかった。ただ鬱陶しいだけなのである。
「あれ?」
「どうしたポン?」
「いや、何か木の枝から枝を影のようなものが通り過ぎたような……」
「猿でしょそれ。そんなことよりポンも早く手伝って!」
「あ、あぁ。ターンエッジ!」
「ウィンドカッター!」
「強打!」
こうして三人は多くの魔物に阻まれながらも森を出て、そのまま街に向かった。
結局行きよりも大分時間が掛かりはしたが、ギルドへ戻り急いでカウンターの前に立ち訴える。
「た、大変なんだ森にゾイレコップが!」
「そうなの! サムジャのシノが助けてくれて、でも一人だけ残ってくれて!」
「俺たちを逃がすためにわざわざ囮役を買ってくれたんだ! 頼む急いで冒険者を派遣してくれ!」
必死な表情で森に起きた異変を告げる三人。それに対応した受付嬢は、え~と、と困った顔を見せ、苦笑しながら三人に告げた。
「そ、その件ですが、既に解決済みです。あなた方が言っていたシノくんがひと足早く戻ってきて討伐したと報告されたので」
「「「……え?」」」
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