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しおりを挟む散々光×椿がどうのこうの、攻めはこうあるべき、受けはこうじゃなきゃ!と話していた菫は22時頃に帰宅。
全然ハマってないけど!と言っておきながら我を忘れてまで熱く語る姿に、完全にハマっていることを悟った。
光悦は光悦で泊まっていくと駄々を捏ね、呆れた黒田が渋々了承し、朝を迎える。
部屋に差し込む光の眩しさと、何やらこちらを見つめる視線で目を覚ますと
「眠り姫みたいだね、鏡夜...♡」
天蓋の下で眠る俺を、光悦はうっとりと見つめていた。
捲れ上がったTシャツに、布面積の少ない下着に覆われた自身は、生理現象で見事に勃起している。
タオルケットの隙間から飛び出したなまっ白い脚と際どい下着、お世辞でも立派と言えない腹筋を晒しすやすや眠る俺の写真を数枚盗撮した彼が不敵に笑った。
「これ、オナネタにさせてもらうから」
「......消さないと、椿さんが怒るぞ」
珍しく眠り込んでる黒田の前髪を指で退けると、彼は小さく声を漏らした。
「もうPCに送ったから、椿が何と言おうがデータは消せないよ。にしても鏡夜...腹空いた、飯」
「飯って...昨日めちゃくちゃ食ってたじゃねぇか...。あ、食パンあるぞ」
乱れた服を直し、床に落ちているパジャマのズボンを拾う。
「僕、朝は米って決めてんの」
「はー...めんどくせぇなぁ...。魚でいいか?」
「魚大好き」
ベッドから静かに抜け出しては、光悦と一緒にキッチンに向かい、取り敢えずきなことあずきのためにボウルへ餌と水を入れてやる。
「人間って猫より格下の生き物なんだ...」
「生物界の頂点はお猫様だぞ。えっと...確かホッケが...」
「寝癖つけてかわいいなぁ、僕にもこんな奥さんがいたら朝から即ハメしちゃう...」
「っ、おい...あたってんだよ...」
冷蔵庫を覗く俺の尻に彼自身が擦り付けられると、堪らず身を引いた。
勃起してないのにデカい。
「あててんの。鏡夜、それ...手伝ってやろうか。フェラ抜きしてやるよ」
それ、とは朝勃ちのことだろう。
顎で下半身を指し示されると妙に恥ずかしい。
しかも、ふぇら抜きって...。
光悦が怪しく笑いながらズボンの中に手を滑り込ませ、下着の紐に指を引っ掛ける。
俺の腰を抱き寄せたのも束の間、顎を掴んでそのまま...
「こ、光悦...!駄目だよ、俺...もう椿さんと付き合ってるし...恋人以外とこう言うことするのは浮気になる...だろ...」
「え?ならないけど?」
平然と嘘を吐くな。
至って真剣な顔をしている光悦を見れば、浮気にならないのか...?と自問自答してしまう。
「ならないから、早くズボン脱いで?」
......いやいや、恋人を差し置いて恋人の親友にフェラしてもらうって、100%浮気になるだろ...!
こいつの顔に惑わされるな、碓氷鏡夜!
「俺じゃなくて...進ってやつに、してやれば...。あんたのこと、好きみたいだし」
「あれ、嫉妬?」
「違ぇわ」
相手にしていられない。
冷蔵庫に寄り掛かる光悦を横目に、魚焼きグリルにホッケを並べる。
「...従順な子をいじめても、面白くないからね。僕は、君みたいにプライドが高い孤高の存在を地に引き摺り降ろして、ぐちゃぐちゃにしてやる瞬間が堪らなく好きなんだよ」
そんな恐ろしいこと笑いながら言うな。
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「僕がいなきゃ生きれない身体にして、一生大事にする」
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