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しおりを挟む完全にやべぇところを披露した。
ローターが挿入ったまま、男が男に抱き着いて、顔を赤くしながら盛大にイったのに
「黒田先生のこと大好きなんですね~♡」
「私たちが黒田先生と仲良くし過ぎて嫉妬しちゃったのかな~?」
嫉妬して泣いたって思われてるんだけど。
確かに、声我慢するのは辛いし、気持ち良すぎて涙出ちゃったけどさ。
「酔っ払うと、毎回オレに甘えてきて可愛いんだよ」
そんな勘違いの仕方があるのか????
「ぐすっ...かえう...」
「えっ?もう帰っちゃうんですか!?」
「まだお姉さんたちと遊ぼ!?」
お姉さんたちって、俺は一体幾つのガキに見られてんだ。
鼻を啜りながら黒田の胸に額を押し付ける。
「...やら、疲えた...」
2回もイったから流石に身体がダルい。
「くろだ...、かえる」
頭上でふふ、と笑う黒田が荷物をまとめ始めると、女2人は残念そうに声を上げる。
やだやだ、帰らないで!もっと2人で仲良くしてるところを見せてよ!
もっと2人に聞きたいことがあるんだ!貴方たちの話で美味い酒が飲める!
と何やら騒いでいたのが聞こえたらしい。
周りに座っていた女性教員も黒田が帰るのか、と驚き席を立った。
「碓氷先生が思った以上に酔っ払ってしまってね。気分もあまり良くなさそうだし、オレらは撤退させていただくよ」
未だに元気な俺自身を隠すように素早く俺をおぶった黒田は、2人分の荷物をも抱え持つ。
いい匂い、温かい。
「も~、碓氷先生また潰れたんですか?毎度ながら迷惑よね...」
「黒田先生も放っておけばいいのに」
ぶつぶつと文句を言う女性教員をスルーした黒田は、他の教員にさっさと挨拶を済ませて何食わぬ顔で帰る支度をする。
「あれ黒田先生も帰るのかい?」
「ええ、碓氷先生をご自宅までお送りするので、私もこれで失礼させていただきます」
「あー、毎回悪いねぇ。今度から碓氷先生に監視係つけなきゃな!」
あっはは、と笑いが起こるおっさん卓。
言っとくけど、今の発言面白くねぇぞ。
「では、お先に失礼いたします」
「はい、今学期もお疲れさま!碓氷先生もお疲れ!」
「ん...、おちゅかれさまれす...」
おっさん達に手を振ると、彼らは満面の笑みで手を振り返してくる。
一礼した黒田の背中にしがみつき、店を後にした。
外に出ると真っ向から熱風が吹く。
「あちぃね、くろだ」
店内との温度差に早速汗が出る。
「暑いねぇ...。それより帰りは電車にする?」
今朝は各々電車で来た。
と、言うのも夏休み直前の飲み会は基本的に夜まで拘束されることが目に見えていたからだ。
長居してアルコールが入りまくれば代行を依頼することすら出来ない。
「...やだ、帰宅ラッシュらし...、ローター動かしそう...」
「あ、バレた?痴漢プレイでもしようかなって思ったんだけど」
「さいてー」
黒田の項に噛み付けば、彼は軽快に笑った。
笑顔が、太陽と同じくらい眩しい。
明日から夏休み。
俺の休みはそんなにないけど、家に帰れば黒田がいるし...誰かと過ごす夏休みなんて、人生で初めてだから楽しみだな...。
「丁度タクシー来たから、オレの代わりに手上げてくれる?」
「あい」
近くを走るタクシーを呼び止め、彼の背中から降りる。
「くろだ...」
「ん?」
「早くご褒美...ちょーだい...♡」
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