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第一章
シャル・カシエル
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「待って!」
後ろから声を掛ける茶髪のハーフツインテの女の子、そうシャル・カシエルだ
「おや、カシエルさん僕に何か用ですか?」
俺は自己紹介中の殺気の件だと知りながら、逢えて聞いた。
一応、違う場合もあるし、初めから殺気を放ってた事を認めるのは得策じゃないからね。
「じゃあ聞きますが、殺気を放ちましたよね?私に対して」
「殺気?何故僕がそんな物騒な物を放たなきゃいけないんだい?」
「それを聞いているのです!」
とぼけていたら突然怒鳴られた。怒鳴られたらこちらもお返ししなきゃいかないな
「じゃあ、次の質問に答えたらいいですよカシエル家のお嬢様」
「質問しているのはわたーーヒャッ!」
俺は反抗しようとしていたので自己紹介の時より濃厚で、軽く闇属性と光属性を合わせた重力波を乗せた殺気を放った
シャルは重力に耐えられず、地面に手を付けた。
「おいおいクロ、この重力はこの子にはちっときついぜ」
「ってか何でお前普通に立ててるんだよ……この重力の中で普通にしてるとか化け物か?」
乗せた重力は軽いがここまで普通にいる奴はなかなかいない。
ジルってチャラ男に見えるけど結構強いのかもな。
「おいおいひでーな、さっさと重力解いてやれこの子もう失神寸前だぜ?」
「あ、やべ」
俺は失神されたら困るので、汗でびしゃびしゃの彼女の重力を解いた。
「大丈夫ですか?カシエルさん」
ジルは半分笑いそうな顔を必死に堪えて心配そうな表情を見せた。
コイツ、絶対本心で言ってないだろ。
「ハァハァ、ハァハァ、こ、これは…?」
シャル・カシエルは何が起きたか理解出来ていない様子だった。
「(クロ!やり過ぎ!)」
「じゃあ質問するよ?貴女は養子ですよね?」
シャル・カシエルはさっきまでの汗など気にせず、俺の言った養子という言葉に驚いていた。
「な、何故それを?」
「やっぱりか…カシエルさん」
「は、はい…」
さっきの現象を理解出来ずとも俺がやったと理解したのか、大人しくなった。
「この度の無礼を深く申し訳なく思います」
俺は跪き、頭を下げた。
「ほえ?」
何故謝られているかまるでわからない様子のシャル・カシエル、まぁそりゃあそうだ。さっきまで攻撃してきた相手が急に謝り始めたんだからな。
「おいおい、どういう風の吹き回しだ?クロ」
理解が出来ないジル、うん、まぁそうだよね。
「養子と分かっていればこのような真似はしなかったのですが…」
「ちょ、ちょっと待って、その言い方はおかしくない?」
「何がでしょう?」
「だって、その言い方だとカシエルの人だったら容赦なくさっきみたいな事をするって感じだから」
「ハッハッハ、あんな生温い事で済ましませんよ~」
俺は笑いながら言った。シャル・カシエルは怖がっていた。
「おいクロ、脅しもその辺にしとけお前の本命が来るぞ」
「マジか、今はやり時じゃないからまた今度ねカシエルのお嬢様」
俺とジルは駆け足で寮に逃げるように入った。
やり時はアイツが調子に乗った時だと決めているのでね―――
クロが去った後、シャル・カシエルは重力の負荷が消えて立ち上がりながら呟いた。
「何だったのかしら…あの二人は…」
「おや、シャルじゃないかどうしたんだ?」
話しかけて来たのは義兄のシード・カシエルだった。
シード兄さんは、義理の妹の私にも優しい。
とても、下の子思いの方だと思っている。
生徒会長ともあり、尊敬できる人物だ。
「あ、いえ、少し気になる人がいたもので…」
「ほほぅ、恋の話か兄さんが相談に乗ろうか?」
笑いながら茶化すように言ってきたので私は「真剣に話をしているんですっ!」と言った。そして話をしていくと、シード兄さんは私を心配してくれた。
「へぇ、黒髪のクラスメイトがカシエル家に恨みを持っている……か」
「心当たりありますか?」
するとシード兄さんは真剣な顔で言った
「レインに二人で相談しにいこう、僕には心当たり無いか記憶から消したかのどちらかだからね」
そのあと、私達は家に帰った。
レイン兄さんに相談するために…
後ろから声を掛ける茶髪のハーフツインテの女の子、そうシャル・カシエルだ
「おや、カシエルさん僕に何か用ですか?」
俺は自己紹介中の殺気の件だと知りながら、逢えて聞いた。
一応、違う場合もあるし、初めから殺気を放ってた事を認めるのは得策じゃないからね。
「じゃあ聞きますが、殺気を放ちましたよね?私に対して」
「殺気?何故僕がそんな物騒な物を放たなきゃいけないんだい?」
「それを聞いているのです!」
とぼけていたら突然怒鳴られた。怒鳴られたらこちらもお返ししなきゃいかないな
「じゃあ、次の質問に答えたらいいですよカシエル家のお嬢様」
「質問しているのはわたーーヒャッ!」
俺は反抗しようとしていたので自己紹介の時より濃厚で、軽く闇属性と光属性を合わせた重力波を乗せた殺気を放った
シャルは重力に耐えられず、地面に手を付けた。
「おいおいクロ、この重力はこの子にはちっときついぜ」
「ってか何でお前普通に立ててるんだよ……この重力の中で普通にしてるとか化け物か?」
乗せた重力は軽いがここまで普通にいる奴はなかなかいない。
ジルってチャラ男に見えるけど結構強いのかもな。
「おいおいひでーな、さっさと重力解いてやれこの子もう失神寸前だぜ?」
「あ、やべ」
俺は失神されたら困るので、汗でびしゃびしゃの彼女の重力を解いた。
「大丈夫ですか?カシエルさん」
ジルは半分笑いそうな顔を必死に堪えて心配そうな表情を見せた。
コイツ、絶対本心で言ってないだろ。
「ハァハァ、ハァハァ、こ、これは…?」
シャル・カシエルは何が起きたか理解出来ていない様子だった。
「(クロ!やり過ぎ!)」
「じゃあ質問するよ?貴女は養子ですよね?」
シャル・カシエルはさっきまでの汗など気にせず、俺の言った養子という言葉に驚いていた。
「な、何故それを?」
「やっぱりか…カシエルさん」
「は、はい…」
さっきの現象を理解出来ずとも俺がやったと理解したのか、大人しくなった。
「この度の無礼を深く申し訳なく思います」
俺は跪き、頭を下げた。
「ほえ?」
何故謝られているかまるでわからない様子のシャル・カシエル、まぁそりゃあそうだ。さっきまで攻撃してきた相手が急に謝り始めたんだからな。
「おいおい、どういう風の吹き回しだ?クロ」
理解が出来ないジル、うん、まぁそうだよね。
「養子と分かっていればこのような真似はしなかったのですが…」
「ちょ、ちょっと待って、その言い方はおかしくない?」
「何がでしょう?」
「だって、その言い方だとカシエルの人だったら容赦なくさっきみたいな事をするって感じだから」
「ハッハッハ、あんな生温い事で済ましませんよ~」
俺は笑いながら言った。シャル・カシエルは怖がっていた。
「おいクロ、脅しもその辺にしとけお前の本命が来るぞ」
「マジか、今はやり時じゃないからまた今度ねカシエルのお嬢様」
俺とジルは駆け足で寮に逃げるように入った。
やり時はアイツが調子に乗った時だと決めているのでね―――
クロが去った後、シャル・カシエルは重力の負荷が消えて立ち上がりながら呟いた。
「何だったのかしら…あの二人は…」
「おや、シャルじゃないかどうしたんだ?」
話しかけて来たのは義兄のシード・カシエルだった。
シード兄さんは、義理の妹の私にも優しい。
とても、下の子思いの方だと思っている。
生徒会長ともあり、尊敬できる人物だ。
「あ、いえ、少し気になる人がいたもので…」
「ほほぅ、恋の話か兄さんが相談に乗ろうか?」
笑いながら茶化すように言ってきたので私は「真剣に話をしているんですっ!」と言った。そして話をしていくと、シード兄さんは私を心配してくれた。
「へぇ、黒髪のクラスメイトがカシエル家に恨みを持っている……か」
「心当たりありますか?」
するとシード兄さんは真剣な顔で言った
「レインに二人で相談しにいこう、僕には心当たり無いか記憶から消したかのどちらかだからね」
そのあと、私達は家に帰った。
レイン兄さんに相談するために…
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