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第3章・比叡へ
第21話 鵜丸
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崇徳は思う。
あの女人が現れてから、父・本院様は全く変わってしまわれた。
白河院が御存命の頃は勿論、お亡くなりになってからも何事につけ慎み深い方であったのが、今では全く別人のようだ。
そもそも、臣下の想い者を召し上げてしまうなどということからして、地位あるものの為すべき仕儀ではない。
譲位を迫られた時もそうであった。
熱にうかされたように、躰仁に位を譲ることの理と利を長い時をかけて繰り返し説かれた、その切迫した顔つきとは裏腹に、言の端々にただよう実の無さはどういうことか。
何物かに憑かれたとしか思えぬ。
しかし、自身のことはどうでもよい。
右も左も分らぬような幼年にして帝の地位につけられて後、ひたすら己を無にして天地の神々に我が国と、民の安らぎを祈るばかりに努めてきたこの身には、曽祖父・白河法皇のような、治天の君として政を司るような知識も権謀術数もありはせぬ。
仮に治天の君になり得たとして、どのようにして民に徳治を施し得ようか。
だが、我が子・重仁はどうなる。
そして、この国の将来も。
異母弟・躰仁が帝になったのは良いが、いまだ幼く、しかも病弱。
そして本院様も、もはや老齢に差し掛かっている。
二人に万が一のことがあった場合、帝も決まらず治天の君もなくしては、世の乱れるは必定ではないか。
躰仁は我が后・聖子の養子であるからには、義理とはいえ重仁はただ一人の弟である。
ならば皇太弟としてしかるべきに、いまだ親王宣下に止まっているのはどういうことか、解せぬ。
先頃の祇園の一件にしてもそうだ。
平家を重用するあまり、処罰の議決が遅れに遅れ、叡山の怒りを招いた。
あげく武士たちを動員して荒法師たちを牽制したが、あれとて、ひとつ間違えば都を争乱に巻き込むところであった。
以前の父なら、もっと穏便に事を収めようとしただろう。
それら一連の強引な為し様の背後に玉藻前がいるという。
老いの兆しに焦る父を煽り、性急な行動に駆り立てているとは、狭い宮中で聞こえてくるもっぱらの噂である。
それが本当だとすれば、あの女は何を狙っているのか。
后の地位を目指すではなし、本院との間に子がいて、その子を帝にしようとする訳でもなく、一介の女御がむやみに世の不安をかき立ててどうしようというのか。
ここまで考えてふと、崇徳はあらためて八郎をまじまじと見つめた。
(しかし、この少年は違うようだ)
丈高く、色白く、彫りの深き顔も玉藻前譲りであろうが、その切れ長の目には全く邪気が感じられないではないか。
あの女の息子として生まれ、しかも内紛絶えぬ河内源氏の一族の中で育ちながら、これはどうしたことか。
すると八郎はしきりに首をかしげ、何か怪訝そうな顔を見せている。
崇徳は不審に思い、問うた。
「どうしたのじゃ」
「いや、大したことではないのです」
「ここは宮中ではないからな。遠慮することはない。思ったままを言ってみよ」
「では申します。考えていた御方と少し違っておりましたので」
「どう違うのか」
「先の帝といえば、宮家や公卿の総元締めのようなものでありましょう。そこで、もっと威丈高な、偉そうな顔をした方を勝手に思い描いておりましたところ、案外に気さくそうな、お優し気な姿に、いささか驚いておるのです」
これを聞いて崇徳は絶句した。
さすがに皇円も慌てる。
「これ! 無礼な」
ところが次の瞬間、誰もが予想し得ないことが起こった。
「あーはっはっ!」
崇徳が大声で笑い出したのだ。
しかも、辺りを憚らぬ哄笑である。
みだりに自我を表すことの許されぬ立場として過ごしてきたこの人の、それはもしや生涯初めての爆発的な感情の発露であったろうか。
その哄笑がひとしきり続いた後、崇徳は軽く目元を抑える。
あまりの意外さと可笑しさに、涙が出るほど笑ってしまったのだ。
そして、今だに身体を小さく震わせ、愉快でたまらぬといった様子である。
「いや、失礼した。あまりに面白い話を聞いたのでな。そうか。宮や公卿共の総元締めは、きっと威丈高か」
「はい。私に限らず、世間の者は大抵はそう思っているかと」
「またそのような」
皇円が再度たしなめに入ろうとするが、崇徳はそれを掌で制した。
「構わん。続けよ」
「ですが、実際にお会いしたらそうではなかったとも申しました」
「ふふ、それはそうだろう。なにも好きこのんで帝などになった訳ではないからな」
「そうなのですか」
「ああ。曽祖父のたっての希望で位につけられし時、まだ僅か五歳ぞ。それからは子供らしく遊ぶこともなく、祈りと儀式ばかりの毎日じゃ」
「ほう。帝というのも存外に不自由なものなのですね」
「全くだ」
崇徳は寂しく笑って目を反らす。
何か思うところがあったのか。
そして視線を戻すと、自嘲気味に呟いた。
「だが、位を辞した今では、歌を詠み蹴鞠に興じる気儘な毎日よ。そういう意味では汝の母・玉藻前に感謝すべきか」
この言葉に、八郎は我が耳を疑う。
俺の母が玉藻前だと!
それこそは今の世で権勢を極める本院の寵姫ではないか!
玉藻前という女御の名は人口に膾炙している。
そしてまた、高階通憲、つまり今の藤原信西の養女として昇殿したが、元は白拍子だったということも公然の秘密である。
八郎もその名と、あれこれの世間の噂を耳にしたことがあった。
だが、八郎は源氏館で母のことを一切知らされずに育った。
江口の一介の遊女で、自分が幼い時に死んだと聞かされていたのである。
それが嘘であることは薄々感づいていたが、真実は八郎の思いがけぬものであった。
しかもそれを先の帝・新院の口から聞かされるとは。
あまりのことに、「かっ」と目を見開いた。
なんということぞ!
それでは父は自らの想い者を本院に差し出すことによって官を得たのか。
そして母も否を言うでもなく、俺を捨てて昇殿し、今では民人の難渋や惨めさを顧みぬ放埓に与しているとは。
浅ましさと背徳の極みではないか。
手が震えた。
ここで善弘が八郎の異変を見て取った。
自らの手で八郎の震える手をそっと抑える。
皇円と善弘は八郎の生い立ちを摂関家から聞いて知っている。
崇徳の境遇についてもしかりである。
その崇徳もまた八郎の変化に気付いた。
「もしかして、知らなかったのか!」
思わず、その端正な顔を後悔に歪められた。
これに対して八郎は深く息をついて気を静め、
「良いのです。いずれは知るべきことだったでしょうから」
と、落ち着いた微笑を浮かべた。
相手を責める気持ちなど微塵もないと感じさせる、涼やかな笑顔である。
これに崇徳は心をうたれた。
八郎は穏やかな声で更に言う。
「ただ、父が母を差し出すことによって任官したこと、母が本院様の傍にあって、あれこれと世の乱れの因となっていることを、恥ずかしく思うばかりです」
「それは違うぞ!」
八郎の言葉が終わるか終わらないうちに、崇徳はそれを遮った。
「全ては我が父から始まったことなのだ。父が玉藻殿を無理に召し上げることさえなければ、八郎が母に去られることもなく、為義殿が妾を失うこともなかったのだ」
そして、なんと深々と頭を下げたのである。
「すまなかった」
無位無官の少年に対して謝罪する皇族の姿など前代未聞であろう。
八郎はその姿に息を呑んだ。。
これはいったい何事か。
生まれや位に安住する人間の見せる姿ではない。
この人は心に何か重いものを抱えておわす。
皇円は慌てる。
「新院様、それはあまりにも勿体のうございます」
「いや、不用意に母のことに触れ、有為の若者の心を傷つけたことも勿論だが、それだけではない。八郎だけに詫びているのではないのだ」
「と申されますと」
「父の件だけではなく、ずっと以前から、宮中にも公家共の間にも不徳や欺瞞が蔓延っておる。上に立つ者がそうであれば、民が真似をするのは当然であろう。畢竟、今の世の乱れは全て我々が招いたものである!」
溢れ出すような心情の吐露であった。
崇徳の言うその不徳の中には、自らの曽祖父と母の許されざる関係も含まれていたろうか。
「先の帝でありながら、政に関わる者のそうした堕落、風紀の紊乱を、どうすることもできなかった我が身の不甲斐なさを情けなく思い、苦しみ嘆く全ての良民に対して頭を下げているのだ!」
場を沈黙が支配する。
崇徳の叫ぶが如き悲痛な言に、皇円も善弘も、そして八郎も、かけるべき言葉を失ったのである。
この方はなんと率直なのであろうか。また、なんという真摯さであろうか。
ようやく頭を上げた崇徳は胸元に手を入れ、一振りの短刀を取り出した。
「我が家に伝わる守り刀のひとつで、鵜丸というものだ。これを八郎に遣わしたい。決して物で償おうなどという浅薄な気持ちではないのだが、他に方法が思いつかぬ。これ位では詫びにもなるまい。しかし、是非とも受け取ってほしい。せめてもの謝罪の印じゃ」
自ら八郎の手を取って短刀を握らせる。
これが八郎と崇徳院の初めての出会いであった。
そしてこの鵜丸が後々、八郎の命を救うことになる。
あの女人が現れてから、父・本院様は全く変わってしまわれた。
白河院が御存命の頃は勿論、お亡くなりになってからも何事につけ慎み深い方であったのが、今では全く別人のようだ。
そもそも、臣下の想い者を召し上げてしまうなどということからして、地位あるものの為すべき仕儀ではない。
譲位を迫られた時もそうであった。
熱にうかされたように、躰仁に位を譲ることの理と利を長い時をかけて繰り返し説かれた、その切迫した顔つきとは裏腹に、言の端々にただよう実の無さはどういうことか。
何物かに憑かれたとしか思えぬ。
しかし、自身のことはどうでもよい。
右も左も分らぬような幼年にして帝の地位につけられて後、ひたすら己を無にして天地の神々に我が国と、民の安らぎを祈るばかりに努めてきたこの身には、曽祖父・白河法皇のような、治天の君として政を司るような知識も権謀術数もありはせぬ。
仮に治天の君になり得たとして、どのようにして民に徳治を施し得ようか。
だが、我が子・重仁はどうなる。
そして、この国の将来も。
異母弟・躰仁が帝になったのは良いが、いまだ幼く、しかも病弱。
そして本院様も、もはや老齢に差し掛かっている。
二人に万が一のことがあった場合、帝も決まらず治天の君もなくしては、世の乱れるは必定ではないか。
躰仁は我が后・聖子の養子であるからには、義理とはいえ重仁はただ一人の弟である。
ならば皇太弟としてしかるべきに、いまだ親王宣下に止まっているのはどういうことか、解せぬ。
先頃の祇園の一件にしてもそうだ。
平家を重用するあまり、処罰の議決が遅れに遅れ、叡山の怒りを招いた。
あげく武士たちを動員して荒法師たちを牽制したが、あれとて、ひとつ間違えば都を争乱に巻き込むところであった。
以前の父なら、もっと穏便に事を収めようとしただろう。
それら一連の強引な為し様の背後に玉藻前がいるという。
老いの兆しに焦る父を煽り、性急な行動に駆り立てているとは、狭い宮中で聞こえてくるもっぱらの噂である。
それが本当だとすれば、あの女は何を狙っているのか。
后の地位を目指すではなし、本院との間に子がいて、その子を帝にしようとする訳でもなく、一介の女御がむやみに世の不安をかき立ててどうしようというのか。
ここまで考えてふと、崇徳はあらためて八郎をまじまじと見つめた。
(しかし、この少年は違うようだ)
丈高く、色白く、彫りの深き顔も玉藻前譲りであろうが、その切れ長の目には全く邪気が感じられないではないか。
あの女の息子として生まれ、しかも内紛絶えぬ河内源氏の一族の中で育ちながら、これはどうしたことか。
すると八郎はしきりに首をかしげ、何か怪訝そうな顔を見せている。
崇徳は不審に思い、問うた。
「どうしたのじゃ」
「いや、大したことではないのです」
「ここは宮中ではないからな。遠慮することはない。思ったままを言ってみよ」
「では申します。考えていた御方と少し違っておりましたので」
「どう違うのか」
「先の帝といえば、宮家や公卿の総元締めのようなものでありましょう。そこで、もっと威丈高な、偉そうな顔をした方を勝手に思い描いておりましたところ、案外に気さくそうな、お優し気な姿に、いささか驚いておるのです」
これを聞いて崇徳は絶句した。
さすがに皇円も慌てる。
「これ! 無礼な」
ところが次の瞬間、誰もが予想し得ないことが起こった。
「あーはっはっ!」
崇徳が大声で笑い出したのだ。
しかも、辺りを憚らぬ哄笑である。
みだりに自我を表すことの許されぬ立場として過ごしてきたこの人の、それはもしや生涯初めての爆発的な感情の発露であったろうか。
その哄笑がひとしきり続いた後、崇徳は軽く目元を抑える。
あまりの意外さと可笑しさに、涙が出るほど笑ってしまったのだ。
そして、今だに身体を小さく震わせ、愉快でたまらぬといった様子である。
「いや、失礼した。あまりに面白い話を聞いたのでな。そうか。宮や公卿共の総元締めは、きっと威丈高か」
「はい。私に限らず、世間の者は大抵はそう思っているかと」
「またそのような」
皇円が再度たしなめに入ろうとするが、崇徳はそれを掌で制した。
「構わん。続けよ」
「ですが、実際にお会いしたらそうではなかったとも申しました」
「ふふ、それはそうだろう。なにも好きこのんで帝などになった訳ではないからな」
「そうなのですか」
「ああ。曽祖父のたっての希望で位につけられし時、まだ僅か五歳ぞ。それからは子供らしく遊ぶこともなく、祈りと儀式ばかりの毎日じゃ」
「ほう。帝というのも存外に不自由なものなのですね」
「全くだ」
崇徳は寂しく笑って目を反らす。
何か思うところがあったのか。
そして視線を戻すと、自嘲気味に呟いた。
「だが、位を辞した今では、歌を詠み蹴鞠に興じる気儘な毎日よ。そういう意味では汝の母・玉藻前に感謝すべきか」
この言葉に、八郎は我が耳を疑う。
俺の母が玉藻前だと!
それこそは今の世で権勢を極める本院の寵姫ではないか!
玉藻前という女御の名は人口に膾炙している。
そしてまた、高階通憲、つまり今の藤原信西の養女として昇殿したが、元は白拍子だったということも公然の秘密である。
八郎もその名と、あれこれの世間の噂を耳にしたことがあった。
だが、八郎は源氏館で母のことを一切知らされずに育った。
江口の一介の遊女で、自分が幼い時に死んだと聞かされていたのである。
それが嘘であることは薄々感づいていたが、真実は八郎の思いがけぬものであった。
しかもそれを先の帝・新院の口から聞かされるとは。
あまりのことに、「かっ」と目を見開いた。
なんということぞ!
それでは父は自らの想い者を本院に差し出すことによって官を得たのか。
そして母も否を言うでもなく、俺を捨てて昇殿し、今では民人の難渋や惨めさを顧みぬ放埓に与しているとは。
浅ましさと背徳の極みではないか。
手が震えた。
ここで善弘が八郎の異変を見て取った。
自らの手で八郎の震える手をそっと抑える。
皇円と善弘は八郎の生い立ちを摂関家から聞いて知っている。
崇徳の境遇についてもしかりである。
その崇徳もまた八郎の変化に気付いた。
「もしかして、知らなかったのか!」
思わず、その端正な顔を後悔に歪められた。
これに対して八郎は深く息をついて気を静め、
「良いのです。いずれは知るべきことだったでしょうから」
と、落ち着いた微笑を浮かべた。
相手を責める気持ちなど微塵もないと感じさせる、涼やかな笑顔である。
これに崇徳は心をうたれた。
八郎は穏やかな声で更に言う。
「ただ、父が母を差し出すことによって任官したこと、母が本院様の傍にあって、あれこれと世の乱れの因となっていることを、恥ずかしく思うばかりです」
「それは違うぞ!」
八郎の言葉が終わるか終わらないうちに、崇徳はそれを遮った。
「全ては我が父から始まったことなのだ。父が玉藻殿を無理に召し上げることさえなければ、八郎が母に去られることもなく、為義殿が妾を失うこともなかったのだ」
そして、なんと深々と頭を下げたのである。
「すまなかった」
無位無官の少年に対して謝罪する皇族の姿など前代未聞であろう。
八郎はその姿に息を呑んだ。。
これはいったい何事か。
生まれや位に安住する人間の見せる姿ではない。
この人は心に何か重いものを抱えておわす。
皇円は慌てる。
「新院様、それはあまりにも勿体のうございます」
「いや、不用意に母のことに触れ、有為の若者の心を傷つけたことも勿論だが、それだけではない。八郎だけに詫びているのではないのだ」
「と申されますと」
「父の件だけではなく、ずっと以前から、宮中にも公家共の間にも不徳や欺瞞が蔓延っておる。上に立つ者がそうであれば、民が真似をするのは当然であろう。畢竟、今の世の乱れは全て我々が招いたものである!」
溢れ出すような心情の吐露であった。
崇徳の言うその不徳の中には、自らの曽祖父と母の許されざる関係も含まれていたろうか。
「先の帝でありながら、政に関わる者のそうした堕落、風紀の紊乱を、どうすることもできなかった我が身の不甲斐なさを情けなく思い、苦しみ嘆く全ての良民に対して頭を下げているのだ!」
場を沈黙が支配する。
崇徳の叫ぶが如き悲痛な言に、皇円も善弘も、そして八郎も、かけるべき言葉を失ったのである。
この方はなんと率直なのであろうか。また、なんという真摯さであろうか。
ようやく頭を上げた崇徳は胸元に手を入れ、一振りの短刀を取り出した。
「我が家に伝わる守り刀のひとつで、鵜丸というものだ。これを八郎に遣わしたい。決して物で償おうなどという浅薄な気持ちではないのだが、他に方法が思いつかぬ。これ位では詫びにもなるまい。しかし、是非とも受け取ってほしい。せめてもの謝罪の印じゃ」
自ら八郎の手を取って短刀を握らせる。
これが八郎と崇徳院の初めての出会いであった。
そしてこの鵜丸が後々、八郎の命を救うことになる。
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