秘めやかな色欲

おもち

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彼の言うとおり、イって辛くなるのはこちらだと言うことは理解している。

彼の根元にはコックリングが着いているのだ。

今さっき挿入したばかりの黒田が、すぐにコックリングを外し射精することは考え難い。

こっちは何度もイかされているのだから、これ以上されたら


「や、...や、だ、やだやだ...っイきたくな、っ奥...ぉぐ突くのやめ...ッ!

「いいから、っ...イけ」

「ひぁ、ア゛っ...~~~、♡ぁ、...あ゛...♡」

おかしくなるに決まってる。

中イキで絶頂を迎え、またしても意識を飛ばした。

イった後だと言うのに、彼は無遠慮に腰を打ち付ける。
コックリングが嵌められたままのそれはずっと硬度を保ち、ずっと熱い。
彼が腰を揺らす度、強い快楽に呼び起こされた身体が反応し、蕩けた脳がぼんやりと覚醒していく。


イっては気を失い、気を失っては起こされる。
何度かその工程を繰り返した後、黒田はこめかみから一筋の汗を滴らせながら猫なで声で囁いた。

「こんなにオレのち〇ぽ一生懸命しゃぶって...もうオレ無しじゃ生きれなくなっちゃったね」

何度イったか分からない。
彼が何を喋っているのかも、瞬時に理解ができない。

視界がぐるぐると周り、乳首や腰を撫でられただけで身体が大きく跳ねる程、色んな箇所が敏感になって、全てが気持ちいい。

「んっ♡ぅん...っちゅ、ばき...無きゃ...生き、れらぃ...♡」

「いい子...もっと甘やかしてもっと依存させてあげようね」

額に落とされたキスに目を瞑る。
根元のコックリングを外した彼が、脚を抱え持ち奥深くを突き上げた。

「ッひィん゛...♡」

「でも、今日みたいに約束破ったら...もっと酷いことしちゃうよ?わかった...?」

「はっ、う゛...んっ、んぅ♡♡」

何度もコクコクと頭を動かし、彼の凶暴的なピストンに腰をくねらせる。

黒田の腰を脚でホールドしながら、恋人のように指を絡めては、何も考えられない頭で必死に黒田を求めた。

「は、も...イく...っ...、...!」

「ふぁ、っ...あ...、~~~♡♡」 

小さな声で吐き捨てた彼は、気持ち良いのを我慢しているのか、苦しそうな吐息を零しながら中へ精子を吐き出す。

俺は声にもならない嬌声を喉から発し、彼の精子が注がれた瞬間に射精した。


笑えねぇ。

どうなっちまったんだよ、この身体は。

微かに喘ぎを零しながら身体をビクビクと痙攣させる。

「...、ぁ...ぁ...つ、ばき...っそれ...」

ベッドヘッドに立てかけられていたぬいぐるみを指先せば、彼からそれを受け取り胸元に抱き寄せる。

いつしか月の輝きも薄れ、夜が明けようとしていた。

夜明けの淡い空を薄目で見ながら、俺は深い眠りにつくーーー。


「...クソ、マジで余裕ねぇ...」


薄暗い部屋の中からベランダへ出て煙草を吸った黒田は、紫煙と共にその言葉を吐き出した。

「...」

ベッドの上で死んだように眠る男を見ては、日に日に彼への想いが大きくなっていることに頭を抱えた。


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