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第一章 天職はサムジャ編
第5話 サムジャ、受付嬢に驚かれる
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受付嬢が怪訝な顔を見せていた。う~ん? 灰ネズミと言っていたが、あの森にはいなかった。そもそもシャープウルフが生息している場所に灰ネズミはそうはいない。いてもすぐ食われてしまうし。
「う~ん、もしかしてノラドックと勘違いかな? ならちょっと倒した魔物を見てみていい?」
「あぁ。ここに出しても? 十匹分あるんだが……」
「あら、随分と狩ったのね。いいわ、空いてるところに出してみて」
「わかった」
受付嬢に言われたとおり、影風呂敷にしまっておいた狼を空いてる場所に積み重ねた。
「は? ちょ、ちょっと待って! 貴方それ、刀? それに、何それーーーー! 何でシャープウルフの死体が何体もあるのよ!」
「え? え~とこれを倒したんだが……」
「は!?」
受付嬢が俺とシャープウルフの死体を交互に見ながら口をパクパクさせた。
「え~と、やっぱり何かまずかったのか?」
「ま、まずくはないわ。でもねシノくん。この魔物はシャープウルフと言って、本来なら単独でもDランク程度の冒険者、しかも十匹もいたらCランク相当のパーティーで相手しないと厳しいぐらいなのよ」
「うむ、なるほど」
どうやらやはり俺が倒したのはシャープウルフだったようだ。ノラドックとは見た目もまるで違うしな。
しかしやはり見習いレベルで戦う魔物ではなかったか。冒険者のランクはFランクが一番下。そこからE、D、C、B、Aと上がっていき、滅多に上がれる人はいないが最上位のSランクまである。
俺は、そもそもFより下の見習いで出来るかどうかってテストを受けていたわけで、それなのにいきなりDランク相当の魔物を倒したことになる。
「そもそも、こんなに一杯どこから? 上げた袋には当然入るわけないわよね?」
「サムジャのスキルで、影風呂敷というのがあって――」
スキルについて受付嬢に説明すると目を丸くさせてかなり驚いていた。
「サムジャってそんなに凄かったの? サムライもニンジャも不遇とされてきたのに……」
「確かに本来ならそうだな」
俺もそこは驚いていたところだ。
「ところで依頼の薬草を出しても?」
「え、えぇ。でもその前にちょっと待ってて。流石にそのシャープウルフはそのままには出来ないわ。ちょっと倉庫に行って今空いてるか聞いてくるから」
そして受付嬢が飛んでいってしまった。
「は、はははー君凄かったんだねー」
彼女が一旦いなくなってすぐカイルが話しかけてきた。
「ところで、実は君に一つ謝らないといけないんだー」
「謝る?」
改まって一体何なのだろうか?
「実はねー。君を連れていった森、ちょっとうっかりしていて間違っていたんだー。本当ごめん! 最近自分たちも忙しくてー、君と受付嬢が話していた森の名前を間違ってきいてしまっていたようなんだー」
ふむ、そういうことだったのか。道理で話に食い違いが生じると思った。
「それでー、恥ずかしい話なんだけどー、出来ればこのことを黙っていてくれると助かるかなってー。実は最近もちょっとミスをしてしまっていてー情けない話なんだけどここでそのことがバレると評価が下がるかもしれないんだー」
なるほど。彼らも大変なんだな。まぁ結果的に依頼は達成できそうだしな。困った時はお互い様というし。
「わかった。そのことは黙っておこう」
「助かるよーその埋め合わせは必ずするからさー」
間違いは誰にでもあるからな。俺だって困ることは今後あるかもしれないし、冒険者は横のつながりもわりと大事だ。
「準備できたわ。来てもらっても?」
受付嬢が戻ってきたので一緒についていくことにした。
倉庫はギルドの裏口から出てまもなくのところにあった。しかしこうしてみるとギルドの敷地は結構広いな。
倉庫は石造りの建物だが、壁に術式が施されている。素材を保管して置く上で必要なものなのだろう。
「よぉ、あんたかい期待の新人ってのは?」
「期待?」
「はっはっは、見習いになるためのテストなのに、シャープウルフを十匹も狩ったってんだからそりゃ期待の新人だろう?」
髭面で中年の男が豪快に笑った。彼がこの倉庫の責任者ってところか。
「じゃあ、出してもらっていい?」
「あぁ、わかった」
俺は影風呂敷から回収しておいた魔物の死体を取り出した。
「おお、本当に何もないところから出すんだな。驚いたぜ。忍法なんて手間の割に対した効果のない中途半端なスキルだって聞いていたんだがな」
確かに前世でもそうだった。おかげで俺も忍法の改良には苦労させられたし、効果を上げるとどうしても印が複雑化してしまうのが欠点だったしな。
だけど今なら居合との組み合わせで印の手間がいらない。
「うむ、どれも状態はいいな。ただ解体されてないからその分差し引くことになるがいいが?」
「ふむ、解体は今自分でしても?」
「やれるのかい? 正直自信がないなら止めておいた方が無難と思うぜ? それで素材を傷つけたら結果的に差し引くより更に価値が減ることになる」
なるほど。どうやら冒険者によっては解体が全然なってないのも多いから心配ということなのだろう。
「なら先ず一匹試してみよう。必要な部位は?」
「シャープウルフなら毛皮と爪、牙、後は肉も食用になる」
殆ど全部ってことだな。ならむしろ楽だ。俺は森で作成しておいた苦無を取り出して解体を始める。
ナイフも持っていたが転生前にニンジャだったことのある俺はこの方が手に馴染む。そもそも苦無はこれ一本あれば苦が無いと呼ばれるほどの万能道具だ。
武器としては勿論、このように解体にも役立ち、刃の反対側についているリングにロープを通して活用したり苦無二本を上手く使って壁をよじ登ったりも出来る。
さて、皮を剥ぎ、爪や牙をとっていく。肉もとりわけてと。
「ふぅ、出来たぞ」
「お、おぉ! これやすげぇ! 解体時間もはえーし、ここまで綺麗にされちゃ解体師の俺も形無しだぜ」
ふむ、どうやら褒められたようだな。
「これなら問題ないか?」
「勿論、この出来なら買取価値は寧ろ上がるぞ」
それならやらない理由がないな。俺はその場で全ての解体を済ませた。
「本当に驚いたわね。いくらスキルがあるからって普通ここまでいきなり出来るものじゃないのだけど……」
受付嬢も驚いていた。前前世や前世の俺の知識や技術が役立てて何よりだ。
「これはこれで査定してもらうとして、薬草も出してもらっていい?」
「そうだったな」
俺は再び忍法を行使して影風呂敷に収めておいた薬草を出した。
「ちょ、これセレナ草だけじゃなくてハイセレナ草も混じってるじゃない!」
「あぁ、ついでに採取したんだが、まずかったか?」
「全然まずくないどころかありがたいぐらいだけど、これミツの森じゃ採れないはずよ。シャープウルフといい、もしかしてヒデの森に行ったんじゃ……」
なるほど。あのカイルという冒険者に間違ってつれていかれたのは、ヒデの森だったのだろう。
「それについては申し訳ないが、確かに今思えば道を間違ってそっちの森に行ってしまったのかもしれないと思っている」
「そう、でも道を間違ってといっても、ヒデの森は南寄りだし距離も全く違うのだけど……」
確かに帰りはスキルも得ていたから行きよりは早く戻れたがな。向かう時は随分と時間が掛かっていた。間違っていたのだから当然だが。
「とにかく、本来はヒデの森は危険、初心者なら絶対に立ち寄ってはいけない森です。今後は気をつけてくださいね。と、言ってもこれぐらいの腕があるなら問題なさそうだけど……」
受付嬢は俺にそう説明しつつも、乾いた笑いを浮かべた。
「ところで、これで俺は冒険者になれるのか?」
「そうね。断る理由がなくなってしまったわ」
「なら見習いから始められるのだな?」
「はい?」
受付嬢が眉を顰めた。む? もしかしてまだ何か足りないものがあったか?
「はぁ、とにかく査定は任せて一旦戻りましょう。いいかしら?」
「あぁ、これだけ綺麗に解体してもらったならすぐに出ると思うぞ。それに薬草も全く傷んでないしな。坊主査定は期待していいぞ」
そう言われると嬉しくなるな。そして俺は彼女と受付に戻った。
「う~ん、もしかしてノラドックと勘違いかな? ならちょっと倒した魔物を見てみていい?」
「あぁ。ここに出しても? 十匹分あるんだが……」
「あら、随分と狩ったのね。いいわ、空いてるところに出してみて」
「わかった」
受付嬢に言われたとおり、影風呂敷にしまっておいた狼を空いてる場所に積み重ねた。
「は? ちょ、ちょっと待って! 貴方それ、刀? それに、何それーーーー! 何でシャープウルフの死体が何体もあるのよ!」
「え? え~とこれを倒したんだが……」
「は!?」
受付嬢が俺とシャープウルフの死体を交互に見ながら口をパクパクさせた。
「え~と、やっぱり何かまずかったのか?」
「ま、まずくはないわ。でもねシノくん。この魔物はシャープウルフと言って、本来なら単独でもDランク程度の冒険者、しかも十匹もいたらCランク相当のパーティーで相手しないと厳しいぐらいなのよ」
「うむ、なるほど」
どうやらやはり俺が倒したのはシャープウルフだったようだ。ノラドックとは見た目もまるで違うしな。
しかしやはり見習いレベルで戦う魔物ではなかったか。冒険者のランクはFランクが一番下。そこからE、D、C、B、Aと上がっていき、滅多に上がれる人はいないが最上位のSランクまである。
俺は、そもそもFより下の見習いで出来るかどうかってテストを受けていたわけで、それなのにいきなりDランク相当の魔物を倒したことになる。
「そもそも、こんなに一杯どこから? 上げた袋には当然入るわけないわよね?」
「サムジャのスキルで、影風呂敷というのがあって――」
スキルについて受付嬢に説明すると目を丸くさせてかなり驚いていた。
「サムジャってそんなに凄かったの? サムライもニンジャも不遇とされてきたのに……」
「確かに本来ならそうだな」
俺もそこは驚いていたところだ。
「ところで依頼の薬草を出しても?」
「え、えぇ。でもその前にちょっと待ってて。流石にそのシャープウルフはそのままには出来ないわ。ちょっと倉庫に行って今空いてるか聞いてくるから」
そして受付嬢が飛んでいってしまった。
「は、はははー君凄かったんだねー」
彼女が一旦いなくなってすぐカイルが話しかけてきた。
「ところで、実は君に一つ謝らないといけないんだー」
「謝る?」
改まって一体何なのだろうか?
「実はねー。君を連れていった森、ちょっとうっかりしていて間違っていたんだー。本当ごめん! 最近自分たちも忙しくてー、君と受付嬢が話していた森の名前を間違ってきいてしまっていたようなんだー」
ふむ、そういうことだったのか。道理で話に食い違いが生じると思った。
「それでー、恥ずかしい話なんだけどー、出来ればこのことを黙っていてくれると助かるかなってー。実は最近もちょっとミスをしてしまっていてー情けない話なんだけどここでそのことがバレると評価が下がるかもしれないんだー」
なるほど。彼らも大変なんだな。まぁ結果的に依頼は達成できそうだしな。困った時はお互い様というし。
「わかった。そのことは黙っておこう」
「助かるよーその埋め合わせは必ずするからさー」
間違いは誰にでもあるからな。俺だって困ることは今後あるかもしれないし、冒険者は横のつながりもわりと大事だ。
「準備できたわ。来てもらっても?」
受付嬢が戻ってきたので一緒についていくことにした。
倉庫はギルドの裏口から出てまもなくのところにあった。しかしこうしてみるとギルドの敷地は結構広いな。
倉庫は石造りの建物だが、壁に術式が施されている。素材を保管して置く上で必要なものなのだろう。
「よぉ、あんたかい期待の新人ってのは?」
「期待?」
「はっはっは、見習いになるためのテストなのに、シャープウルフを十匹も狩ったってんだからそりゃ期待の新人だろう?」
髭面で中年の男が豪快に笑った。彼がこの倉庫の責任者ってところか。
「じゃあ、出してもらっていい?」
「あぁ、わかった」
俺は影風呂敷から回収しておいた魔物の死体を取り出した。
「おお、本当に何もないところから出すんだな。驚いたぜ。忍法なんて手間の割に対した効果のない中途半端なスキルだって聞いていたんだがな」
確かに前世でもそうだった。おかげで俺も忍法の改良には苦労させられたし、効果を上げるとどうしても印が複雑化してしまうのが欠点だったしな。
だけど今なら居合との組み合わせで印の手間がいらない。
「うむ、どれも状態はいいな。ただ解体されてないからその分差し引くことになるがいいが?」
「ふむ、解体は今自分でしても?」
「やれるのかい? 正直自信がないなら止めておいた方が無難と思うぜ? それで素材を傷つけたら結果的に差し引くより更に価値が減ることになる」
なるほど。どうやら冒険者によっては解体が全然なってないのも多いから心配ということなのだろう。
「なら先ず一匹試してみよう。必要な部位は?」
「シャープウルフなら毛皮と爪、牙、後は肉も食用になる」
殆ど全部ってことだな。ならむしろ楽だ。俺は森で作成しておいた苦無を取り出して解体を始める。
ナイフも持っていたが転生前にニンジャだったことのある俺はこの方が手に馴染む。そもそも苦無はこれ一本あれば苦が無いと呼ばれるほどの万能道具だ。
武器としては勿論、このように解体にも役立ち、刃の反対側についているリングにロープを通して活用したり苦無二本を上手く使って壁をよじ登ったりも出来る。
さて、皮を剥ぎ、爪や牙をとっていく。肉もとりわけてと。
「ふぅ、出来たぞ」
「お、おぉ! これやすげぇ! 解体時間もはえーし、ここまで綺麗にされちゃ解体師の俺も形無しだぜ」
ふむ、どうやら褒められたようだな。
「これなら問題ないか?」
「勿論、この出来なら買取価値は寧ろ上がるぞ」
それならやらない理由がないな。俺はその場で全ての解体を済ませた。
「本当に驚いたわね。いくらスキルがあるからって普通ここまでいきなり出来るものじゃないのだけど……」
受付嬢も驚いていた。前前世や前世の俺の知識や技術が役立てて何よりだ。
「これはこれで査定してもらうとして、薬草も出してもらっていい?」
「そうだったな」
俺は再び忍法を行使して影風呂敷に収めておいた薬草を出した。
「ちょ、これセレナ草だけじゃなくてハイセレナ草も混じってるじゃない!」
「あぁ、ついでに採取したんだが、まずかったか?」
「全然まずくないどころかありがたいぐらいだけど、これミツの森じゃ採れないはずよ。シャープウルフといい、もしかしてヒデの森に行ったんじゃ……」
なるほど。あのカイルという冒険者に間違ってつれていかれたのは、ヒデの森だったのだろう。
「それについては申し訳ないが、確かに今思えば道を間違ってそっちの森に行ってしまったのかもしれないと思っている」
「そう、でも道を間違ってといっても、ヒデの森は南寄りだし距離も全く違うのだけど……」
確かに帰りはスキルも得ていたから行きよりは早く戻れたがな。向かう時は随分と時間が掛かっていた。間違っていたのだから当然だが。
「とにかく、本来はヒデの森は危険、初心者なら絶対に立ち寄ってはいけない森です。今後は気をつけてくださいね。と、言ってもこれぐらいの腕があるなら問題なさそうだけど……」
受付嬢は俺にそう説明しつつも、乾いた笑いを浮かべた。
「ところで、これで俺は冒険者になれるのか?」
「そうね。断る理由がなくなってしまったわ」
「なら見習いから始められるのだな?」
「はい?」
受付嬢が眉を顰めた。む? もしかしてまだ何か足りないものがあったか?
「はぁ、とにかく査定は任せて一旦戻りましょう。いいかしら?」
「あぁ、これだけ綺麗に解体してもらったならすぐに出ると思うぞ。それに薬草も全く傷んでないしな。坊主査定は期待していいぞ」
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