20 / 40
荒野
しおりを挟む
1
見えるのは荒野。所どころ大きな茂みがあり、遠くにはうっすらと山脈が見える。
「さすがに疲れたから次のモーテルで休むわよ」
そういって猫族を見ると、静かに寝息を立てて寝ていた。
ヨーコは舌打ちをすると、ネコパンチにビンタをかます。
「寝てんじゃねーよこの野郎‼」
猫族はしばらくぼーっとしていたが、程なくまた眠りについた。
ヨーコはやはり凄いスピードで車を走らせていった。
2
やはりテッドも同じような光景の道を走っていた。どんなに走っても同じ光景なので
思わずあくびが出る。
「もう寝たいなぁ…」
ぼんやりとした感覚で運転していると、突然フロントガラスにペンキのようなものが
塗られ、視界が閉ざされた。急ブレーキを踏んで車を止めるとホルスターから銃を抜き
ドアを開け、車越しにあちこちを見渡す。大きな茂み以外隠れる場所は見当たらなかった。
「誰だ‼」
叫んでも応答がない。しかし襲われているという自覚だけがあった。
と、首の横に痛みが走った。首に刺さったものを乱暴に取ると、吹き矢のようなもので刺されたようだ。
再び周囲を見ても物陰一つ見当たらない。
「くそっ一体どこから…」
そう言うと体中に麻酔を浴びたような感覚に陥り、頭も朦朧となった。
最後の光景は、紙袋を被った人間たちがこちらを取り囲むように眺めている。そんな光景だ。
そうしてテッドは完全に意識を失った。
見えるのは荒野。所どころ大きな茂みがあり、遠くにはうっすらと山脈が見える。
「さすがに疲れたから次のモーテルで休むわよ」
そういって猫族を見ると、静かに寝息を立てて寝ていた。
ヨーコは舌打ちをすると、ネコパンチにビンタをかます。
「寝てんじゃねーよこの野郎‼」
猫族はしばらくぼーっとしていたが、程なくまた眠りについた。
ヨーコはやはり凄いスピードで車を走らせていった。
2
やはりテッドも同じような光景の道を走っていた。どんなに走っても同じ光景なので
思わずあくびが出る。
「もう寝たいなぁ…」
ぼんやりとした感覚で運転していると、突然フロントガラスにペンキのようなものが
塗られ、視界が閉ざされた。急ブレーキを踏んで車を止めるとホルスターから銃を抜き
ドアを開け、車越しにあちこちを見渡す。大きな茂み以外隠れる場所は見当たらなかった。
「誰だ‼」
叫んでも応答がない。しかし襲われているという自覚だけがあった。
と、首の横に痛みが走った。首に刺さったものを乱暴に取ると、吹き矢のようなもので刺されたようだ。
再び周囲を見ても物陰一つ見当たらない。
「くそっ一体どこから…」
そう言うと体中に麻酔を浴びたような感覚に陥り、頭も朦朧となった。
最後の光景は、紙袋を被った人間たちがこちらを取り囲むように眺めている。そんな光景だ。
そうしてテッドは完全に意識を失った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる