262 / 312
262*
しおりを挟む「こうしてると、鏡夜の匂いだけでイっちゃいそう...」
囁きながら腰をぐっ、と押し付ける彼に応えるかのように内壁が締まると、頭上で熱い吐息を零した。
「は...ぁ、きつ...、もう動いていい...?鏡夜の中に射精したい...」
「ぁ、っ...♡」
下腹部から聞こえる粘膜が擦れる音に肌が粟立つ。
「声、出ちゃ...」
「ん...っかわいい声、聞かせて...?」
触れ合った肌が、汗でしっとりしている。
酸素が薄い状態で、ゆっくりと腰を揺らしだした彼に暗闇の中で目を見開いた。
ぐちゅ、ぐちゅといやらしい音を奏でる水音は、ローションではなく自分の腸液の音だ。
布団の中だと余計に音が響いて、恥ずかしさが襲う。
唇を噛み、縛られた両腕で彼の手首を掴んでは、無意識のうちに皮膚へ爪を立てた。
「ぐ、...っ♡ふ、ぅ...ん♡」
「声我慢してても、鼻から漏れる息が甘いね...、気持ちいい...っ?」
気持ちいい。
いつもみたいな激しいピストンではなく、今日はただひたすらにじっくり、ゆっくり奥をなぶり殺されていく感覚が、俺の思考回路をショートさせる。
おかしくなってしまいそうだった。
柔らかな波が押し寄せるかのように、優しく奥の弱いところを潰し、少し腰を引いてはまた奥を潰す。
「はぁ...っ♡ん゛、んんっ...♡」
気持ちいいけど、もどかしいーーー。
「中、痙攣してる...物足りなさそうに締め付けて...っ、ぁ...」
「っ、... ♡」
彼の言う通り、身体はいつもみたいに激しいピストンを求めていた。
腰を捕まれ、奥を何度も何度も強くこじ開けられたい。
彼の腰と尻の肉がぶつかる度に睾丸が揺れ、込み上げる射精感を堪えながら、必死にシーツへしがみつく俺に
『かわいい』
『大好き』
と甘い言葉を囁きながら、尻を叩き、無遠慮に激しいピストンを施す黒田を知っているからだろうか。
「んっ、んん♡...足り、な...っ♡」
快楽欲しさに自ら腰を揺らせば、彼は鼻で笑いながら動きをピタリと止めてしまう。
布団の中の酸素がどんどん薄くなり、温度は上昇していく一方で
「...どうして欲しいの...?」
大好きな彼の、大好きな匂いに包まれてしまえば、冷静な判断はもはや出来ないであろう。
「...め、て...」
「ん...?」
自分が大変なことを口走ろうとしていることは分かっている。
それでも、もう
「もっと...いじめて...っ、欲し...」
止まらなかった。
「へえ...」
無理矢理組み敷かれ、浴衣を肌蹴させた俺がこんな状況下でいじめて欲しいと口にしたことに、黒田は興奮を隠せない。
ゾクゾクと震えが走り、自然と口が吊り上がる。
「いじめて...?」
抜かずのまま体勢をバックに変更してから、彼は背中にキスを落とした。
「言い方が、なってないな...?」
20
お気に入りに追加
853
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。




鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる