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しおりを挟む「セクシーなのがお好きでしたら、こちらもオススメですよ♡」
「んー...確かに、形やデザインがとても綺麗ですね。じゃあ、ここから...ここまでを包んでいただけますか?」
「はい、ありがとうございます♡」
......流石に買いすぎでは無かろうか。
スーツ3着、パジャマ3着、私服もこんなにいっぱい買ったのに...
「本来であれば上下セットなんですが、上はどうされますか?」
ランジェリーまで買う必要は絶対にない...!!
こっちに視線を寄越すな、上はいらんと言っているだろうが。
「あ、上は大丈夫です」
「かしこまりました、お包みいたしますのでお掛けになってお待ちください♡」
つーかあの女、黒田に色目つかってんじゃねぇぞ...。
語尾に♡つけてもこいつは俺に夢中で、貴様など眼中にないんだから。
「あの店員さんの髪型可愛いね」
「......あ゛ぁ?」
「...もちろん鏡夜が1番可愛いよ」
「ふん...当たり前だ」
取って付けたような発言しやがって。
「お客さま、大変お待たせいたしました♡」
1度車に荷物を置きに行ったのに、また荷物が増える。
しかも
「2万円以上お買い上げのお客さまにノベルティを差し上げております。彼女さんにどうぞ♡」
と言われ、またしてもベビードールとやらを貰った。
大きな紙袋を笑顔で受け取る黒田は、耳打ちで「今夜着る?」などと不毛な質問をしてくるではないか。
絶っっっっ対に着ない。
「黒田先生、何か欲しいものはないか」
「オレはー...特にないかな」
「......」
今日の買い物は、ほぼほぼ黒田が支払ってくれている。
財布を出そうとする度に制され、いつの間にか会計を済まされているのだ。
「こっち」
「...うん?メンズの下着も欲しいの?」
メンズの下着ショップ。
俺もここで何か買ってやらんと気が済まない。
「鏡夜にはこっちの方が似合うんだから、ボクサーパンツは買ってあげないよ?」
公の場でランジェリーの袋を指さすな。
「...違くて。あんたがこう言う下着を穿いてるところ、見たい」
彼の目の前に黒いビキニブリーフを広げて見せると、口をパカッと開けて沈黙してしまう。
「...おい、なんか言えよ」
彼の脇腹を肘で突き、再度ビキニブリーフを目の前に広げた。
「これ...オレが穿くの?」
「ん」
「...ビキニタイプはオレみたいな身体じゃ似合わない気がするんだけど」
「何言ってんだ、あんたの身体だから似合うんだろ」
「いや、でもこれ結構際どい...」
「際どくない」
「オレの入るのかな...」
「めちゃくちゃ伸縮性あるから大丈夫だ。黒でいいよな?黒2枚と、あと白...」
「ええ...」
手に取り、レジに進もうとする俺の肩を咄嗟に掴んだ黒田はいやいや、と頭を左右に振る。
「......なに、俺からのプレゼントが受け取れないの?」
「...」
「俺だって...先生にプレゼントしたいのに...。先生、本当は俺のこと好きじゃないんだ......帰る...」
「鏡夜のこと大好きだから、君からプレゼントを貰えるなんて嬉しいな...!」
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