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謎の神袋男
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トンネルを走行中は大雪と無縁になるので、ライトをハイビームにして車の速度を上げていった。
対向車線側には車が来る様子はなかった。
「このまま一気にメガロポリスに行ってゆっくりしたいなぁ…」
正直、雪続きでうんざりしているのでモチベーションは下がっていた。
宿にいた黒服の強盗2人組がまだ追っかけてきてる事が、郵便屋を一番憂鬱にさせた。
でないといきなり大雪になんて、なるはずがないじゃないか。
へこんでいると、遠くから白い出口が見えた。やっとトンネル通過だ。
しかしトンネルをでてすぐ、
「パパン!」と車のタイヤがパンクする音が聞こえた。
「何だ何だ、なにがあった?」
外に出てみると雪、まったくもう」
郵便屋がタイヤに触れていると、雪にまみれてマキビシチェーンが敷いてあるのを発見し
「誰の嫌がらせなんだ‼」
と叫ぶのと同時に
「タァーン‼」
と1発の銃声が山に轟いた。郵便屋はうつ伏せに倒れる。スナイパーライフルの一撃によるものなのは確かだった。
のっそりと近づいて来る紙袋野郎は郵便屋を見て、ぼそっと呟いた。
「血ガなイ…」
その言葉を合図にうつ伏せになっていたテッドは俊敏に仰向けになり、スミス&ウェッソンのリボルバーで6発全弾を心臓に撃ちつけた。
紙袋野郎は後ろに下がりながら思わず転倒した。テッドの肩には血が滲んでいたが雪に染みる程度の血ではなかった。
テッドは紙袋を外そうと考えたが、もう死んでる事だし、何より怖いし思いとどまった。スピードローダーで素早く弾丸を6発装填する。
対抗から原付に乗った青年をみつけ、両手で合図をすると原付は徐行したのち止まってくれた。
テッドは札束を出し、言った。
「その原付、2千ドルでうってくれない?」
2
トンネルを走行中目の前に、かすかに光を放つトンネル出口が見えてきた。
「やっとか…」
吸っていたタバコを窓から投げ捨て眺めると、トンネルの出口に郵便屋の車があり、
その横に巨体な男が倒れていた。
あきらかに異変を感じた二人は、車を降り近くまでにじり寄っていく。
「あーっマキビシチェーンだにゃ」
雪に埋もれたチェーンを引っ張り出す。
「郵便屋は、これをモロに踏んだわけね」
でもこの紙袋男は一体…。そう思って紙袋を取ろうと手が触れた瞬間。
紙袋マンはゆっくりうずくまり、ぬめりと立ち上がった。
「こいつ、まだ死んでないぞ‼」
ドカドカドカドカッ‼
ネコパンチはすばやく2丁拳銃を紙袋に向けて40発の弾丸を打ち込んだ。
郵便屋が心臓を、ネコパンチがヘッドショットを食らわせた紙袋男はさすがに咆哮を上げて
雪の中に沈んだ。
「よし。どんな手段を使っても郵便屋はメガロポリスに向かうだろう。私らもすぐ後を追うのよ‼」
「にゃーっす」
ネコパンチは弾倉を入れ替えながら車に入ってゆく。ヨーコは新しいタバコを口にして火をつけた。
「行くわよ!」
「はいにゃ!」
2人がトンネルを抜けるとメガロポリスがやっと視界に入ってきた。
「晴天‼」女性が腕を上げながら叫ぶと、いつもの暑い気温に戻っていった。
「もうエネルギー不足だからね。風呂にでも入らないと」
「じゃあ僕と一緒にはいるかにゃ?」
顔面蒼白になったヨーコは吐き捨てるように言った
「きんもちわりぃ~~~~~なお前‼」
対向車線側には車が来る様子はなかった。
「このまま一気にメガロポリスに行ってゆっくりしたいなぁ…」
正直、雪続きでうんざりしているのでモチベーションは下がっていた。
宿にいた黒服の強盗2人組がまだ追っかけてきてる事が、郵便屋を一番憂鬱にさせた。
でないといきなり大雪になんて、なるはずがないじゃないか。
へこんでいると、遠くから白い出口が見えた。やっとトンネル通過だ。
しかしトンネルをでてすぐ、
「パパン!」と車のタイヤがパンクする音が聞こえた。
「何だ何だ、なにがあった?」
外に出てみると雪、まったくもう」
郵便屋がタイヤに触れていると、雪にまみれてマキビシチェーンが敷いてあるのを発見し
「誰の嫌がらせなんだ‼」
と叫ぶのと同時に
「タァーン‼」
と1発の銃声が山に轟いた。郵便屋はうつ伏せに倒れる。スナイパーライフルの一撃によるものなのは確かだった。
のっそりと近づいて来る紙袋野郎は郵便屋を見て、ぼそっと呟いた。
「血ガなイ…」
その言葉を合図にうつ伏せになっていたテッドは俊敏に仰向けになり、スミス&ウェッソンのリボルバーで6発全弾を心臓に撃ちつけた。
紙袋野郎は後ろに下がりながら思わず転倒した。テッドの肩には血が滲んでいたが雪に染みる程度の血ではなかった。
テッドは紙袋を外そうと考えたが、もう死んでる事だし、何より怖いし思いとどまった。スピードローダーで素早く弾丸を6発装填する。
対抗から原付に乗った青年をみつけ、両手で合図をすると原付は徐行したのち止まってくれた。
テッドは札束を出し、言った。
「その原付、2千ドルでうってくれない?」
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トンネルを走行中目の前に、かすかに光を放つトンネル出口が見えてきた。
「やっとか…」
吸っていたタバコを窓から投げ捨て眺めると、トンネルの出口に郵便屋の車があり、
その横に巨体な男が倒れていた。
あきらかに異変を感じた二人は、車を降り近くまでにじり寄っていく。
「あーっマキビシチェーンだにゃ」
雪に埋もれたチェーンを引っ張り出す。
「郵便屋は、これをモロに踏んだわけね」
でもこの紙袋男は一体…。そう思って紙袋を取ろうと手が触れた瞬間。
紙袋マンはゆっくりうずくまり、ぬめりと立ち上がった。
「こいつ、まだ死んでないぞ‼」
ドカドカドカドカッ‼
ネコパンチはすばやく2丁拳銃を紙袋に向けて40発の弾丸を打ち込んだ。
郵便屋が心臓を、ネコパンチがヘッドショットを食らわせた紙袋男はさすがに咆哮を上げて
雪の中に沈んだ。
「よし。どんな手段を使っても郵便屋はメガロポリスに向かうだろう。私らもすぐ後を追うのよ‼」
「にゃーっす」
ネコパンチは弾倉を入れ替えながら車に入ってゆく。ヨーコは新しいタバコを口にして火をつけた。
「行くわよ!」
「はいにゃ!」
2人がトンネルを抜けるとメガロポリスがやっと視界に入ってきた。
「晴天‼」女性が腕を上げながら叫ぶと、いつもの暑い気温に戻っていった。
「もうエネルギー不足だからね。風呂にでも入らないと」
「じゃあ僕と一緒にはいるかにゃ?」
顔面蒼白になったヨーコは吐き捨てるように言った
「きんもちわりぃ~~~~~なお前‼」
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