秘めやかな色欲

30*

肉と肉がぶつかる音を奏でる中、俺は彼の身体に必死にしがみつく。

あまりの快楽の強さに息を飲めば、黒田の腰が一気に引いた。

ギリギリまで抜かれた肉棒はドクドク脈打っている。

｢イきそ...？｣

甘美な声で囁いた黒田の目が、またしてもギラりと光った。

なんで抜いちゃうんだよ
奥まで無理矢理埋めて欲しい

早く

｢ぅんっ、うん゛っ...も、イきそ...｣

｢どこが...？オレに教えて｣

｢おま〇こ、イきそ...っ、せんせ...ぉく突いてっ、奥...きゃぅん...っ！！｣

狭い穴をこじ開けながら、一気に根元まで挿入された衝動で

｢あ゛、ぁ...、ぇ...っ♡｣

メスイキをキメた。

｢っ、...犬みたいでかわいい...あと少し、オレがイくまで頑張って｣

｢あ゛っゃ、ぅそ、ん゛、らめ...ッらめ、イっらばっか...ひん、ッい゛...っ！｣

再開されたピストンに、達したばかりのうち震える内壁が敏感に反応する。
ほぼなにも考えられない中、飲み込めない唾液が口端を伝った。

｢ああ、っすごいな...鏡夜のおま〇こは本当、ッ、男を咥え込むのが上手だね...気持ちいい...っ、中出ししていい...？｣

浅い呼吸を繰り返す黒田が、ラストスパートをかける。

｢やっ、ぁ゛...っ、あひ、ぃ...中らし...や、中出し、は...ぁあ゛っ...｣

内壁でキツく締め付ければ、彼の肉棒がドクンと大きく震えるのがわかった。
射精が近くなり、睾丸がキュッと上がると同時に、彼はまたしても俺の乳首を口に含んだ。

｢っ、ぉ...あ゛っ、ひく、ぅんっ...♡｣

｢...、は...！｣

大袈裟な程に身体を波打たせ、2度目のメスイキをキメた俺の中には、彼の熱い精子が注がれた。

パタリ、と糸の切れたあやつり人形のようにベッドの上へ腕を放り投げる。

彼の腕や背中には快楽によってつけられた爪の後がくっきりと残っていた。


｢......｣

｢、ん...鏡夜｣

うっすらと目を開ければ、視界には汗をかいてより色っぽく見える男が映る。

｢大丈夫？｣

｢...っ、なわけ...ぁ、るか...｣

射精後に、もう1回♡もう1回♡とオネダリをする俺でさえ、今日のセックスは満たされた。

気怠い身体を起こした俺の中から彼自身を引き抜くと、同時に中から出された精子が溢れ出る。

｢...おま〇こだ...｣

｢...殺すぞ。また生中出ししやがって...女にも同じようなこと、んっ...してるんじゃないだろうな｣

中に指を入れて掻き出しティッシュで拭う。

｢まさか、流石にそんなことはしないよ｣

｢あ？俺は男だから中に出していいってか？...俺だって、生で挿入れられんの初めてだったのに...｣

｢え｣

｢酷い...｣

｢えっ、え...｣

体液で汚れた身体のままベッドから降り、ドアノブに手をかけた。

｢帰る｣

｢いや待って待って、？とりあえず身体洗お？洗ってあげるから、ね？｣