11 / 11
第11話 戦利品の扱い
しおりを挟む
昨日もダンジョンを攻略した。これで二つ目だったが今後どうなるのかがやはり気になる。
気になると言えば昨日の子どももかな。あれからちゃんと帰れたかな。
一応ニュースに目を通す限り目につく事件もなかったから大丈夫だとは思うけどな。まぁこれからも地元のニュースはチェックしておこうと思うけど。
さてもう一つ気になるのはダンジョンの戦利品だ。腕輪や杖は使えるからいいとしてそれ以外のことがある。とりあえず魔法の袋に入れて保存しているがこのまま塩漬けと言うのもな。
「せ~んぱい。何難しい顔してるんですか~?」
話しかけられたので視線を向けると茶髪の女の子がそばに立っていた。
こっちではギャルと呼ばれるタイプの子で名前は根羽 伊子という。
今は大学に通っていてうちにはバイトで入ってくれてる子だ。
「根羽さんか。いや、改めて見るとここ扱ってる物多いなと思って」
「もう! 先輩! 私のことは伊子でいいっていったじゃないっすか!」
「頬をひっばるな~」
頬を膨らませて伊子が俺の顔を抓ってきた。そういえばそんなことを言っていたな。
この子はこんな感じでナチュラルに接触してくる。
「罰として今度一緒に食事にいきましょうよ」
いや何の罰なのか。全くこの子はちょいちょいこういったことを言ってくる。
悪い気はしないけど一応仕事中だしけじめはつけないと――
「こらこら。そうやってからかうな仕事中なんだから」
「むぅ。別にからかってないし~」
伊子がまたぷくっと頬を膨らませた。可愛らしい子だとは思うけどな。
「でも確かにうちって扱ってる商品多いですよね。パソコンに家電、ファッションからコスメ、宝飾品ブランド物も結構多いし~」
俺の話に伊子が頷く。そうそう。リサイクルショップとしては店も広くて大きいしな。
出張買取もしていたりかなり手広くやっている。壊れた品でも購入し直して売ったりもしてるぐらいだ。
調度品も多いしなんなら外には中古車や中古バイクや自転車もある。
土地販売もやっていてなんだかよくわからない物も多い。コレクターが喜ぶような珍しい物も多いのが特徴だ。
前に一度店長に武器も扱ってたりしてなんて聞いてみたら、別筋だがあるな、なんて回答もあったりした。俺、冗談のつもりだったんだけど、いやその答えが冗談なのかもしれないけどな。
仕事中だし伊子との会話も程々に切り上げて俺は店内の掃除に入った。展示品も放っておくとホコリがついたりするからこまめな掃除は欠かせない。
品物によって手入れや掃除方法はことなるのだけど、俺はこの店で大分仕込まれたからそのへんは抜かり無いのだ。
「そういえば――」
掃除している内に宝飾品を扱っているコーナーに差し掛かり俺は思い出した。
ダンジョンで金貨や鉱石、そして宝飾の施された短剣を見つけていたことにだ。
他にもポーションなんかもあったけどこっちは流石にな。ただもしかしたらそれ以外は買い取ってもらえるだろうか?
気になった俺は店長が顔を見せた時にそれとなく聞いてみた。
「店長。実は知り合いから頼まれた品があって、ちょっと変わった物もあるのですが買い取って貰うことは出来ますか?」
「ふむ。物によるな今見せられるのか?」
店長の役爺に聞くと興味を持ってくれたのか物を確かめたいと言ってきた。
だからといって何もない場所から出したら怪しまれるから、少し待ってもらい退席して取りに行く振りをして、ロッカーにしまっておいた魔法の袋から一部を取り出して戻った。
「えっとこれなんですが……」
金貨と後は鉱石、こっちは量が多いので数個だけ持っていきこれと同じものがそれなりの量あるとだけ伝えた。
店長はそれを見て一瞬片目が大きく見開いたように感じた。えっと、怪しまれてはいない、よな?
気になると言えば昨日の子どももかな。あれからちゃんと帰れたかな。
一応ニュースに目を通す限り目につく事件もなかったから大丈夫だとは思うけどな。まぁこれからも地元のニュースはチェックしておこうと思うけど。
さてもう一つ気になるのはダンジョンの戦利品だ。腕輪や杖は使えるからいいとしてそれ以外のことがある。とりあえず魔法の袋に入れて保存しているがこのまま塩漬けと言うのもな。
「せ~んぱい。何難しい顔してるんですか~?」
話しかけられたので視線を向けると茶髪の女の子がそばに立っていた。
こっちではギャルと呼ばれるタイプの子で名前は根羽 伊子という。
今は大学に通っていてうちにはバイトで入ってくれてる子だ。
「根羽さんか。いや、改めて見るとここ扱ってる物多いなと思って」
「もう! 先輩! 私のことは伊子でいいっていったじゃないっすか!」
「頬をひっばるな~」
頬を膨らませて伊子が俺の顔を抓ってきた。そういえばそんなことを言っていたな。
この子はこんな感じでナチュラルに接触してくる。
「罰として今度一緒に食事にいきましょうよ」
いや何の罰なのか。全くこの子はちょいちょいこういったことを言ってくる。
悪い気はしないけど一応仕事中だしけじめはつけないと――
「こらこら。そうやってからかうな仕事中なんだから」
「むぅ。別にからかってないし~」
伊子がまたぷくっと頬を膨らませた。可愛らしい子だとは思うけどな。
「でも確かにうちって扱ってる商品多いですよね。パソコンに家電、ファッションからコスメ、宝飾品ブランド物も結構多いし~」
俺の話に伊子が頷く。そうそう。リサイクルショップとしては店も広くて大きいしな。
出張買取もしていたりかなり手広くやっている。壊れた品でも購入し直して売ったりもしてるぐらいだ。
調度品も多いしなんなら外には中古車や中古バイクや自転車もある。
土地販売もやっていてなんだかよくわからない物も多い。コレクターが喜ぶような珍しい物も多いのが特徴だ。
前に一度店長に武器も扱ってたりしてなんて聞いてみたら、別筋だがあるな、なんて回答もあったりした。俺、冗談のつもりだったんだけど、いやその答えが冗談なのかもしれないけどな。
仕事中だし伊子との会話も程々に切り上げて俺は店内の掃除に入った。展示品も放っておくとホコリがついたりするからこまめな掃除は欠かせない。
品物によって手入れや掃除方法はことなるのだけど、俺はこの店で大分仕込まれたからそのへんは抜かり無いのだ。
「そういえば――」
掃除している内に宝飾品を扱っているコーナーに差し掛かり俺は思い出した。
ダンジョンで金貨や鉱石、そして宝飾の施された短剣を見つけていたことにだ。
他にもポーションなんかもあったけどこっちは流石にな。ただもしかしたらそれ以外は買い取ってもらえるだろうか?
気になった俺は店長が顔を見せた時にそれとなく聞いてみた。
「店長。実は知り合いから頼まれた品があって、ちょっと変わった物もあるのですが買い取って貰うことは出来ますか?」
「ふむ。物によるな今見せられるのか?」
店長の役爺に聞くと興味を持ってくれたのか物を確かめたいと言ってきた。
だからといって何もない場所から出したら怪しまれるから、少し待ってもらい退席して取りに行く振りをして、ロッカーにしまっておいた魔法の袋から一部を取り出して戻った。
「えっとこれなんですが……」
金貨と後は鉱石、こっちは量が多いので数個だけ持っていきこれと同じものがそれなりの量あるとだけ伝えた。
店長はそれを見て一瞬片目が大きく見開いたように感じた。えっと、怪しまれてはいない、よな?
0
お気に入りに追加
48
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。

寝て起きたら世界がおかしくなっていた
兎屋亀吉
ファンタジー
引きこもり気味で不健康な中年システムエンジニアの山田善次郎38歳独身はある日、寝て起きたら半年経っているという意味不明な状況に直面する。乙姫とヤった記憶も無ければ玉手箱も開けてもいないのに。すぐさまネットで情報収集を始める善次郎。するととんでもないことがわかった。なんと世界中にダンジョンが出現し、モンスターが溢れ出したというのだ。そして人類にはスキルという力が備わったと。変わってしまった世界で、強スキルを手に入れたおっさんが生きていく話。※この作品はカクヨムにも投稿しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる