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しおりを挟む穏やかな寝息を立てる彼の上で、一体自分は何をしているんだ。
「んっ...♡ん、...♡」
すりすりと自身同士が触れ合うと、腰の奥が疼く。
柔らかく小さな乳首にねっとりと舌を這わせながら、時折軽く吸ってやれば、黒田の寝息は変則的になった。
「は...、硬くなってきた...♡」
息を乱しながら胸を愛撫し、下手くそながらも懸命に腰を振る姿は発情期の獣そのものだ。
「はぁ...あー、ん♡ちゅ、...ちゅ...っ♡」
彼の匂いに包まれ、酸素が薄い状態の中でこんなことをしている背徳感に興奮する。
もう片方の乳首も口に含もうとした、その時
「...こら、何してるの...」
寝ぼけ眼の彼が目を覚ました。
布団を捲りあげた彼と目が合えば、気まずさに目を逸らす。
時刻は1時。
まさかこんな夜中に自分の上に乗って乳首を弄られ、自身に向かって腰を振られるとは思っていなかった黒田は、今の状況を掴むことに時間がかかっているようだ。
「...眠れないんだもん...」
黒田は眠い目を擦りながら、片方の口角を釣り上げた。
「だとしても今日はダメだよ。光悦と進くんが隣の部屋で寝てるんだから」
唾液で濡れた乳首、呼吸をすることによって浮き出る筋肉の下、彼の自身だって軽くボクサーパンツを押し上げている。
こっちなんかビンビンで大変なことになっていると言うのに、彼はこのまま寝ろ、と言うつもりだろうか。
「鏡夜は感じやすいしここでセックスしたら、声、我慢出来ないでしょ...?」
寝起きの気だるげで甘い声は、隣の部屋の彼らを起こさないように、小さく、小さく囁かれた。
「気持ちいいと...可愛い声出ちゃうもんね...?」
浴衣の裾から手が忍び込み、柔らかな内腿を優しく撫でられる。
「っ...、♡」
「とは言えこのままじゃ眠れないだろうし...声を我慢出来るなら」
熱を持った彼の瞳に身体がゾクゾクと震えた。
「させてあげる...」
しゅる、と音を立てて引き抜かれた帯と共に浴衣が肌蹴て、彼の目には下着すら纏わず勃起した自身が晒された。
「ぁ...!」
「...下着すら履かないで...。オレのこと誘惑する気満々だったんだ...?」
いやまあ確かにそうだが、下着の件は完全に事故である。
今の状況下でそんなことが言えるはずも無いけれど...。
「男の寝床に下着も着けずに来るなんてやーらし...。もうち〇ぽの先も濡れちゃってるよ...?」
「ぅ...るさ...」
恥ずかしくなって俯いた俺は、下唇を強く噛んでから彼の下着に手を掛けた。
黒のボクサーパンツを下に下げると、硬度が増した自身が飛び出て息を飲む。
布越しに擦っていただけでも気持ちよかったのに
ずりゅ...
「んぁ...っ、あ...♡」
「しー...声、抑えて...」
生で擦ったら、視覚的にも卑猥で腰にクるものがあった。
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