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しおりを挟む「きなこもあずきも本当にいい子だね~...♡おててがクリームパンみたいだけど、クリームパンつけてるの?」
「「ニャー」」
「そっか~、クリームパンなのか~♡食べちゃおっかな~♡」
2匹のもふもふに顔を埋める爽やかな日曜日の朝。
昨夜の激しいセックスのせいで腰は痛いし声は枯れている。
おまけに
「鏡夜、昨日お漏らししたシーツなんだけど」
「殺す」
「まだ何も言ってない」
人生一の失態を犯した。
ベランダで洗濯物を干す黒田が、真っ白いシーツを物干し竿にかける姿が眩しい。
「ほぼオナホの中に出てたから、あんまり濡れてなかったよ」
だとしても、だ。
失禁したあと意識を手放し、黒田に後始末を押し付けたことも、深夜に洗濯機を回させたことも、全てにおいて悔やまれる...!!!!
「きなこ、あずき...俺30にもなって...お、ぉ漏らししちゃったんだってさ...。俺が死んだら悲しんでくれる...?」
「「ニャー」」
「うう...すき...」
2匹のもふもふを抱き締め頬を擦り寄せていると、洗濯カゴを抱えた彼が爽やかに笑う。
「失禁して感じてた顔、凄く可愛かったよ」
「...、うるせぇ...」
ランニング後にシャワーを浴びた彼から、ボディーソープの香りが漂うとドキドキしてしまう。
昨日あんなに激しかったのに...黒田の黒田はしっかり朝勃ちまでしていた。
余程性欲が強いのだろう。
こんな綺麗で大人しそうな顔しといて性欲強いとか...ギャップ...。
「どうかした?」
「あ...や、別に...」
膝の上で目を閉じるきなことあずきの後頭部に指を埋める。
「そう?ならいいけど」
「......」
余裕たっぷりって感じがムカつく。
俺ばっかりが意識してるみたいで、腑に落ちない。
大体、こいつはセックスがねちっこ過ぎる!!!!
モロ語で煽って、あんなに俺のことおかしくさせんのに、翌日にはケロッとしてるから余計にタチが悪い...。
こっちは、あんなことされたこんなことしたって思い出すだけで恥ずかしいのに。
それに、誰かと使った後のローションを
......あ。
「黒田先生さ」
「んー?」
「...もう少し俺に気遣え」
「君は本当にワガママなお姫様だなぁ...」
お姫様って言うな。
「で、何に気遣えって?」
「ローション。誰かと使ったローションを俺とのセックスで使うなんて...、やだ...」
戸棚から緑茶の茶葉を取り出す黒田が目をまん丸くする。
俺の好物が和菓子だと知った彼は、わざわざ買った苺大福と練り切りを小皿に盛り付け、湯のみと共におぼんへ乗せた。
「あのローション、オレしか使ってないよ」
「...ん?」
「オナニーする時に使っただけだから」
......オナニーでローション?
ローション垂らしてシコってるってこと...?
「大体男って、オナホとローションでワンセットじゃない?」
「お、オナホ...?やっぱり据え置き型オナホって黒田先生の...っ」
「それは違う。鏡夜は他の人と使ったローションだと思ってたんだ...?嫉妬しちゃった?」
......嫉妬...?
「っ...は!?ち、違うし...あんたとえっちしてる時、他の人間がチラついたら...しゅ、集中できな...い...だけで...」
テーブルの上に綺麗な湯のみと、美味しそうな和菓子を置いた彼がニヤニヤとらしくもない笑みを浮かべる。
「ま、童貞の鏡夜にはオナホとローションがワンセットってわかんないか。ごめんごめん」
ムカつく。
「......俺、今日は外泊してくる」
「やだな、冗談だよ」
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