【短編集・２】詰め合わせ(恋愛ジャンル以外)

作品１ あなたからの ─ YAIBA ─

①

「彼女あの人が悲しむから…。辛い思いをするから…。お前の言う(思う)様には出来ない。」

と、貴方は言う。


　あぁ、まただ…。貴方は何度私に刃を突き立てるのだろう。何度、私を殺せば気が済むのだろう。


　貴方は知っているのだろうか？　その口から紡がれる言葉が、その行動が、彼女の為にお前を殺すのだと言わんばかりに鋭く光る刃となって私を刺し貫いているという事を。


　彼女の為、彼女が悲しむから、彼女を泣かせたくないから…。等といつも私に言う。


　その度に、私が何も言えず、そうする事しか出来無いようになるのを分かっていながら…。


　でも、それらの言葉よりももっと酷いと思ったのは、“彼女がそっちの方を選んだから。”という理由。そこに貴方の意志による選択は無かったという事。それは、貴方に選ばれたのでは無かったという事。

貴方は彼女に選ばされただけ…。


　だから私は再度また、その光る刃を貴方から受け取(突き立て)るのだ。


　そして、その刺さった刃を見て私は息が出来なくなる。体中に刺さった刃に…。

刺さる度に、終わりが近付いてくる。


　それでもまだ貴方は鋭く光る刃を私に突き立てる。


　黙ってそれらを受け入れた私は、貴方を見上げて終わりを向かえるのだ…。



　　　　　…


　　　　　　　…


　　　　　　　　　…


　　　　　    黒○げ危◯一髪…

                    なんちゃって…。