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オーバエージ

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未知との遭遇・郵便屋編

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猫と女性が乗った車がだいぶ離れたので、女性が呼び出した吹雪は止み、太陽が顔を出し
すでに降り積もった雪をだいぶ溶かしてくれていた。
しかしあいつらはテッドの経路を知っている為、できるだけ車は止めずに運転しながらレーションに
食らいついていた。
しばらく走っていると右手に森への道が見えた。反対側は山脈が見え崖になっており、仕方なく森の道を
選ぶほか無かった。
森の道はうっそうと木々が茂っており、やや暗かった。こんな場所にはモーテルどころか露店もないだろう。
そんな事を思いながら走っていると、前方に何やら四角い物体が道の真ん中に現れた。
道幅はそれほど広くはない。近づいてみると、頑丈そうな大盾が道をふさいでいる事に気づいた。
盾はピクリともせずに、盾についてる監視ガラスからこちらの様子を伺っているようだった。
テッドは手を目の上にかざしながら車を停車するほか無かった。どうしようか迷っていたその時。
盾から少年が飛び出し、銃を3発ほど撃ってすぐ盾に隠れた。
ガラスも防弾なので助かったが、賞金稼ぎであることは間違いなかった。
サーモグラフィ双眼鏡で盾を覗くと、赤い物体が2つある。一人は盾を支えているようだ。
要は盾役が防御に回り、少年が銃で獲物を仕留めるコンビネーションプレイなのだろう。

ここ最近頼りかけているミニミサイルを装填し、一気にかたをつけるように発射させた。
ドオン!という勢いで爆風がこちらまで届く中、盾はそのままガッシと地面に立っていた。
ミニミサイルが効かない…?テッドは正直、狼狽した。
少年が盾に隠れたまま吠えた。
「とーちゃん!郵便屋だよ郵便屋!手紙をよこせぇ!」
父子なのだろうか。そう思うと銃を撃つのもためらわれた。
強行突破するしかない。テッドはエンジンを唸らせ、盾使いに突進していく。
そして盾人間に当たる直前、横をジャンプで通り抜けた。車が45度以上傾く。
そして無事着地してから、猛スピードで通り抜けた。
少年がこちらに銃を連射していたが、むなしく音が森の中に響き渡るだけだった。
色んなタイプの強盗を見てきたが、大盾を持った強盗は初めてだっただけに
「色んなタイプの強盗がいるなぁ…」
と感慨深い思いで、再びレーションをかじるのだった。
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