不死鳥契約 ~全能者の英雄伝~

足将軍

文字の大きさ
上 下
22 / 86
第二章

実技の授業②

しおりを挟む
…視線を感じる…まぁそうだよね。天族を力押しで勝ったのだから当然か…

「こらこら、授業に戻ってこい」

ガルド先生の言葉に全員が前を向いた。

「ガルド先生、今回の授業ってなんすか~?」
「今回の授業は使い魔の召喚だ」

使い魔の召喚は自分の魔力の性質で相応しいモンスターを召喚する儀式だ。

ちなみに、使い魔を持ってる奴はおそらく自力で手に入れたか家で受け継がれている奴だろう。
自力で手に入れてるという線は限りなく低いが・・・
ちなみにほとんどの奴が魔物、精霊程度しか出せないと聞く。

「具体的にどうすれば使い魔が召喚出来るんですか?」

一人の生徒が聞くと、ガルド先生は一つの箱を持ってきた。
その箱の中には大量の石のようなものが入っていた。
石というより水晶という表現が正しいだろう。

「良いか~カシエルとかは家から受け継いだ使い魔かも知れんが、基本は召喚石を使うんだ」

召喚石とは召喚儀式に必要な道具で使い方は至って簡単、魔力を少しでも注ぎ込めばその魔力の性質に合わせた使い魔を召喚してくれる。
召喚石で召喚した使い魔は友好関係無しでも契約ができるらしい。
ちなみに普通に銅貨四枚程度で売ってるのだが何回使っても結果は同じだ。

ガルド先生は使い魔を持たない生徒全員に配った

「よし、使い魔持ってねぇ奴は全員持ったな?じゃあやっていいぞ」

ほとんどの奴はEか、Dの魔物だった。でも、モンスターは成長に合わせて進化するから別に気にしない方が良いらしい。

ジルが校庭の端でやっていたので声をかける。

「ジル~、どうだった?」
「あー、俺はFランクのライトスライムだったぜ」

ジルの足元を見ると黄色の球体ゼリーみたいなのがいた。だいたい直径三十センチメートルだった

「ジル…」
「なんだよ、馬鹿にすんな」
「違う、お前何でコイツをライトスライムに変化させてんだ?」

そのライトスライムはスライムの見た目だが明らかに魔力量がスライムでは無い。おそらく変化が出来るということは魔族や天族より上のクラスだ。
変化させてる理由だが、多分俺と同じだろう。
すると、ジルは俺に小声で話かけた

「絶対誰にも言うなよ…コイツ、悪魔クラスだランクはS、言ったらお前の使い魔両方SSだって言い触らすからな!」

ほう、俺を脅すとはやるじゃないか・・・
脅しと言うより、子供が好きな子を秘密な!と言ってるぐらいのレベルだが・・・

「わかったよ、言わないからリンとメリィのことは絶対言うなよ。それでそいつ本当は何のモンスターなんだ?」
「あぁ、ユニコーンだ」

ユニコーンは別名一角獣と呼ばれるモンスターだ。知能が高く、光属性の悪魔と少し珍しい。

「何でライトスライムにしてんだよ!」
「だって悪目立ちすんだろ!」
「そりゃあそうだけどよ…」

確かにSランクの悪魔クラスを召喚したとなると、それはもう大騒ぎだ。
ライトスライムの方が良いのかもしれない。
まぁ、ジルも俺と同じように悪目立ちは嫌いのようだ。

「全員、召喚出来たか~?」

ガルド先生の声にクラスの全員が返事をする。
返事をせず、話混んでいるのは俺達だけだった
ガルド先生俺達の方に来てライトスライム(仮)を見ている

「…ジル」

やっと話が終わり、やっとガルド先生がこちらに来てるのに気付くジル。
怒られるかと思った…その時、ガルド先生は涙を流しながらジルの肩を叩いた。

「ジル、ランク何て気にするな……」

「え?何で泣いてんすか!?」

ジルは動揺している。ガルド先生は泣きながら「大丈夫、先生は味方だ」と言って授業を再開した。
何か勘違いされている・・・

「何か罪悪感しないんだが…」
「よーし、次は使い魔と一緒に戦う戦闘に入る!全員十分後に集まれ!解散!」
「次は使い魔との戦闘かー、…ん?使い魔と…?」

マジか…リンとメリィを出さなきゃいけないのか…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

処理中です...