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続編・後日談
SS:大学入って半年(前)
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永井はたった半年で警護をクビになった。
柔道を優先した結果、永井が慶介の警護をするのは大学の授業中くらいになってしまい、それ以外はピンチヒッターとして雇い入れた吉川が警護についていた。
景明はこれを「予測通りの結果で、良い傾向だ。」と言っていた。慶介もそう思う。今、永井は目が輝き、イキイキとしている。先の国内の大会でも優勝し、来年のオリンピックに出られるように実績作りに忙しそうにしている。
ピンチヒッターだった吉川はこの度、警護として正式採用となり、通いではなく同居を希望したので来月にはウチの家にやってくる。
「吉川が同居する事になったからな、酒田を慶介と同室にすることにした。」
毎日の業務報告はなくなったが、酒田と景明は習慣として夜に軽く話し合う。永井がいない今日は酒田にべったりだった慶介は酒田と一緒にその決定事項の連絡を聞いてピョンと飛び跳ねた。
「それっていつから?!」
「今日からでも。好きにしろ。」
喜ぶ慶介と微笑む酒田。
これで、鬼のいぬ間、ならぬ永井のいぬ間を狙ってコソコソとする必要がなくなった。
「今日から一緒に寝るよな?!」
「ああ、もちろん。今週末の土日には俺の荷物も運び込むよ。吉川が早く来たいって言ってるし。」
「くぅ~~、やばっ、まじで、嬉しい!!」
「ただ、慶介、先に謝っとく。」
「ん?」
「寝るだけじゃ済まないから。」
今、熱い夜のお誘いを受けた気がする。と目をパチクリとさせた。なんか、そういう言葉が酒田から聞かされるとは思っていなかったので、言葉と意味を理解できてもそれが耳を素通りしてしまった感覚だ。
小さな咳払いに目を向けると景明がまだ居て、今のやり取りを聞かれた、というか酒田はさっきのセリフを景明がいる前でしたのだと思うと猛烈に恥ずかしくなって顔が熱くなった。
「酒田、いらんもんは部屋に置いていけ。吉川はそのまま使うつもりらしい。あと、慶介の部屋のもんは基本全て買い替えても構わん。空いてるゲストルームに回すからな。」
「予算は?」
「あるか、そんなもん。弟の金や、好きなだけ使え。」
スッと出されたクレジットカードは信隆名義で作られた家族カード。
慶介は大学生になり「プライベートな買い物がしたい」と言ったら、慶介の銀行口座が作られて、学生が持つべき金額ではない額を信隆に振り込まれた慶介名義のクレジットカードもあるのに、この黒い家族クレジットカードにはいくら入っているのやら。と持ち出すのが恐ろしくなる。
夜。先に風呂に入った酒田が上がってくるのを慶介はソファで膝を抱えて待っていた。膝丈ハーフパンツとピチッとした半袖のスポーツインナーで出てきた酒田は緊張気味の慶介の頭にキスして、
「部屋で待ってる。」
と、今までは1人で入ることのなかったオメガと番だけが入れる右側の廊下へ進む酒田の背中を見送る。
(する、とは言ってないけど。寝るだけじゃ済まないって、やっぱやるってことだよな?準備すべきだよな?え、どうなん?なんか、俺、期待しすぎ?いやいや、するでしょ?同室だよ?同棲一日目みたいなものでしょ?いや、荷物も運び込んでないんだから、初お泊りか?・・・お泊りなら、何回かしたな。ヒート過ごすのも俺の部屋だし、やっぱ、期待し過ぎなんか・・・?)
浮き沈みする期待に迷いながらも準備を済ませて、いつかの寝落ちを恐れて小走りで自室に戻ると、酒田は両手を膝の上においてベッドに腰掛けていた。
バスローブを着ていれば、ラブホに初めて来た童貞くんが緊張でガチガチになっている絵面と同じだったが、慶介をみて酒田が取った行動でそのイメージ画は崩れた。
「慶介、ここ。」
柔らかい表情で自分の隣をポンポンと叩き、座るように指示する。余裕たっぷりの雰囲気にキュンとして、おずおずと拳一つ分離れたところに座ってしまった。フッと笑い、距離を詰めてきた酒田が最初にしたのは、慶介の肩にかかっていたタオルで髪を拭くことだった。「急がなくても待ったのに。」と言いながら髪を拭く手付きは美容室のように、決まった手順による正確さを感じる。きっと、髪の拭き方も勉強してあるんだろう。立ち上がった酒田が慶介の頬をスーッと撫でて「ドライヤー取ってくる。」と行ってしまう。
戻ってきたその手にはドライヤー以外にも化粧水や乳液なんかのスキンケアが入ったカゴがあった。コットンを取り出す手前で止めてサクッと自分の手で塗ってしまうと同時進行で酒田が髪を乾かしてくれる。
「よし」と酒田が納得の一言をいう頃には慶介の盛り上がっていた気分はしぼみ、なんだったら眠くなっていた。
ベッドに倒れ込み、スマホの充電コードを探して差し込んで、就寝前のSNSチェックなんかを始めちゃったりして、ダラダラモードに入っていたが、ギシッと自分ではない誰かがベッドに上ってきた振動で急激に緊張感が高まった。
しかし、酒田は大の字になって押し退けてきた。
「なんなん?」
「ベッド、キングサイズに買い替えないか?」
「ああ、まあ、そうだな。」
慶介も高校の間に2cm伸びて181cmになって180超えの男が2人、しかも1人は控えめに言ってもマッチョなガタイをした酒田なのでダブルベッドでは普通に狭い。
ヒート中は常にくっついているので気にならないが、これからは毎日一緒なのだ。ゆとりはほしい所だが、
「キングもいる?クイーンサイズでいんじゃね?」
「子供ができたらクイーンじゃちょっと狭い気がする。」
「・・・子供?・・・いや、早すぎじゃね・・・?」
慶介の若干引いた声色を聞いて、酒田の横顔が一瞬の焦りを見せた。それが妙に生々しくて逆に酒田が子供を本気で欲しがっていることを表しているようで形のない不安が胸の中に煙のように渦巻いた。
「いや、あのー・・・正直に言うと、慶介には大学卒業後には子供を産んでもらうことが決まってる。」
「はぁ?」
「ついでにいうと、結婚式のスケジュールも・・・」
「はぁっ??」
ガバっと起き上がり、眠気もダラダラムードも吹き飛んだ。腹筋だけでゆっくりと起き上がった酒田は充電中だったスマホからコードを抜いて、エクセルで作られた年間スケジュールを見せてきた。
3ヶ月毎に色がついているところは慶介のヒートだろう。目についたのは来年の春休み中に車の免許取得とあったところだろうか。そして、本当に大学3年の正月に結婚式、大学4年にウェディングパーティ、妊娠期間、と決定事項のように書いてある。
「俺、何も聞いてないんですけど?」
「それはおいおい、説得する予定で・・・。」
「結婚は良いとして、子供は早すぎだろ。」
「いや、子供こそ、早く欲しい。万が一の時のためにも。」
万が一とは、つまり酒田が死んだ時のことだ。酒田が死んだり別のオメガと番になってしまった場合、慶介は即刻、永井と番になることに決まっている。ヒートの時に腹痛を起こすからだ。そこで景明が、そうなった時に慶介が心を閉ざしてしまうことを危惧し、せめて酒田の子供がいれば心の支えになるかもしれない。と言うことらしい。
それを聞かされて、病院で読んだ「番と死に別れたオメガのその後について」という資料の事を思い出した。番のアルファを失ったオメガは2割が死亡し4割が病気になる。問題なく生きられるオメガの共通点が子供の存在だった。特に年齢を50歳以下の子ども有りに絞れば死亡する割合も病気になる割合も半減以下になる。それだけ、オメガにとって精神的安定は確保すべき要素なのだ。
「でも、俺、子供は・・・自信ないっていうか、その、怖いというか・・・。」
「分かってる。ベータ育ちの慶介が妊娠や出産に不安になるのは当然だ。俺が先走りすぎたんだ。すまない。」
そっと膝に添えられた酒田の手に擦り寄りたいような、怖くて離れたいような相反する気持ちが湧いた。
***
柔道を優先した結果、永井が慶介の警護をするのは大学の授業中くらいになってしまい、それ以外はピンチヒッターとして雇い入れた吉川が警護についていた。
景明はこれを「予測通りの結果で、良い傾向だ。」と言っていた。慶介もそう思う。今、永井は目が輝き、イキイキとしている。先の国内の大会でも優勝し、来年のオリンピックに出られるように実績作りに忙しそうにしている。
ピンチヒッターだった吉川はこの度、警護として正式採用となり、通いではなく同居を希望したので来月にはウチの家にやってくる。
「吉川が同居する事になったからな、酒田を慶介と同室にすることにした。」
毎日の業務報告はなくなったが、酒田と景明は習慣として夜に軽く話し合う。永井がいない今日は酒田にべったりだった慶介は酒田と一緒にその決定事項の連絡を聞いてピョンと飛び跳ねた。
「それっていつから?!」
「今日からでも。好きにしろ。」
喜ぶ慶介と微笑む酒田。
これで、鬼のいぬ間、ならぬ永井のいぬ間を狙ってコソコソとする必要がなくなった。
「今日から一緒に寝るよな?!」
「ああ、もちろん。今週末の土日には俺の荷物も運び込むよ。吉川が早く来たいって言ってるし。」
「くぅ~~、やばっ、まじで、嬉しい!!」
「ただ、慶介、先に謝っとく。」
「ん?」
「寝るだけじゃ済まないから。」
今、熱い夜のお誘いを受けた気がする。と目をパチクリとさせた。なんか、そういう言葉が酒田から聞かされるとは思っていなかったので、言葉と意味を理解できてもそれが耳を素通りしてしまった感覚だ。
小さな咳払いに目を向けると景明がまだ居て、今のやり取りを聞かれた、というか酒田はさっきのセリフを景明がいる前でしたのだと思うと猛烈に恥ずかしくなって顔が熱くなった。
「酒田、いらんもんは部屋に置いていけ。吉川はそのまま使うつもりらしい。あと、慶介の部屋のもんは基本全て買い替えても構わん。空いてるゲストルームに回すからな。」
「予算は?」
「あるか、そんなもん。弟の金や、好きなだけ使え。」
スッと出されたクレジットカードは信隆名義で作られた家族カード。
慶介は大学生になり「プライベートな買い物がしたい」と言ったら、慶介の銀行口座が作られて、学生が持つべき金額ではない額を信隆に振り込まれた慶介名義のクレジットカードもあるのに、この黒い家族クレジットカードにはいくら入っているのやら。と持ち出すのが恐ろしくなる。
夜。先に風呂に入った酒田が上がってくるのを慶介はソファで膝を抱えて待っていた。膝丈ハーフパンツとピチッとした半袖のスポーツインナーで出てきた酒田は緊張気味の慶介の頭にキスして、
「部屋で待ってる。」
と、今までは1人で入ることのなかったオメガと番だけが入れる右側の廊下へ進む酒田の背中を見送る。
(する、とは言ってないけど。寝るだけじゃ済まないって、やっぱやるってことだよな?準備すべきだよな?え、どうなん?なんか、俺、期待しすぎ?いやいや、するでしょ?同室だよ?同棲一日目みたいなものでしょ?いや、荷物も運び込んでないんだから、初お泊りか?・・・お泊りなら、何回かしたな。ヒート過ごすのも俺の部屋だし、やっぱ、期待し過ぎなんか・・・?)
浮き沈みする期待に迷いながらも準備を済ませて、いつかの寝落ちを恐れて小走りで自室に戻ると、酒田は両手を膝の上においてベッドに腰掛けていた。
バスローブを着ていれば、ラブホに初めて来た童貞くんが緊張でガチガチになっている絵面と同じだったが、慶介をみて酒田が取った行動でそのイメージ画は崩れた。
「慶介、ここ。」
柔らかい表情で自分の隣をポンポンと叩き、座るように指示する。余裕たっぷりの雰囲気にキュンとして、おずおずと拳一つ分離れたところに座ってしまった。フッと笑い、距離を詰めてきた酒田が最初にしたのは、慶介の肩にかかっていたタオルで髪を拭くことだった。「急がなくても待ったのに。」と言いながら髪を拭く手付きは美容室のように、決まった手順による正確さを感じる。きっと、髪の拭き方も勉強してあるんだろう。立ち上がった酒田が慶介の頬をスーッと撫でて「ドライヤー取ってくる。」と行ってしまう。
戻ってきたその手にはドライヤー以外にも化粧水や乳液なんかのスキンケアが入ったカゴがあった。コットンを取り出す手前で止めてサクッと自分の手で塗ってしまうと同時進行で酒田が髪を乾かしてくれる。
「よし」と酒田が納得の一言をいう頃には慶介の盛り上がっていた気分はしぼみ、なんだったら眠くなっていた。
ベッドに倒れ込み、スマホの充電コードを探して差し込んで、就寝前のSNSチェックなんかを始めちゃったりして、ダラダラモードに入っていたが、ギシッと自分ではない誰かがベッドに上ってきた振動で急激に緊張感が高まった。
しかし、酒田は大の字になって押し退けてきた。
「なんなん?」
「ベッド、キングサイズに買い替えないか?」
「ああ、まあ、そうだな。」
慶介も高校の間に2cm伸びて181cmになって180超えの男が2人、しかも1人は控えめに言ってもマッチョなガタイをした酒田なのでダブルベッドでは普通に狭い。
ヒート中は常にくっついているので気にならないが、これからは毎日一緒なのだ。ゆとりはほしい所だが、
「キングもいる?クイーンサイズでいんじゃね?」
「子供ができたらクイーンじゃちょっと狭い気がする。」
「・・・子供?・・・いや、早すぎじゃね・・・?」
慶介の若干引いた声色を聞いて、酒田の横顔が一瞬の焦りを見せた。それが妙に生々しくて逆に酒田が子供を本気で欲しがっていることを表しているようで形のない不安が胸の中に煙のように渦巻いた。
「いや、あのー・・・正直に言うと、慶介には大学卒業後には子供を産んでもらうことが決まってる。」
「はぁ?」
「ついでにいうと、結婚式のスケジュールも・・・」
「はぁっ??」
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3ヶ月毎に色がついているところは慶介のヒートだろう。目についたのは来年の春休み中に車の免許取得とあったところだろうか。そして、本当に大学3年の正月に結婚式、大学4年にウェディングパーティ、妊娠期間、と決定事項のように書いてある。
「俺、何も聞いてないんですけど?」
「それはおいおい、説得する予定で・・・。」
「結婚は良いとして、子供は早すぎだろ。」
「いや、子供こそ、早く欲しい。万が一の時のためにも。」
万が一とは、つまり酒田が死んだ時のことだ。酒田が死んだり別のオメガと番になってしまった場合、慶介は即刻、永井と番になることに決まっている。ヒートの時に腹痛を起こすからだ。そこで景明が、そうなった時に慶介が心を閉ざしてしまうことを危惧し、せめて酒田の子供がいれば心の支えになるかもしれない。と言うことらしい。
それを聞かされて、病院で読んだ「番と死に別れたオメガのその後について」という資料の事を思い出した。番のアルファを失ったオメガは2割が死亡し4割が病気になる。問題なく生きられるオメガの共通点が子供の存在だった。特に年齢を50歳以下の子ども有りに絞れば死亡する割合も病気になる割合も半減以下になる。それだけ、オメガにとって精神的安定は確保すべき要素なのだ。
「でも、俺、子供は・・・自信ないっていうか、その、怖いというか・・・。」
「分かってる。ベータ育ちの慶介が妊娠や出産に不安になるのは当然だ。俺が先走りすぎたんだ。すまない。」
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