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しおりを挟む「っ、馬鹿じゃないのか...何で中に出すんだよ...!」
「中に出して欲しそうな顔してたから」
こいつ、他の女にもこう言って中出ししてるんじゃないだろうな...。
力の入らない手で黒田の身体を押し返すと、彼は色っぽい顔でキスを迫ってくる。
「やめろ...」
ふい、と顔を逸らしキスを回避すれば彼は不思議そうに俺の顔を見つめた。
「セックスは良くてキスはだめなの?」
「う...るさいな...。キスする必要無いだろ」
「...そう言うことね。てっきり、キスは好きな人とするもんだと思ってるのかと」
ぎくっ
「っつーか、いい加減抜け。あんたが無駄打ちした精子を掻き出さなきゃいけないんだから」
「えー、まだ出たくない」
「甘えんな、抜かなかったら殺す...ん、ぁ...っ」
ずるりと引き抜かれた自身と共に、黒田が出した精子がアナルから溢れる。
「......縦割れしてるし、やっぱ完全におま〇こ」
「うるせぇ」
「取り敢えず一緒にシャワー浴びようか」
「えっ、何で一緒に...」
「綺麗にしてあげる」
嫌々と拒否したが、結局無理矢理バスルームに連行され、隅々まで綺麗に洗われてしまった。
尽くすタイプなのか、髪の毛まで乾かしてくれるとは思わなかったが。
「なんか飲む?」
午前2時
彼の服を身に纏った状態でソファーに座っていると、黒田は電気ケトルで湯を沸かしはじめた。
「温かいものがいい...珈琲以外で」
「珈琲嫌い?」
「...いや、眠れなくなるから」
「少しなら大丈夫だよ。まあでも、君は神経質そうだからね...お茶にしておこうか」
半裸でうろうろする黒田は、数分後真っ白いティーカップを持ってソファーへ腰掛けた。
「はい、どうぞ」
「ん...」
湯気の立ち上がるカップを両手で持つと、花のような香りが胸いっぱいに広がる。
「いい香り...」
「カモミールティー、口に合えばいいけど」
そんなオシャレなもの飲んだことない。
カップに口を付けて、そっとお茶を飲む。
「...美味し」
「リラックス効果があるから、就寝前に飲むとよく眠れるよ」
隣に座る黒田が俺の頬を撫でれば、本当に職場の人間にバレてしまったんだな...としみじみ実感する。
興奮したからか、たった1回の射精で満足できたし...結構気持ちよかった...。
しかしこいつの身体、本当にえろいな...。
羽織ったパジャマの合間から覗く鎖骨、胸板と腹筋は正直めちゃくちゃ俺好みだ。
「それにしても、本当驚いた。性には無頓着で興味ないもんだと勝手に思っていたから余計も...ね。今日はオレも余裕がなかったし、久しぶりだったからすぐイっちゃったけど...」
頬を撫でた手が、触れられることのなかった乳首を掠めた途端、ジンと甘い痺れが全身を襲い、一瞬にして脳が蕩けそうになる。
...、?
「今度は他の男の元に帰れなくなるくらい、意地悪して甘やかしてあげる」
ドキッ
...ドキ?いやいやいや、絶対相乗効果だって。
ブンブンと頭を振り、黒田の手を叩く。
「1回シたんだから、もう終わり。あんたに抱かれることは2度とない。学校でも極力話しかけんなよ。欲情されたら困るからな」
「えー、オレのことは捨てるの?」
「...だってノンケだし。俺はゲイだから元々住む世界が違うんだよ」
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