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停戦?
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テッドは妙な物音で夜更けにふと目を覚ました。もちろんいつものように銃は片手に持ったまま眠っていた。
「誰かいるのかな」
トイレにも行きたかったテッドはそのまま自分の部屋を開け、トイレに向かうため渡り廊下を歩いていると、ふと
後ろに気配を感じ振り返ると、突然投擲用ナイフが4、5本飛んできたので、思わずかがんだのだが左肩に1本ナイフを受けてしまって
すぐに引き抜いた。血が滲む程度で済んだが利き手の方じゃないのが幸いして銃を構えることができた。
「誰だ貴様!」
もう一度吠えるとナイフ使いはあっさり姿を現した。背は高く青い髪、鎖かたびらを装備し、投擲用ではない変わった形状のナイフを携帯している。
「盗賊団団長だ。まさかまさか本物のAAAに会えるとはおもってなかったぜ。大人しく手紙を…」
言う前にテッドは銃をドカドカと心臓めがけて打ち込んだ。
「鎖かたびらはそんなチャチじゃねぇぜ」
「あぁそうかい」
テッドは早速ミニミサイルの威力を装填し、
「消えろゴミが!」
盗賊にモロに命中すると、思っていた以上の爆風が辺りを覆った。盗賊団長は窓を突き抜け、外の地面に激しく頭を打って倒れた。
恐らく生きてないだろう。ミニミサイルは伊達じゃなかった、すごい威力だ。
2
「何の騒ぎにゃ?」
ネコパンチが異変に気付いてヨロヨロと現れたのでギョッとした。まさかまた宿がまた同じだったなんて。慌てながら、
「ちょっとタイム!騒ぎは今は無しにしよう」
ネコパンチは眠い目をこすりながらあっさりと言った。
「前回の銃撃戦で、かなう相手じゃないと悟ってるんにゃよね。だから僕はなにもしない。ヨーコはどう思ってるかわからないけどにゃ」
そう言うとネコパンチはあっさりと寝室へと戻っていった。安堵する。
しかし猫のパートナーの女性は獰猛だ。ここはひとつ早めに宿をでた方が無難だろう。
とはいえまだ夜更け過ぎである。もう少し睡眠を取るため、テッドも大人しくベッドに戻った。毎日の日課である、片手に銃を持つ習慣は忘れずに。
テッドはICチップを3つ埋め込まれているのだが、その中の一つに「女性を殺してはいけない」というチップが埋め込まれているのだ。
郵便屋同士の紳士協定なのかどうかは分からないが、とにかくそういう事になっているわけだ。だから女性にどこまで銃を撃つかの判断はとても難しい。
せめて急所を避け、足止めさせる程度でなくてはならないのだ。
手紙入りのポーチを枕の下に置き、銃を片手で持ち、そんな事をベッドで考えている内にすぐ深い眠りに入っていった。
テッドは妙な物音で夜更けにふと目を覚ました。もちろんいつものように銃は片手に持ったまま眠っていた。
「誰かいるのかな」
トイレにも行きたかったテッドはそのまま自分の部屋を開け、トイレに向かうため渡り廊下を歩いていると、ふと
後ろに気配を感じ振り返ると、突然投擲用ナイフが4、5本飛んできたので、思わずかがんだのだが左肩に1本ナイフを受けてしまって
すぐに引き抜いた。血が滲む程度で済んだが利き手の方じゃないのが幸いして銃を構えることができた。
「誰だ貴様!」
もう一度吠えるとナイフ使いはあっさり姿を現した。背は高く青い髪、鎖かたびらを装備し、投擲用ではない変わった形状のナイフを携帯している。
「盗賊団団長だ。まさかまさか本物のAAAに会えるとはおもってなかったぜ。大人しく手紙を…」
言う前にテッドは銃をドカドカと心臓めがけて打ち込んだ。
「鎖かたびらはそんなチャチじゃねぇぜ」
「あぁそうかい」
テッドは早速ミニミサイルの威力を装填し、
「消えろゴミが!」
盗賊にモロに命中すると、思っていた以上の爆風が辺りを覆った。盗賊団長は窓を突き抜け、外の地面に激しく頭を打って倒れた。
恐らく生きてないだろう。ミニミサイルは伊達じゃなかった、すごい威力だ。
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「何の騒ぎにゃ?」
ネコパンチが異変に気付いてヨロヨロと現れたのでギョッとした。まさかまた宿がまた同じだったなんて。慌てながら、
「ちょっとタイム!騒ぎは今は無しにしよう」
ネコパンチは眠い目をこすりながらあっさりと言った。
「前回の銃撃戦で、かなう相手じゃないと悟ってるんにゃよね。だから僕はなにもしない。ヨーコはどう思ってるかわからないけどにゃ」
そう言うとネコパンチはあっさりと寝室へと戻っていった。安堵する。
しかし猫のパートナーの女性は獰猛だ。ここはひとつ早めに宿をでた方が無難だろう。
とはいえまだ夜更け過ぎである。もう少し睡眠を取るため、テッドも大人しくベッドに戻った。毎日の日課である、片手に銃を持つ習慣は忘れずに。
テッドはICチップを3つ埋め込まれているのだが、その中の一つに「女性を殺してはいけない」というチップが埋め込まれているのだ。
郵便屋同士の紳士協定なのかどうかは分からないが、とにかくそういう事になっているわけだ。だから女性にどこまで銃を撃つかの判断はとても難しい。
せめて急所を避け、足止めさせる程度でなくてはならないのだ。
手紙入りのポーチを枕の下に置き、銃を片手で持ち、そんな事をベッドで考えている内にすぐ深い眠りに入っていった。
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