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3話 魔法について知る

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 今日は魔法について勉強する。
 ゲームでは魔法書を読めば、すぐ使えるようになったが、今はそうは行かないだろう。
 そもそも魔力がどういったものなのかも全く分からない状況な以上、基本からやっていくしか方法はないだろう。
 この世界では、火・水・風・雷が基本属性である。
 大半の人は、このどれかの属性である。
 これらの基本属性に加えて、光・闇属性が存在する
 光属性は、バフや治癒を得意としている。
 闇属性は、精神攻撃を得意としている。
 攻撃魔法が使えないわけではないが、種類が少なく、魔力の性質が基本属性と異なり、扱いにくいため、攻撃魔法を使えるものは稀だ。
 身体強化の魔法は、光属性でなくとも使うことはできるが、効果に圧倒的な差がある。
 また、稀に複数の属性を扱えるものも存在する。

 (ゲームでは、主人公が火属性と光属性に適性があった。
 アランは、雷属性と闇属性に適性があったはずだ。
やはり公爵家の生まれということもあって、才能はあるのだろう。)

 魔法を行使するのに必要な魔力は、魔力器官で作られ、そのまま溜まることができる。
 この溜められる量が魔力量である。
 魔力量が高ければ強力な魔法を行使したり、魔法を何度も行使することが可能になる。
 その反面、膨大な魔力を扱うために、魔力操作の高い技術が要求されるという欠点もある。
 基本的に魔力量は先天的な要素が多いため、魔力量は高いほど良いと言われる。
 後天的に増やす方法が無いわけではないが、それには、魔力枯渇を起こす必要がある。
 魔力枯渇は、魔力を全て使い切ることで起きるもので、強い倦怠感や頭痛、吐き気などの症状が現れ、意識を失うこともある。
 魔力枯渇を起こすことで、回復時に魔力量が増加するのである。
 だが、劇的に変化するわけではなく、魔力量が多いほど魔力枯渇を起こすのは難しくなるうえに、魔力枯渇の症状はかなり辛いということもあり、実践する者は少ない。

 (アランも魔力量は多い方だが、それでも主人公より少ない。ヒロイン達の中に、魔法を極めた奴がいたが、その魔力量は主人公よりも遥かに多い。こいつらよりも魔力量を多くする必要がある。)

 魔力量を増やすには時間がかかる。
 今からコツコツやっていくのが良いだろう。
 魔法の練習は、魔力器官が発達する10歳ごろから始めるつもりだが、魔力操作の練習と、魔力量を増やす訓練は、剣術の訓練と並行して行おう。

 魔法は、一位階から十位階まであり、威力や範囲などでランク分けされている。
 十位階が最も強く、戦争の勝敗を決するほどの威力がある。
 反対に一位階は、子供でも簡単に使うことができ、危険性は低い。
 魔法は魔法陣と魔法名を唱えることで行使できる
 魔法陣には魔法の情報が書かれており、魔法名を
トリガーにして発動するという感じだ。
 練習すれば、魔法名を唱えずして魔法を行使することができるようになる。
 思考のみで魔法を発動させる必要があるため、習得難度は高いが、魔法師団に入団するための条件の一つになっており、魔法を極めた者からしたら、基本的な技術である。
 魔法陣の情報が複雑になればなるほど魔力の消費量は多くなる。
 そのため、十位階ともなれば何十人もの魔法師が全ての魔力を使用して、ようやく発動できるかどうかというほどである。
 また、魔法は自分でつくることが可能である。
 だか、魔法陣は精密回路のようなもので、少し間違えば魔法が発動しなかったり、非常に非効率になってしまう。
 その分、魔法を自分でつくるメリットも存在する。
 それは魔法への理解だ。
 魔法は魔法陣に書かれた情報と自分のイメージで決まる。
 イメージがあまりできないと、魔法陣の情報のみで魔法を行使することになり、効果に影響が出る。
 その反面、明確に魔法イメージできれば、より強く
自分の思い描いた通りに魔法を行使できる。
 自分の魔法であれば、そのイメージがしやすいため、他者が使用するよりもより高い威力で、行使できるのである。
 貴族家では、先祖がつくった魔法を継承しているところもある。
 そういった魔法は、力の象徴でもあるため、貴族にとって重要なものである。

 (魔法の勉強はこんなところで良いだろう。近いうちに剣術の鍛練を始めたいが、講師となる人がいない。これは当主である父に頼むのが良いだろう。
転生してからは、まだ会ったことはないが、ここで自分の有用性をアピールできれば、将来勘当される可能性は下がる。前世の知識を活かして上手く立ち回ってみせる。)
 

 



 
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