254 / 312
254
しおりを挟む殺されては困るが...
「つーかお前、身体の痕ヤバくね...?」
あんな場面見た後だと、こいつの身体が気になって仕方がない...!
どんなギミックでイったんだ...?
触られないで声だけでイくって、普通に考えて不可能だろ...。
「い、痛くねぇの...?」
それほど躾られてるってことか...?
湯船から覗く両方の乳首には銀色のピアスが輝いており、背中に墨を背負うこの男にはどうにも不似合いだ。
こんな冷酷な顔をしておきながら、毎晩の様に光悦のことを思い布団の上で淫らに自分の胸を弄っていたのだと思えば...
「おい聞いてんのか」
「...!あ、悪い...その...乳首にピアスって痛そうだなって思って...」
マジマジ見るのも悪いと思い、目を逸らしながら小さな声で呟けば、進も気まずそうに俯いた。
「...痛くねぇ......好きな人の...所有物って証、だから...」
......絶対光悦に開けられた奴じゃん。
進は想像より、遥かに健気なようだ。
だからなのか。
光悦の言いなりになっている姿や、忠誠を誓う姿を目の当たりにした今、進が光悦に恋心のような感情を抱いていることを考えれば、心が痛くなってくる。
「お前も、あんなフェロモンお化けみたいな恋人がいるなら光悦様に色目使うのやめろよ」
「フェロモンお化けって...椿さんのこと?」
「黒田の他に誰がいる...、人を惑わせるフェロモンを常に撒き散らしやがって...。あんな奴の隣に居るからお前の頭も退化してんだぞ」
サウナの方をちら、と見る進は何やら落ち着かない様子で湯を弄んでいる。
確かに、今日観光している時も黒田に視線が集まって居心地は悪かったが、あんな奴呼ばわりをされる筋合いはない。
「...でも光悦も」
「お前みたいな奴が光悦様のことを気安く呼び捨てにするな!」
...こいつマジでめんどくせぇな。
「光悦の近くにいると、あんたもサイコパスになるぞ」
「ああ?んだてめぇ、やんのか...?」
貴様の痴態を見ている身としては、そんな顔されても全く怖くないぞ...!
触られないで2度も射精する淫乱に負ける気はしない。
「あのさ、...変なこと聞くけど、光悦とはどう言う関係なんだ?」
人の好みをとやかく言うつもりは毛頭ないが、はっきり言って光悦に対する進の忠誠心は度が過ぎているように感じられる。
確かに光悦はいい男だけれど、1人の人間をここまでズブズブに依存させる力があるとは思えないのだが...。
「...、あのお方は俺の主人だ...。これ以上、お前に言うことは無い」
「あ、そうですか...」
赤い表情のまま俯く進に何やら既視感を感じる。
...薄々感じていたが、なんかこの男、俺に似てないか...?
言動といい、このプライド高そうな感じといい、友達いなそうな感じといい...
「...なんか寒気するんだけど、お前変なこと考えてない...?」
ギクッ
「いや、ちょっと俺たち似てるところあるなって...」
「..........はぁ!?俺とお前が!?少なくとも俺はお前ほど馬鹿面じゃない」
......馬鹿面?
今こいつ、俺の美しい顔を貶したのか...?
「こっちは性格の話をしてんだ!俺だってあんたみたいな牛乳してねぇし!」
「牛...っ、!......貧相な身体しやがって、お前抱き心地絶っっ対悪いだろ。は、黒田が不憫だなァ!」
20
お気に入りに追加
853
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。





塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる